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意地悪な妹がある日突然連れてきたのは私の婚約者である彼でした。~手に入れたいのは穏やかな幸せです~
3話「未来へと」
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ロロは元々そこまで豪快な性格の人間ではなかった。
だから彼からこんな提案をされたことが衝撃だった。
元より破天荒な人が言ってきたというなら驚きはしないけれど、そうでない人から思いきったことを言われると、自然な流れとして受ける衝撃は大きくなるものなのだ。
「待って、ロロ。気遣いは嬉しいけど、でも、どうやって暮らしていくかとかまで考えているの? 家から出ていけるなら理想的ではあるけれど……でも、そういうところまで考えているのか、そこが心配だわ。勢いだけで言っていない? リスクが大きすぎる選択肢は選べないわ」
思わずあれこれ言ってしまって。
「落ち着いて落ち着いて」
さりげなく制止されてしまう。
「もちろんちゃんと考えて言ってるよ」
「そう?」
「自分、今、結構稼ぎいいんだ」
「え!? そうなの!?」
「あはは、すごい驚かれちゃったね」
「ごめんなさい……失礼だったわ」
「でも本当なんだよ。金を掘り出して売る仕事しててさ、その時に貯めたお金で事業もしてて、その事業も順調だし、今の自分にはルイナと一緒に生きていくくらいの資金力はあるよ」
どうやらロロは思った以上に成長していたようだ。
「すごいわね……」
「ルイナには小さい頃色々お世話になってたし! 今こそ力になりたいんだ! 今ならできること、したいんだ。駄目かな?」
「でも、私には返せるものはないわ」
「返さなくていいよ!」
「それは駄目」
「真面目だなぁ」
「だ、だってそうでしょ!? お世話になるばかり、なんて、問題じゃない!?」
すると彼はふふっと笑った。
「いいんだ、頼ってよ」
彼は手を差し出してくる。
「自由に生きていこう」
ほんの数秒だけ躊躇ったけれど、私はその手を握り返した。
「ありがとう、これからよろしく」
嫌な思い出ばかりの家からは出ていこう。
未知の領域へ踏み込むことは少し怖くても。
希望ある未来を掴むためには時には挑戦だって必要だろう。
「あらぁ。お姉さまどこへ?」
今日は出発の日。
ここから新しい物語が始まっていく。
「私、家から出ていくから」
四六時中ややこしいミリーに絡まれてももう恐れはない。
「まぁ! まぁまぁまぁ! 惨めすぎて耐えられなくなったんですわね? うふふふふ、可愛らしいお姉さま! ……ま、顔はダッサいけど」
嫌みだって刺さらない。
「今までありがとう、さよなら」
――そう、今日は祝福すべき日。
過去は置いていく。
穢れは捨てていく。
もう何を言われても気にならない。
「来てくれてありがとうロロ」
迎えに来てくれていた彼に軽く挨拶。
「急がなくていいよ」
「準備万端よ」
「じゃあ行こう! 新しい旅、楽しみだね」
「私も。とても楽しみ。不安もあるけど……でもロロがいてくれれば大丈夫って気持ちになれるわ」
未来を信じて歩き出す。
「こうやってまたロロと歩けるなんてね」
「自分もすっごく嬉しい!」
「ロロったら、子どもっぽいわね」
「うわ! 言われちゃった!」
◆
ルイナが出ていってからのミリーは毎日不機嫌だった。
そしてその影響は婚約者であるガイアへの接し方にも現れている。
「ちょっとガイア! 何してるの? アイスティー淹れてって言ったでしょ!」
「あ、ごめん。忘れてた。今から淹れてく――」
「違う! もういい!」
「え」
「だって今はもうアイスティーの気分じゃないもの!」
「えええー……」
当たり散らす先を失った彼女は今ガイアに当たり散らしているのだ。
「じゃあ今の気分は?」
「ハーブティー!」
「温かい?」
「そう! でも普通のじゃ駄目よ。ホットのハーブティーはあのブランドのやつじゃないと!」
「最高級の!?」
だから彼からこんな提案をされたことが衝撃だった。
元より破天荒な人が言ってきたというなら驚きはしないけれど、そうでない人から思いきったことを言われると、自然な流れとして受ける衝撃は大きくなるものなのだ。
「待って、ロロ。気遣いは嬉しいけど、でも、どうやって暮らしていくかとかまで考えているの? 家から出ていけるなら理想的ではあるけれど……でも、そういうところまで考えているのか、そこが心配だわ。勢いだけで言っていない? リスクが大きすぎる選択肢は選べないわ」
思わずあれこれ言ってしまって。
「落ち着いて落ち着いて」
さりげなく制止されてしまう。
「もちろんちゃんと考えて言ってるよ」
「そう?」
「自分、今、結構稼ぎいいんだ」
「え!? そうなの!?」
「あはは、すごい驚かれちゃったね」
「ごめんなさい……失礼だったわ」
「でも本当なんだよ。金を掘り出して売る仕事しててさ、その時に貯めたお金で事業もしてて、その事業も順調だし、今の自分にはルイナと一緒に生きていくくらいの資金力はあるよ」
どうやらロロは思った以上に成長していたようだ。
「すごいわね……」
「ルイナには小さい頃色々お世話になってたし! 今こそ力になりたいんだ! 今ならできること、したいんだ。駄目かな?」
「でも、私には返せるものはないわ」
「返さなくていいよ!」
「それは駄目」
「真面目だなぁ」
「だ、だってそうでしょ!? お世話になるばかり、なんて、問題じゃない!?」
すると彼はふふっと笑った。
「いいんだ、頼ってよ」
彼は手を差し出してくる。
「自由に生きていこう」
ほんの数秒だけ躊躇ったけれど、私はその手を握り返した。
「ありがとう、これからよろしく」
嫌な思い出ばかりの家からは出ていこう。
未知の領域へ踏み込むことは少し怖くても。
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「あらぁ。お姉さまどこへ?」
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嫌みだって刺さらない。
「今までありがとう、さよなら」
――そう、今日は祝福すべき日。
過去は置いていく。
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もう何を言われても気にならない。
「来てくれてありがとうロロ」
迎えに来てくれていた彼に軽く挨拶。
「急がなくていいよ」
「準備万端よ」
「じゃあ行こう! 新しい旅、楽しみだね」
「私も。とても楽しみ。不安もあるけど……でもロロがいてくれれば大丈夫って気持ちになれるわ」
未来を信じて歩き出す。
「こうやってまたロロと歩けるなんてね」
「自分もすっごく嬉しい!」
「ロロったら、子どもっぽいわね」
「うわ! 言われちゃった!」
◆
ルイナが出ていってからのミリーは毎日不機嫌だった。
そしてその影響は婚約者であるガイアへの接し方にも現れている。
「ちょっとガイア! 何してるの? アイスティー淹れてって言ったでしょ!」
「あ、ごめん。忘れてた。今から淹れてく――」
「違う! もういい!」
「え」
「だって今はもうアイスティーの気分じゃないもの!」
「えええー……」
当たり散らす先を失った彼女は今ガイアに当たり散らしているのだ。
「じゃあ今の気分は?」
「ハーブティー!」
「温かい?」
「そう! でも普通のじゃ駄目よ。ホットのハーブティーはあのブランドのやつじゃないと!」
「最高級の!?」
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