真夜中マルチバース 【JC編】

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15歳くらいまでは娘が男親と温泉に入っても割と何とも思われない別宇宙

2合とっくりくらい?

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風呂から上がると脱衣所で祖父が待っていた。ドライヤーなどがある鏡台の前の籐椅子に腰を下ろし、目を閉じて地蔵のようにじっとしている。男はもう先に出たようだ。

佳奈は急いでパンツを履き、浴衣を羽織って帯を締めた。風呂上がりでじわっと汗が滲むが、ノーブラなので体の汗は浴衣が吸って外に逃してくれ、こもらず快適だった。

声をかけると祖父はパチっと目を開き、「温泉によく浸かったか?」と聞いてきた。佳奈が頷くと、祖父も満足気であった。

祖父に肩を貸し、脇腹に両手を添えて、脱衣場出口のスリッパ脱ぎ場まで歩いた。そこで杖立てから杖を取ると、祖父はしゃきんと歩き出した。カラカラと引き戸を開け、「男湯」と大書されたのれんをくぐり廊下に出た。ちょうど同じ倶楽部のお婆さん2人がやはり風呂上がりで前を通りかかったところだった。

「あらぁ、佳奈ちゃん。いいお湯だったぁ?」お婆さんの1人が言う。
「微笑ましいわねぇ。」お婆さん同士が言い合っていた。
この別宇宙では、15歳くらいまでは男親と入浴するのが別に不思議ではないことなのだった。

一旦部屋に戻り、祖父の背中をマッサージするなどしているうちに、夕食の時間になった。佳奈は祖父と夕食会場に向かった。会場の一角に佳奈は祖父と並んで席についた。前の席はしばらく空いていたが、やがて例の男がやってきて、祖父の前の席についた。男と祖父は親しいようで、男からは祖父に対する敬意が、祖父からは年下の男に対する慈愛のようなものが感じられた。

祖父は日本酒が大好きで、熱燗の1合とっくりを注文し、前菜盛り合わせを肴に、うまそうに次から次へとお猪口を口に運んだ。佳奈は瓶のオレンジジュースとコップである。

あっというまに1合とっくりを空けると、祖父はとっくりを横に倒し、「空になった徳利は、こうするのが粋なんじゃ。」と佳奈に教えてくれた。確かにそうしておけば、空のとっくりとそうでないとっくりの区別が容易にはつくが。「粋なのかな?」佳奈はきょとんとしたが、別に反論したりはしない。

佳奈は1合とっくりを見るともなく見た。「あたしが洗い始める前のおちんちんは、これよりもう少し細かったかったかな?」そんなことを考えたりもした。

「お前さんも飲むかい?」祖父は男に聞き、男が「じゃあいただきます。」というと、すぐに中居さんに声をかけ、今度は2合とっくりを注文した。

アツアツの2合とっくりが届くと、佳奈は両手であったかいとっくりを持ち、祖父と男にしゃくをした。
「あたしが洗ってる間は、これくらいの大きさがあったかも。」佳奈は2合とっくりを持ちながら、そんなことを考えた。

男は酒には弱いようだ。お猪口に何倍かしゃくをしてやったら、数杯目で「もういい。ごちそうさま。」と手でストップサインを出してきた。お猪口数杯で顔を赤くして、額に汗を浮かべ、「暑っ」と言って少し胸元をはだけ、手でパタパタ仰いでいた。
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