妹にすべてを奪われましたが、最愛の人を見つけました

桜月雪兎

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そして、私は隣国オリフィアに到着しました。
これから私はこの国の所有物となり、多くの人の慰みものになるのですね。

何でしょうか?
かなり歓迎ムードです。
馬車が我が国のなので入国自体は貴族門からスムーズに入れました。
現在は城に着き、入城しています。

私は歓迎パーティーまで過ごす部屋に案内されました。
道中、侍女や従者たちが嬉しそうに微笑み、頭を下げていました。

本当にどういう事でしょう?

まぁ、私は国の所有物です。
彼らの相手もするようになるのでしょう。
ですが、侍女たちが喜んでいるのはなぜでしょうか?

まぁ、それは気にしなくていいですよね。

現在、部屋には着いて来て下さった3人とすでに部屋で待機をされていた数名の侍女と私がいます。
それと用意されていた護衛の方も数名扉の前にいます。

私は歓迎パーティー前の準備ということで体を磨かれることになりました。
広く温かいお風呂に入り、香油を使い全身マッサージされ、髪から爪先まで洗われました。

私が温かいお風呂に入れたのは大掛かりのパーティー等人前に出る前と今回の道中です。

ましてや人に至れり尽くせりな状況など今回の道中が初めてです。
あんな大人数にされたのなんて初めてです。
一体、私はこの後どんなことになるのでしょうか?
良いことがあった後はその何十倍にもなって悪いことがおきます。

どんな目に私はあうのでしょうか。
今から恐ろしいです。

お風呂から出ると温かいミルクティーとクローゼットいっぱいのドレスがありました。
傍らにはドレスにあわせるアクセサリー類もたくさんありました。

これは着飾れという事なのでしょうか?

「リーシェン様はどのドレスがよろしいですか?」
「た、たくさんありまして……」

え、選ぶなんて出来ません!
どれも素敵です。
私が着るのなんて畏れ多いです!

「リーシェン様は色白ですからなんでも映えそうですわ」
「この黄色などもよろしいですが、水色もよろしいですわね」
「赤なども映えそうですが、今回のパーティーには適切ではありませんわね」

私が選べないとなると侍女の皆さんが選んでくれるようです。
あれでもない、これでもないと楽しそうに選んでいらっしゃいます。
なるほど、この方々には私を着飾らせる楽しみがあるのですね。

もう、どうにでもしてくださいという気持ちで皆さんに任せました。
なんとも楽しそうなので止める気にもなりませんでした。

どれくらい経ったか分かりませんがやっと決まったようです。

それは白に近い金のドレスでした。
幾重にも重なっているレースは上品で、お揃いの色でレース生地のイブニング・グローブー肘上まである手袋ーの組み合わせでした。

髪飾りは銀細工の物で蝶と花がモチーフのものでした。
ハーフアップで毛先を緩く巻かれています。

お化粧は薄化粧でピンクを主軸に色を置いているみたいです。

出来上がった姿を見て私が思ったのはただ1つでした。

綺麗に化けました。


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