27 / 105
第一章
26、再会①
しおりを挟む
卵から孵ったのは俺が向こうで飼っていた愛犬そっくりの天狼だ。
でも、俺には分かる、この子は俺の可愛い愛犬・ユキだ。
純白のテリア系の顔をしている。
ユキはウエスティだった。
うん、正式名は長くて、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアと言う。
名前にホワイト・テリアとあるように白色しかいないテリアだ。
でも何でここにユキがいるんだ?
≪マコト、マコト、居た。やっと会えた≫
「ユキ、会いたかった」
≪ユキも、ユキも会いたかった≫
ユキは俺の周りを飛び回りながら、俺の肩に乗った。
昔も肩に乗るのが好きだったが、今は手のひらに乗ることも出来るサイズなので肩に乗る方が安定するのだろう。
俺たちの様子を見てアキラさんとグランツさんは驚いていた。
それはそうだろうな、生まれたばかりの天狼がいきなり俺と親しそうにしている上に天狼と言う種族を知らなかった俺が当たり前のようにそれを受け止めているというのは驚き以外ないだろう。
「マコトさん、知っているのですか?」
「昔飼っていた子にそっくりなんです」
「ああ、巡り者か。なら仕方ないな、離すわけにもいかないし、領主様には言っておくか」
「巡り者?」
「時を巡ってこの世に記憶を持って生まれてきた者を巡り者を言います」
「なるほど」
これは人より他の生き物の寿命が短いから判断されたんだろうな。
確かに巡ってきたよな、時というか世界を。
そんなことをしているとグルードたちを駐在所に送ってきた冒険者たちと数人の衛兵たちに囲まれて来られたのは身分が高いんだろうとすぐにわかる高級服に包まれた人物が来た。
「ギルドマスター、ここが魔獣たちを閉じ込めていた場所ですか?」
「はいよ、ここがそうですわ。リストはアキラがまとめているですよ」
「こちらがそうです」
うん、グランツさんの喋り方が独特になっていっている。
それを許している領主様は心が広いらしい。
アキラさんが普通に対応している様子からもこれがこの人たちの普通なんだろうな。
俺たちは3人の話が終わるのを待っていた。
その間、ユキは俺の肩で俺にすり寄っていた、うん、可愛いわ、本当に。
最後に3人ともが俺の方を見た。
え?なに?
「なるほど、これほどまでに懐いているのなら離すわけにいかないですね。ましてや天狼は巡り者、離すべきではないですね」
「はい、ですので」
「わかりました。私の方で手続きを致しましょう。彼は冒険者ですし、すぐに許可が下りるでしょう」
「ありがとうございますよ」
何だろう、勝手に話が進んでいっているけど、まぁ、悪い方に向かっているわけではないようなのでいいか。
領主様たちはリストを後で送るように言い、そのまま去っていった。
どうやら魔獣たちはギルドの方で一時的に預かることになったようで他の冒険者たちが小屋にあった荷車にすべて乗せて、額に角の生えたユニコーンに荷車を引かせて、ギルドの方に戻っていった。
全員が居なくなるとアキラさんが俺に説明してくれた。
「大丈夫ですよ。すべてはこれで整いました」
「えっと~」
「まず、魔獣たちは正式な販売員の手に渡ります。返せる子たちは返しますが」
「返せる子?」
「はい。こういう違法者は親を殺している場合があるので、親が生きて子どもの返還を求める者には返します。返せない子たちはパートナー探しです。それでその天狼ですが、一応親を探しますが、すでに巡り者であることが判明し、あなたに会っているので離すことは親でも出来ません。なので、国に申請し、正式にあなたのパートナー申請を致します」
「あ、はい」
「そういうことだよ。そして、悪いんだがその天狼の申請が完了するまではギルドに泊まってもらうぞ」
「え?」
「無駄な混乱を防ぐためです。申請が完了していれば冒険者ステータスに記載され、問題ないのです」
「わかりました」
俺たちはそう言ってギルドの方に戻った。
ギルドには一時的に泊まれる場所があった。
俺とユキはそこに泊まることになった。
俺は疲れていたのでベッドに入るとすぐに眠りについてしまった。
俺に横で昔のように一緒のベッドに入ってユキも眠った。
でも、俺には分かる、この子は俺の可愛い愛犬・ユキだ。
純白のテリア系の顔をしている。
ユキはウエスティだった。
うん、正式名は長くて、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアと言う。
名前にホワイト・テリアとあるように白色しかいないテリアだ。
でも何でここにユキがいるんだ?
