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一樹LOVEモード
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しおりを挟む―一樹side
涙が出そうだった。
美佳は・・・全てを・・・最後にしようとする。
俺はそう思いたくない。
まだ信じてる。
君は、病気で死なないって・・・そう思ってるよ。
美佳が先に髪と体を洗いたいと言って、俺は部屋のソファーに腰かけて少し待機。
その間、スマホを手にとるとお袋から優樹と葛西水族館に行ったと写真付きでメッセージが来ていた。
お・・・・・。
ペンギンのデカいぬいぐるみ買ってもらったのか・・・・。
優樹はペンギンを抱えてお爺ちゃんと写真に写っていた。
後で美佳に見せてあげよう・・・。
少し風呂場の様子をうかがって、俺も服を脱いだ。
今まで、俺に対し・・・特に注目されることはなかったから敢えて触れることはなかったから初お披露目。
Tシャツを脱ぎ、肌着を脱ぎ腕のサポーターを外し洗面台で顔をじっと見つめると・・・。
あー・・・少し老けた気がする。
まぁ、もう30代だしな・・・・。
腰にタオルを巻き、ミネラルウォーターのペットボトルを持って露天につながる扉を開けると・・・美佳が笑って風呂に入って俺の方を見ていた。
「相変わらずの体ー・・・・・」
美佳はそう言って笑った。
そうだよー・・・相変わらずの体でしょ????
「一生こんな感じだよ」
笑って美佳にペットボトルのふたを開け渡すと・・・。
「私、結構好き・・・」
そう言ってペットボトルを受け取って水をごくごくと飲んだ。
—美佳side
一樹の身体ー・・・・・・・。
初めて見た時はビビったけど、・・・・・でもね・・・・・すっごく綺麗なんだよね。
胸から肩、腕から手首。
背中から太ももまで入ってる桜ベースの登り龍と牡丹と蓮の花。
この人何者??って・・・最初思ったんだけど、一樹は今は堅気。
OHって堅気なの?って思ったけど・・・一樹は10代の頃から21まで東京の西城会の構成員だった・・・。
今日会ったお父様とは実は血の繋がりはなく、お母様の再婚相手。
一樹の実の父親は、
西城弘樹。
そう、西城会のトップが一樹のお父さんだった。
しかし、一樹が20歳の時お父様は心臓発作で亡くなられ・・・一樹がそのまま西城を継ぐという話にもなったが、お父様の遺書に記されていたのは・・・。
一樹を西城から抜けさせ、堅気にさせること。
それがお父様の願いだった。
他、構成員幹部たちは一樹を堅気にする事になかなか納得してもらえず・・・一樹もそのまま引き継ぐ方向で考えていたが・・・。
長年お父様パートナーとして西城を支えてきたお父様の親友でもあった人が一樹を組から出してくれたと・・・そう言っていたのを前に聞いた。
その一樹の身体は、凄く引き締まっているのもだけど・・・昔ー・・・やっぱり暴力団に居たんだなって思える背中と腰にある・・大きな傷。
一樹は体と髪を洗い振り返ってきて・・・にっこり笑った。
ゆっくり歩いてきて、
「のぼせてない?」
私の横にゆっくり入ってきた。
「涼しいから・・・気持ちいいよ」
私がそう言うと一樹は私の肩をぎゅっと抱いて・・・・・。
「少しでも体調悪くなったらすぐに言ってね・・・・」
私は一樹の胸に寄りかかり
「うん・・・・・」
目の前の、静かな海・・・・・。
ザザーンって・・・波の音が聞こえる。
沖縄のマンションもね・・・波の音聞こえるよね・・・・・。
優樹・・・・。
お爺ちゃんとお婆ちゃんと・・・楽しんでるかな?
泣いてないかな?
我が儘言ってないかな?・・・・これは心配ないか・・・・。
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