家では最下層のような立ち位置だった私ですが、一人の男性の登場で大逆転しました。~あなたたちのことなんてもう知りません~

四季

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3話

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 ◆


 あれから数年、私は今も夫婦で穏やかに楽しく暮らしている。

「週末どこ行く?」
「そうですね……何かアイデアはありますか」
「うーん、海とか? あるいはショッピングとか?」
「海の見える商店街なんてどうでしょうか」
「あ! 前に言ってたところ?」
「そうです」
「確かに! それいいね、そうしようか」

 子はまだいない。
 しかしいずれはできるかもしれない。

 その辺は運に任せて、流れのままに生きよう。

「じゃあそんな感じで! だね」
「はい」
「美味しい店とかあるかな」
「ごめんなさい、あまり詳しくなくて……調べておきますね」
「あ、ううん、いいんだ! 僕も調べるよ。君にばかり任せてはいられないしね」

 ちなみに、両親と妹は既に還らぬ人となったようだ。

 私がいなくなってからやたらと夫婦喧嘩が増え、父が母を定期的に殴るようになったそうで、離婚するに至ったそうだ。

 父はその後暴行罪で何度も捕まり最終的には死刑となったらしい。

 一方母というと、妹を連れて出て二人で暮らし始めたそうだが、ある時金目の物目当ての山賊に襲われて捕まってしまったそうで――妹と二人誰も来ないような山奥の小屋に閉じ込められ、そのまま餓死してしまったそうだ。

「一緒に調べてみても楽しいかもしれないですよ」
「なるほど! そうか! 名案だね」

 でももうどうでもいいことだ。

 両親とか、妹とか、あんな心ない酷い人たちのことなんて。

 いつまでも過去に縛られているのは愚かなこと、私は彼と共に幸せを掴めたのだからもう振り返ることはしない。


◆終わり◆
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