≪マコト、マコト、居た。やっと会えた≫
「ユキ、会いたかった」
≪ユキも、ユキも会いたかった≫
ユキは俺の周りを飛び回りながら、俺の肩に乗った。
昔も肩に乗るのが好きだったが、今は手のひらに乗ることも出来るサイズなので肩に乗る方が安定するのだろう。
俺たちの様子を見てアキラさんとグランツさんは驚いていた。
それはそうだろうな、生まれたばかりの天狼がいきなり俺と親しそうにしている上に天狼と言う種族を知らなかった俺が当たり前のようにそれを受け止めているというのは驚き以外ないだろう。
「マコトさん、知っているのですか?」
「昔飼っていた子にそっくりなんです」
「ああ、巡り者か。なら仕方ないな、離すわけにもいかないし、領主様には言っておくか」
「巡り者?」
「時を巡ってこの世に記憶を持って生まれてきた者を巡り者を言います」
「なるほど」
これは人より他の生き物の寿命が短いから判断されたんだろうな。
確かに巡ってきたよな、時というか世界を。
そんなことをしているとグルードたちを駐在所に送ってきた冒険者たちと数人の衛兵たちに囲まれて来られたのは身分が高いんだろうとすぐにわかる高級服に包まれた人物が来た。
「ギルドマスター、ここが魔獣たちを閉じ込めていた場所ですか?」
「はいよ、ここがそうですわ。リストはアキラがまとめているですよ」
「こちらがそうです」
うん、グランツさんの喋り方が独特になっていっている。
それを許している領主様は心が広いらしい。
アキラさんが普通に対応している様子からもこれがこの人たちの普通なんだろうな。
俺たちは3人の話が終わるのを待っていた。
その間、ユキは俺の肩で俺にすり寄っていた、うん、可愛いわ、本当に。
最後に3人ともが俺の方を見た。
え?なに?
「なるほど、これほどまでに懐いているのなら離すわけにいかないですね。ましてや天狼は巡り者、離すべきではないですね」
「はい、ですので」
「わかりました。私の方で手続きを致しましょう。彼は冒険者ですし、すぐに許可が下りるでしょう」
「ありがとうございますよ」
何だろう、勝手に話が進んでいっているけど、まぁ、悪い方に向かっているわけではないようなのでいいか。
領主様たちはリストを後で送るように言い、そのまま去っていった。
どうやら魔獣たちはギルドの方で一時的に預かることになったようで他の冒険者たちが小屋にあった荷車にすべて乗せて、額に角の生えたユニコーンに荷車を引かせて、ギルドの方に戻っていった。
全員が居なくなるとアキラさんが俺に説明してくれた。
「大丈夫ですよ。すべてはこれで整いました」
「えっと~」
「まず、魔獣たちは正式な販売員の手に渡ります。返せる子たちは返しますが」
「返せる子?」
「はい。こういう違法者は親を殺している場合があるので、親が生きて子どもの返還を求める者には返します。返せない子たちはパートナー探しです。それでその天狼ですが、一応親を探しますが、すでに巡り者であることが判明し、あなたに会っているので離すことは親でも出来ません。なので、国に申請し、正式にあなたのパートナー申請を致します」
「あ、はい」
「そういうことだよ。そして、悪いんだがその天狼の申請が完了するまではギルドに泊まってもらうぞ」
「え?」
「無駄な混乱を防ぐためです。申請が完了していれば冒険者ステータスに記載され、問題ないのです」
「わかりました」
俺たちはそう言ってギルドの方に戻った。
ギルドには一時的に泊まれる場所があった。
俺とユキはそこに泊まることになった。
俺は疲れていたのでベッドに入るとすぐに眠りについてしまった。
俺に横で昔のように一緒のベッドに入ってユキも眠った。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
1,354
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる