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心ない言葉を吐いた彼は一瞬で滅びました。何がどうなったのか、私にもよく分かりませんが……。
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婚約者エーベルはある日突然告げてきた。
「あんたとの婚約、破棄するから」
しかもただそれを告げるだけではなくて。
「あんたはさ、救いようがないくらいダサいんだよ。女としてあり得ねぇくらい」
「えっ……そんなこと言います?」
「いやだって事実だろ。実際あんたは価値が低い。ああそうか、けど、そんな脳じゃ自分の価値が低いことすら理解できねぇのか。ま、そういう脳だから低価値なんだろうな」
彼は心ない言葉を並べた。
しかも一時間以上にわたって。
な、長い……。
しんどい……。
とにかくストレスが溜まったけれど仕方がないので黙っていたら。
突如爆発音が鳴り響く。
次の瞬間窓ガラスが割れたと思ったら、そこから大量の蛇が入ってくる。
「へ、へび……?」
エーベルは蛇たちに絡み付かれ身体を完全に包み込まれてしまい、そのまま溶けて消滅した。
それが彼の最期であった。
「何が……起きたの」
よく分からないけれど、エーベルがこの世から消えたことは確かだ。
「ま、いっか。帰ろ」
◆
あれからいくつも季節が過ぎて、私は国内最大の八百屋を営む青年と結婚した。
彼と生きてゆく。
心はもう決まっている。
だから私は迷わない。
この幸せの中で、未来へと突き進むのだ。
◆終わり◆
「あんたとの婚約、破棄するから」
しかもただそれを告げるだけではなくて。
「あんたはさ、救いようがないくらいダサいんだよ。女としてあり得ねぇくらい」
「えっ……そんなこと言います?」
「いやだって事実だろ。実際あんたは価値が低い。ああそうか、けど、そんな脳じゃ自分の価値が低いことすら理解できねぇのか。ま、そういう脳だから低価値なんだろうな」
彼は心ない言葉を並べた。
しかも一時間以上にわたって。
な、長い……。
しんどい……。
とにかくストレスが溜まったけれど仕方がないので黙っていたら。
突如爆発音が鳴り響く。
次の瞬間窓ガラスが割れたと思ったら、そこから大量の蛇が入ってくる。
「へ、へび……?」
エーベルは蛇たちに絡み付かれ身体を完全に包み込まれてしまい、そのまま溶けて消滅した。
それが彼の最期であった。
「何が……起きたの」
よく分からないけれど、エーベルがこの世から消えたことは確かだ。
「ま、いっか。帰ろ」
◆
あれからいくつも季節が過ぎて、私は国内最大の八百屋を営む青年と結婚した。
彼と生きてゆく。
心はもう決まっている。
だから私は迷わない。
この幸せの中で、未来へと突き進むのだ。
◆終わり◆
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