島人物語~secret続編

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別れ

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剛君は一瞬言葉を失っているようで、少し無言・・・・・。

「涼に言うなって事は、アイツが振られた感じかー・・・」
そう言ったの。

振られたか・・・・。
でも、そうじゃないと思う・・・・・。

私が勝手に出てきたんだけど、
「振られたのは・・・私かな。」
そう言って笑った。

剛君はチラッと私を見て、
「お客様の事情を勝手に漏らすことはしないから・・・・一応そういう決まりだしね」
私はそう言われて一度頷くと、
「一人で住む家探してるの???」

一人、意外・・・何もない。
あのマンションからは離れたいけど、土地勘がない。
車の免許もないからある程度便利な場所がいい。

一番は、
美佳から離れたくない。

「今後どうするか決めていないから・・・・安くていいの・・・。でも海が見えるところが良い・・・・。」

私がそう言うと・・・剛君は一回ため息をついて、
「だとしたら、ウィークリーかマンスリーで借りれる場所にしたら?敷金礼金ないし、解約も直ぐ出来るからさ!・・・今ね、便利な場所って・・・あまり安い部屋空いてないんだよ・・・・・」



そう言われて、今・・・・ここに居る。





―美佳side


東京の病院とは全く違うこの病院。


「君の命に期限はないよ」
大和君のお父さんは私にそう言った。

期限は・・・・
ない・・・。

抗がん剤は、思っていたより辛くはなかった。
髪が抜けだした時、一樹にバリカンで剃ってもらった。

あ、私って結構頭の形綺麗なんだね。って初めて自分の頭の形をちゃんと見たの。
そんな私を見て、優樹は・・・。

「僕も一緒にする!」
そう言って、少し伸びてきた坊主頭をまた更に短くした。

吐き気は、多少ムカムカするけど薬を飲めば落ち着いた。

「ママーーーーっ!」
入院した時は、毎日のように一樹が店を閉めた後優樹を連れてお見舞いに来てくれた。

「優樹、良い子にしてる???」
私がそう聞くと、優樹は直ぐにベットにしがみ付き私の手を握ってくれるの。
「あのね、結城ちゃんがいないのっ!!」

え?????結城が?
私が一樹の顔を見ると・・・一樹は苦笑いをし、
「優樹、・・・ちょっとあっちでテレビ見てなさい。」
一樹がそう言うと・・・優樹は頷いて病室のソファーに腰掛けテレビを付けた。

結城がいないって??
どういう事?

「一樹・・・、結城がいないって???どうゆう事?何かあったの?」
凄い・・・胸が苦しくなった。
何かあったの?
結城がいない?

一樹は少し参った顔をして、
「涼がハメられたっぽい・・・。」

ハメられた???
一樹は私の前に座ると、
「女の子が涼の子妊娠したって言いに店に来た。あの台風の日、涼とそうなったって・・・・」
「えっ・・・・あの、淳君と帰ってこなかった日?」
一樹は頷いて、
「ああ、でも涼は覚えがないと言ってる。淳にも聞いたけど絶対ハニートラップだって言ってて・・・でもその証拠がない」
「え・・、で・・・結城はッ???」

どういう事?!
涼君が騙されて、結城がそれを知ったって事?!

「結城ちゃんはスマホも置いて出て行った。探してるけど・・・全然見つからない・・・。」

そんな・・・。

「美佳・・・、多分結城ちゃんは美佳に会いに来る。近くにいるはずなんだ・・・・もし来たら・・・」

なっ・・・・。
何言ってんの?!

「美佳??」
「なに言ってんの?!余裕で・・・ここに居る場合じゃないじゃない!デカい男が揃って・・・・何で結城一人見つけ出せないの?!」

情けない・・・・・・。
一樹も含め、涼君も淳君も・・・何騙されてるの?
バカなんじゃないの?!

「えっ・・・・」
一樹はびっくりした顔で私を見て・・・ちょっと引き気味。
「見つからないじゃないの!見つけるの!!涼君にも言っておいて・・・・騙されて凹んでる場合じゃないわよ、さっさと結婚しないからこうなるんでしょって!いくじなし!」

一樹はポカーンと口を開けて私をじっと見つめ、

「こんなんじゃ私・・・・安心して死ぬこともできない・・・。早く見つけてくれなかったら・・・・全員締め上げるからね!!!」
もう泣きそうだった。

結城は私の大事な親友なの。
あの子が私を・・・一樹と結んでくれた。
結城のお陰で私は一歩踏み出せた。

一樹は私の頭を撫でて・・・・・
「ごめんー・・・・美佳・・・。絶対見つけ出すから、死ぬなんて言わないで?」

もう・・・・。
お願いだから、早く・・・・。
布団をぎゅっと握ると、一樹は私の顔を覗き込み・・・・。
「ね・・・美佳的に、結城ちゃん・・・今どこにいると思う?」

・・・・・・・・・。
結城は・・・、きっと近くにいる。

涼君を本気で嫌いなわけない・・・・。
ただ、傷付いて、悲しんでる。

「結城はきっと・・・土地勘がない場所は怖がって行きたがらない性格。だから、北谷付近に居ると思う。免許も無いし、自転車も乗れない子だから近くにスーパーがある場所・・・海が見える場所・・・家賃は高くない、今までも都内で暮らしてる時も・・・10万以上の場所は住まなかったから・・・・・」

きっとそう。
意外とあの子は贅沢は出来ないタイプ。
コンビニではなくスーパーが歩いて行けて、海が見えて・・・家賃は沖縄なら7・8万。治安も悪くない住宅地。

一樹はニッコリ笑って、私の顔に近づき・・・・。
チュッ・・・。
と、軽くキスをすると・・・・。
「分かった、直ぐに探し出す・・・・何かわかったら報告するから、結城ちゃんが来たら引き留めておくか、居場所聞き出して?」

頼むよ・・・・。
パパ・・・・・。

私が頷くと、一樹は優樹の方に行き・・・・。
「ほらぁーーー・・・帰って結城ちゃん捜索隊結成するぞーー!!!」
そう言って優樹を抱き上げた。

優樹はニッコリ笑って私の方を見て・・・・。
敬礼ポーズ!!!!

「頼もしい!!!!」
私が笑って手を叩くと、一樹と一緒に手を振って部屋を出て行った。


てか・・・・・。
今日は結城の・・・・。

誕生日だ・・・・・。



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