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社員旅行
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しおりを挟む―そして旅行当日
私は朝からそわそわしながらマンションのロビーに居た。
はたから見たら少し怪しい人物に見えてしまうだろう・・・・この風貌。
以前淳と一緒に買いに行ったウィッグを付けてニット帽をかぶりサングラスをした。
流石にマスクはやりすぎだと思いしなかった。
ニットのワンピに歩きやすいぺったんこブーツ。
昔撮影の時にもらったスカジャンを羽織って、ロビーの大きなソファーに腰かけていた。
すると、
「あーーーっ!!結城さんめっちゃ可愛いーーーーー」
遠くから健二の声がして、振りかえると・・・私服姿の涼チームの皆が立っていた。
涼は可愛いチェックシャツにブルゾンを羽織ってた・・・・・。
かっ・・・・格好いいーーーー//////!!!!
もはや何でも格好いいと思ってしまう私。
淳もシンプルにパーカーの上からブルゾンを羽織り・・一樹さんは綺麗な色のジャケットに細身のパンツ・・・
皆、流石に結構お洒落。
「お前っ・・・今日ギャルみたい」
淳がボソッとそう言って私の肩に手を置く。
「本当だ、10代っぽい」
涼もそう言って私をじーっと見て笑った。
げっ・・・・。
ちょっと無理している感出ちゃったかな。
「やっぱ帽子被ると・・ギャルっぽくなるかぁ・・・ウィックがダメなのかなー・・・」
私がそう言って鏡を見ると、
「えーーっ??可愛いよーー!似合ってるしーー」
一樹さんが笑った。
私たちは、涼の車と淳の車に分かれた。
私は涼の隣に座り、健二と新人の隆太が後部席に座った。
淳の車には、一樹さんと拓海が乗りこんだ・・・。
「和也さんチームは???」
私が言うと、
「あーーー、先行ってる、飛行機の席確保しといてくれるって!」
涼が言った。
「昨日、夜じゃんけん勝負したんですよねー!!!」
健二が笑いながら言った。
やっぱ、最終的に何かを決める時って・・・じゃんけんが王道。
これって世界共通???
結構海外ドラマでも見るよね???
「結城さんって洋服どこで買ってるんっすか??やっぱ109とかですか??」
隆太は真面目な顔で言う。
そんなの聞いてどうすんだよって思うけど、隆太はいたって真面目なので私も真面目に答えてみる。
車内は賑やかなまま羽田へ。
空港に着くと、
「うわぁっ・・・・!!!!」
私は思わず涼の腕にしがみついた・・・。
向こうに仁王立ちする達也・・・・・!!
「お前反応早すぎっ!!」
涼はゲタゲタ笑って、私の荷物を持って和也さんチームの方に歩き出した。
「結城、旅行中達也と喧嘩するなよー・・・・」
淳が耳打ちをした。
「えー・・・流石にしないよ。最近私達喧嘩してなくない???」
してない。
事はなかったけど、前ほど本気度は無く・・・・最近は只の意地の張り合い。
同じ年だからなのか、唯一・・・・。
リアル友達的な・・・・。
まぁ、俊也と似た感じ。
てか俊也、最近全然見ないなー・・・。
「ね、俊也って最近会社来てるの???」
私が聞くと、淳は少し考えてー・・・・。
「あー・・・でも昨日も予約入ってたし、毎日予約入ってる時間には来てるよ。アイツも結構お客さんから人気あるから、店との掛け持ち大変そう・・・・・」
そっか、まだ表参道の店・・・・手伝ってるんだ。
アソコ超人気だしねー・・・。
土日なんか並んでるし・・・・。
すると、
「お前人の顔見て隠れてんじゃねーよ・・・・」
達也は私に近づいてきて、思い切り上から私を見下ろし言った。
「もうねー、達也の顔を見たら反射的に逃げちゃうんだよねー!!脳にそうインプットされてるのかな?」
私がそう言うと、
「ふんっ、トロトロして飛行機乗り遅れるなよ??乗り遅れても待たねーからな」
相変わらず・・・・。
口が悪い!!!
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