2 / 2
後編
しおりを挟む
だがその頃、エルフィは別人として生きていた。
自宅を去った彼女は髪も切り別人のように振る舞っていたのだ。
そして国防軍に加入。
そこで訓練に打ち込んでいた。
女性はそれほど多くない組織の中でも彼女は日々努力を重ねていた。
◆
数年後。
戦争が起こり、一人の女性兵士の存在が有名になる。
その女性兵士はエルフィであった。
ただ、容姿は変わり振る舞い方も異なっていたために、誰もその人が彼女であるとは気づかない。
母親以外は。
母親は女性兵士がエルフィではないかと考えた。が、周囲にはあり得ないと一蹴されてしまう。しかし母親は諦めず。自ら旅立ち、英雄となっている女性兵士に会いに行った。
「貴女はエルフィではないの?」
母親が問うと。
「……すみません」
女性兵士はそれだけしか答えなかった。
◆
終戦後、国防の英雄として敬われていた女性兵士は、ある日突然エルフィの実家へやって来た。
「ただいま、母さん」
「え……」
その家にいるのはエルフィの母親だけ。
そう、父親はもう亡くなったのだ。
「私、エルフィよ」
「あ……」
「もう一度……エルフィとして生きてみようかと思って」
抱き合う二人。
「やっぱり……間違いでは、なかった……」
「気づいてくれてありがとう」
以降、二人は同じ屋根の下で暮らした。
ちなみにオベロンは。
戦争の途中で家ごと壊されてしまって亡くなった。
結局誰とも結婚できないままの死だった。
◆終わり◆
自宅を去った彼女は髪も切り別人のように振る舞っていたのだ。
そして国防軍に加入。
そこで訓練に打ち込んでいた。
女性はそれほど多くない組織の中でも彼女は日々努力を重ねていた。
◆
数年後。
戦争が起こり、一人の女性兵士の存在が有名になる。
その女性兵士はエルフィであった。
ただ、容姿は変わり振る舞い方も異なっていたために、誰もその人が彼女であるとは気づかない。
母親以外は。
母親は女性兵士がエルフィではないかと考えた。が、周囲にはあり得ないと一蹴されてしまう。しかし母親は諦めず。自ら旅立ち、英雄となっている女性兵士に会いに行った。
「貴女はエルフィではないの?」
母親が問うと。
「……すみません」
女性兵士はそれだけしか答えなかった。
◆
終戦後、国防の英雄として敬われていた女性兵士は、ある日突然エルフィの実家へやって来た。
「ただいま、母さん」
「え……」
その家にいるのはエルフィの母親だけ。
そう、父親はもう亡くなったのだ。
「私、エルフィよ」
「あ……」
「もう一度……エルフィとして生きてみようかと思って」
抱き合う二人。
「やっぱり……間違いでは、なかった……」
「気づいてくれてありがとう」
以降、二人は同じ屋根の下で暮らした。
ちなみにオベロンは。
戦争の途中で家ごと壊されてしまって亡くなった。
結局誰とも結婚できないままの死だった。
◆終わり◆
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる