SECRET 後編

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OH社長の誕生日パーティー

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会場は、新宿の某高級ホテル。
到着したのは18時前だった。
涼と私、淳と一樹さん。
そして・・・健二と拓海と隆太の涼チームはクローク前でいったん集合。

「受付は18時から、健二たちは受付の準備をお願いします。俺と淳と一樹は会場確認行ってくる・・・」

涼は直ぐにクロークに荷物を預け・・・言った。
「結城は隆太と一緒にこっちに来て??頼みたいことあるんだ」

健二たちは受付カウンターに向かい・・・私は皆にジロジロ見られながら会場入り口のカウンターへ。

「結城は・・・新人君等と一緒に記念品お渡しね・・・」

入口にあるカウンター付近には大きな段ボールが沢山。
中身・・・ん??・・・これって・・エルメスーーーー・・・・きゃぁぁーーーーーっ!!!

「結城のはーーこれね?・・記念品ーーーっっ!」

涼は私に記念品を渡すとテーブルの後ろに積んであるエルメスの段ボールを下に下し中身を確認・・・。

「結城は、これ渡したスタッフの所属店と名前を聞いてー・・・この名簿チェックしていってくれる?」
涼が私に渡してきたのは会社のタブレット。

「後ーー、今日は本当に人が多いから気を付けて・・・。俺も忙しいからー・・・淳か一樹、和也とかー・・・健二とかね・・・誰かとはいるようにね・・・」
涼は本当に忙しそう。
「わかった・・・」
「俺も落ち着いたら戻るから・・・じゃ、隆太・・・結城よろしくね・・・・」

そう言いながらポケットから『銀座』と書かれているバッチを私の胸の所に付け、
「トイレも・・・一人で行かないようにね・・・・」
そう言って笑った。

すると、横から・・・・。
「俺!!!結城さんをお守りします!!」
隆太がそう言ってまた敬礼ポーズをした。

涼は笑って・・・・。
「頼むなー・・・じゃ、また後でな・・・・」

そう言って行ってしまった・・・・・。


その後、続々と人が入ってきて他のクラブの人は皆私を見て目をまん丸にした。
そりゃそうだろう・・・。
女禁制のOHにまさかの女がいるって・・・・・。


「あれーー?君、橘結城ちゃんだよね???」
と・・・・・・。
胸には『渋谷』バッチを付けた3人組。
「はい、お名前伺っていいですか??」
私がそう言うと、3人は名前を教えてくれてー・・・・
その後もずっと横で話しかけてきたーー・・・・・。

すると、
「すいません、渋滞しちゃうんでー・・奥に進んでください・・・」
隆太がどんどん誘導し、皆は、

「また後で話そうねーー・・・・」
と、言いながら奥に入って行く。


私と隆太が一緒に記念品を渡していると、

「君が噂のマドンナ??」
え・・・????
隆太とほぼ同時に顔を上げると、軽いパーマをかけた物腰柔らかい雰囲気の男性が立っていてにっこり笑っていた。

ぼーーッとその顔を見ていると、
「あっ、ごめんね。俺は池袋の桧垣真也です、来月から銀座に移動になるから結城ちゃんに逢えるのが楽しみだったんだよ」

その人は手を差し出しそう言った・・・。
「真也さんッ?!・・・あ!!池袋のトップです!!」

隆太が私の耳元で言った・・・。
「あ・・・、そうなんですね・・・よろしくお願いします・・・」
握手をすると・・・。
「近くで見ると本当に可愛いね、元々よく雑誌で見てたんだ・・・・」
「あ、そうなんですね・・・。ありがとうございます・・・」
私は手を放し、真也に記念品を渡した。

真也はそれを受け取ると、なぜか私の横に並ぶようにして立ってきて・・・・。
「俺ね、池袋でずっとトップだったんだけどー・・・銀座で涼さん達が抜けるからさ・・・どうしても来てほしいって祐司さんからオファーが来てね・・・・」

へぇ~・・・そんなに人気なんだ。この人・・・・。
まぁ、普通に格好いいもんな。

私は作業をしながら、
「そうなんですね、・・・・・」
軽く返事をしていた。

すると、
「結城ちゃんは、涼さんと淳さんのお気に入りって本当???」
真也は少し屈んで私の耳元でそう言った。

えっ・・・・。
思わずドキッと、してしまい・・・・。
真也の顔を見ると、真也はニコッと笑って・・・・・。
「お気に入りってー・・・・何か特別な仲とか?」
・・・・・・・・・。
えっと・・・。
なんて言おう・・・・。
「・・・あの・・ただ・・涼さんのオフィスでお手伝いしてるから・・・二人には良くして貰ってて・・・」
そう言うと、
「今日はあの二人忙しいんじゃない??今日は人が多いから危ないし・・・・この後俺が一緒に居てあげようか?」

えっ・・・・っと・・・・・・。

すると、隣にいた隆太が・・・・・。
「あ、涼さんに・・・涼さん達が忙しい時は僕等新人が結城さんをお守りするように言われてるんで・・・・」
そう言うと、真也はププッ・・・と笑って・・・・。

「そんなー・・・君も女の子の口説き方勉強した方がいいな?俺は結城ちゃんと話したいって言ってるんだよ?邪魔しないでもらえる?」

笑っているけど少し怖い・・・????
隆太はそう言われて少し黙る。
「あ・・・でも・・・私も隆太といるように言われているので!」
そう言って隆太の方に寄った。

真也はそんな私たちを見て、
「銀座は仲いいんだね???俺も来月から仲間に入るんだよ??そんな警戒しないでほしいなー・・・・・」

な・・・なんかこの人・・・・。
ちょっと掴みどころがない。





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