16 / 16
-あとがき-
あとがき・「夢」の始まりに、「言葉」を隠し、物語を育む。
しおりを挟む
「瀧の竜」と「温泉の白狐」は、実際に存在する場所の言い伝えをモチーフにしています。
その土地には、父の実家があり、子供のころは夏になると、毎年のように、そこへ行っていました。
海の無い県の山奥の町。
河原には、球状の石灰質団塊 があって、それを割れば、運がよければ、そこには眠る貝の化石たちを、見ることができました。まれではありますが、サメの歯を見つけることもあったようです。
水の囁く言葉をこっそりと聞いた、海が無い山奥の中にあっても感じる、大いなる海の気配。
その化石の眠っているの川の、少し上流にある瀧で行われていた夏のお祭り。
そこで出会う、もう顔も名前も忘れてしまった一夜限りの友達。
現世か幻世か、それは子供の頃の思い出。
あの友達たちが、そこにいたという記憶だけは思い出せる、「彼らの名」を呼んでいた事も覚えている。
でも、今はもう思い出せないその顔、それは口にできない忘れてしまった「名前」
それは、本当のことなのか、それとも、記憶の作り出したものなのか。
もう記憶の中にしか存在しない、幻の夏祭り……
子供は大人と異なる世界に生きているのかもしれない。その子供の頃、今は忘れてしまった、この世のものではないものが住む世界を感じた事。
心の奥にある、無意識の記憶からそれぞれの夏の思い出を、どこかで見たような既視感、映像を、お届けできれば、と。
そういうのを、表現できていたら良いなと思っています。
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
★蛇足1★
作中に4回ある「夢」のつく章の話には、ちょっとした仕掛けがあります。
「」や()の行を除いた頭文字のみを読んでいくと……その話のタイトルになります。
重要でもなんでもない単なる言葉遊びです。
★蛇足2★
泳魚という名前の読み方は、不明です。
現世の人間で彼の名をちゃんと発音した者は、誰もいませんので。
彼の名を現世で言葉にできたのは、白狐のハクアだけです。
その土地には、父の実家があり、子供のころは夏になると、毎年のように、そこへ行っていました。
海の無い県の山奥の町。
河原には、球状の石灰質団塊 があって、それを割れば、運がよければ、そこには眠る貝の化石たちを、見ることができました。まれではありますが、サメの歯を見つけることもあったようです。
水の囁く言葉をこっそりと聞いた、海が無い山奥の中にあっても感じる、大いなる海の気配。
その化石の眠っているの川の、少し上流にある瀧で行われていた夏のお祭り。
そこで出会う、もう顔も名前も忘れてしまった一夜限りの友達。
現世か幻世か、それは子供の頃の思い出。
あの友達たちが、そこにいたという記憶だけは思い出せる、「彼らの名」を呼んでいた事も覚えている。
でも、今はもう思い出せないその顔、それは口にできない忘れてしまった「名前」
それは、本当のことなのか、それとも、記憶の作り出したものなのか。
もう記憶の中にしか存在しない、幻の夏祭り……
子供は大人と異なる世界に生きているのかもしれない。その子供の頃、今は忘れてしまった、この世のものではないものが住む世界を感じた事。
心の奥にある、無意識の記憶からそれぞれの夏の思い出を、どこかで見たような既視感、映像を、お届けできれば、と。
そういうのを、表現できていたら良いなと思っています。
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
★蛇足1★
作中に4回ある「夢」のつく章の話には、ちょっとした仕掛けがあります。
「」や()の行を除いた頭文字のみを読んでいくと……その話のタイトルになります。
重要でもなんでもない単なる言葉遊びです。
★蛇足2★
泳魚という名前の読み方は、不明です。
現世の人間で彼の名をちゃんと発音した者は、誰もいませんので。
彼の名を現世で言葉にできたのは、白狐のハクアだけです。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。
悪女の死んだ国
神々廻
児童書・童話
ある日、民から恨まれていた悪女が死んだ。しかし、悪女がいなくなってからすぐに国は植民地になってしまった。実は悪女は民を1番に考えていた。
悪女は何を思い生きたのか。悪女は後世に何を残したのか.........
2話完結 1/14に2話の内容を増やしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる