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私はルートヴィッヒ様に部屋までエスコートされました。
ルートヴィッヒ様に休むように薦められ、私は休むことにしました。
私はソファーに座りました。

「リーシェン様、少し横になられてはどうですか?」
「……そうですね。少し横になります」
「では、ドレスを緩めましょう」
「お願いします」

侍女の皆さんが崩れない程度ですが、ゆっくり出来るようにドレスを緩めてくださいました。

母国から着いてきてくださった侍女さんを始め、皆さんは私の姿に何も言いません。

アーノルド様の婚約者となってからは家庭教師の先生が来られてましたし、何時王宮に呼ばれるか分かりませんでしたし、アーノルド様が(妹にですが)会いに来ていたので新しいのは無いですが古傷は残っているはずです。

それでも彼女たちは何も言いません。
出発前はあった水仕事などで出来た手荒れなども大分綺麗になっていました。

これは母国から着いてきてくださった侍女さんのお陰です。
それにイブニング・グローブで完全に隠れています。

私は薦められるままにベッドに横になりました。

私は今、実家でいた時より上等な生活をしています。
なぜ、ここまでしてくださるのでしょうか?
なぜ、何も聞かれないのでしょうか?

「ナタリーさん」
「リーシェン様、呼び捨てでようございます」
「ナタリー、何故、ここまでしてくださるのですか?」
「リーシェン様?」
「何故、何も聞かないのですか?」
「…………」
「私はこれからどうすれば良いのですか?」
「…………」

母国から着いてきてくださった侍女さんこと、ナタリーさんは黙ってしまいました。
矢継ぎ早に質問してしまったせいですね。

疲れたのと、ずっと持っていた疑問だったのと、眠たくなっていたのもあります。

「リーシェン様、私たちは貴女の味方です。今度こそ・・・・、貴女をお守りします…………絶対に」

ナタリーさんは眠りかけている私の頭を撫でてくれました。
それが心地よく、何故か懐かしい匂いがした気がします。

撫でられる掌の温かさとリズムの心地よさに更に眠気が強くなりました。
強まった疑問を聞きたいのに瞳が閉じていきます。
あまりの眠さに抗えません。

「リーシェン様、貴女は心のままにされたら良いのです。私たちが必ず守ります。そのためにこの役を代わって・・・・貰ったのですから」
「ええ、必ず今度こそ・・・・お守りします」
「やっと、やっと見つけた・・・・のです。必ずお守ります。絶対に、二度と同じ過ち・・・・はおかしません」
「ええ、絶対に」

 もう瞳が開きません。
ですが、近くで守って下さってる母国から着いてきてくださった護衛さんの声もしました。

何でしょうか、同じ過ちとは?
見つけたとはどう言うことでしょう?
今度こそとは?

聞きたいことが増えましたのに眠くて聞けません。
機会がありましたら聞いてみたいです。

今はもう眠気に抗えませんので、少し休みます。
おやすみなさい。

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