141 / 181
修羅場
3
しおりを挟むお店の駐車場に車を止め、
「わーーーい、久しぶり・・・・」
蒼ちゃんと静かに車の扉を閉めて、コッソリと店の裏を回って庭の方から入って行って驚かせよう作戦!!
裏に行くと、ベンチが並んでいてブランコも健在。
後でブランコ乗りたいな・・・・。
「はぁ・・・」
そこからの景色は、やっぱり絶景・・・・。
青い海が、一面に広がる。
「結ちゃん・・・店入ろうか???」
蒼ちゃんにそう促されて、
「うん・・・」
カフェのテラスからドアを開け、そーーっと・・・・中を覗くと、
一樹がカウンターの中からビックリした顔をして、
「結城ちゃん・・・・・」
なんだか慌てた顔で私の方に駆け寄ってきた。
「何その顔ーー・・久々にお店手伝おうかと思ったんだけどー・・・」
そう言ってカウンター席に蒼ちゃんと並んで座ろうと椅子を引いた。
一樹はカウンターから出てきて私の腕を掴み、
「結城ちゃん、・・・ちょっとテラス行こうか・・・・」
そう言った。
「え・・????」
蒼ちゃんも、
「なになに!せっかく来たんだからコーヒー位飲ませてよーーー!」
そう言って笑った。
すると、
「7週目なんです・・・私・・・・」
ダイビングショップの方から・・・女の人のそんな声が聞こえ・・・。
「え・・????どうしたの???」
一樹の後ろから声が聞こえ、思わず少し顔を出し・・・お店の方を覗いた。
―涼side
嘘だろ・・・。
俺も淳もビックリして口を開けたまま呆然と立ってその女性を見た。
女性が持っていたのは、一枚のエコーの写真だった。
「いやいや、・・・ちょっと待て!あの日、コイツはした覚えがないって言ってんだぜ?」
淳がそう言った。
すると、
「しました!!・・・あの台風の夜・・・・私と貴方は・・・・」
女性はそう言い、俺にその写真を握らせた。
「・・・・・・・」
「貴方の子供です・・・」
嘘だろ・・・。
一回で??
いやいや、・・・してないし!!
その時、
カフェの方から人の気配を感じ・・・。
なんか・・見ちゃいけない気がした。
見たら終わる気がした・・・。
でも、
俺はゆっくり振り返り、
・・・・・・・。
「・・・・結城・・・・・」
―結城said
『貴方の子』
胸がえぐられる・・・その言葉。
『あの台風の夜』
神様・・・。
それが・・・私の聞き違いでありますように。
でも・・・。
脚が震えて動けなくって、私の目線の先にいる涼はビックリした顔で私を見ていた。
涼の手から一枚の紙が落ち、それを見ると・・・・・。
エコー写真。
これって何かの冗談?
ふざけてるの?
「あっ・・・・・わ・・・・私・・・・・・・・」
一樹の腕を掴み、蒼ちゃんの方にふらふら歩いて行き・・・・。
「私・・・熱っぽくて・・・帰るって言おうとして・・・」
これって・・・。
修羅場???
涼は・・・・・・。
あの日、この人と・・・・。
会ってたの?
「結城ちゃん、・・・一回テラスに行こう・・・」
一樹が私の肩を掴み言った。
「う・・・うん・・・。」
その後一樹に色々言われたけど、頭に全く入らず・・・何も・・・考えられない。
ただ1つだけ入ってきたのはは、涼の子を授かったと女性が言ってきた。
それだけ・・・・。
テラスに出て、私は蒼ちゃんの腕にしがみついて・・・。
「ごめん・・・蒼ちゃん・・・帰りたい・・・・」
なんか、急にまた頭が痛くなってきて・・・気持ちも悪くなってきた。
「あ・・・うんっ!!・・・一回帰ろう・・・また後でちゃんと涼さんと話して・・・」
いや・・・。
なんか・・・。
そんな気分じゃないかも・・・。
私は一樹と蒼ちゃんに支えられながら、裏庭から駐車場に回って車に乗った。
すると、
「結城ッ・・・!!ちょっと待て・・俺が送る・・・・」
涼が車のドアを抑えて言った。
「いや、・・・大丈夫・・・・」
私はそう言って車の扉を閉めようとしたが、
「いやいや、蒼太悪い、俺送るから・・・・・」
そう言って涼は私を車から降ろした。
違くて・・・。
違うの・・・
「結城?」
もうダメ・・・・
気持ち悪い。
「うっ・・・・おぇっ・・・・・・・」
最悪・・・。
急に気持ちが悪くなって・・・・。
私は涼の胸に・・・。
吐いた。
「微熱かー・・・。」
リビングから聞こえる蒼ちゃんと涼の声。
微熱・・・。
布団をかぶって目を瞑った。
「涼さん・・・さっきの話なんだけど・・・・。」
聞きたくない。
「あれは、何かの間違い・・・」
妊娠がどうのとか・・・。
そうじゃない。
涼は私に嘘をついてた・・・・。
嘘をついたまま、あの日私を抱いた。
嘘つき・・・。
涼は少したってから店に戻って、蒼ちゃんは一回エステの店に行くと言って部屋を出て行った。
帰って来て・・・。
涼の話を聞くの???
実はあの日、あの子と会ってて・・・あの子と過ごした。
そして、あの子を妊娠させたって、そんな話を聞くの・・・・?
嘘ついててごめんって・・・聞くの?
そんなの・・・。
無理よ。
また・・・。
胸が痛くなる。
1
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
国宝級イケメンとのキスは、最上級に甘いドルチェみたいに私をとろけさせます♡ 〈Dulcisシリーズ〉
はなたろう
恋愛
人気アイドルとの秘密の恋愛♡コウキは俳優やモデルとしても活躍するアイドル。クールで優しいけど、ベッドでは少し意地悪でやきもちやき。彼女の美咲を溺愛し、他の男に取られないかと不安になることも。出会いから交際を経て、甘いキスで溶ける日々の物語。
★みなさまの心にいる、推しを思いながら読んでください
◆出会い編あらすじ
毎日同じ、変わらない。都会の片隅にある植物園で働く美咲。
そこに毎週やってくる、おしゃれで長身の男性。カメラが趣味らい。この日は初めて会話をしたけど、ちょっと変わった人だなーと思っていた。
まさか、その彼が人気アイドル、dulcis〈ドゥルキス〉のメンバーだとは気づきもしなかった。
毎日同じだと思っていた日常、ついに変わるときがきた。
◆登場人物
佐倉 美咲(25) 公園の管理運営企業に勤める。植物園のスタッフから本社の企画営業部へ異動
天見 光季(27) 人気アイドルグループ、dulcis(ドゥルキス)のメンバー。俳優業で活躍中、自然の写真を撮るのが趣味
お読みいただきありがとうございます!
★番外編はこちらに集約してます。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/411579529/693947517
★最年少、甘えん坊ケイタとバツイチ×アラサーの恋愛はじめました。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/411579529/408954279
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる