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後編
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「ヤマシノ・ベベルよ」
魔善ティーナは腕組みしながらはっきりと述べた。
「ベルベベル?」
オレンジのドレスに身を包んでいる御蘭ディーヌは、いつになく瞳を輝かせている。こんな御蘭ディーヌを見るのはいつ以来だろう、と、魔善ティーナは少し考えていた。
「間違っているわ。ヤマシノ・ベベル」
「分かりましたわ! ヤマベンベル、ですわね!」
「まだ間違っているわよ……。まぁもうべつに構わないけれど……」
御蘭ディーヌには『ヤマシノ・ベベル』という人名が理解できないらしい。彼女は、姉に何度教えてもらっても、いつまでも間違って聞き取っていた。
「ヤマベンベルとは、姉様に鶏肉を持ってきてくださるあの殿方ですわよね?」
「そうよ。先週は狼肉だったけれど」
ヤマシノ・ベベルーー彼と魔善ティーナが知り合ったのは、もう半年以上前のことだ。
街中の小さな酒場で二人は知り合った。
その時は魔善ティーナは一人で行動していて、御蘭ディーヌは一緒にいなかったので、御蘭ディーヌは二人の始まりを詳しくは知らない。そんな御蘭ディーヌだが、ヤマシノの存在は姉から聞いたので知っている。
「その殿方が姉様に恋しているなんて、どこ情報なんですの?」
赤面したまま尋ねる御蘭ディーヌ。
「明らかに不自然なのよ」
「持ってくる肉の種類が、ですの?」
「そうじゃなくて」
「なら何ですの?」
「だって、二、三日に一回は肉をくれるのよ。あり得ないじゃない」
知り合った日に気が合っていきなり仲良くなったことは、魔善ティーナ自身も認めている。だが、それ以来彼がやたらと会いに来ることには、違和感を覚えているようだ。しかも毎回贈り物付きだから、なおさら不自然さを感じるのだろう。
「確かに……そうですわね。よっし! 今度本人に聞いてみますわ!」
「待って待って待って! 止めてー!」
◆おわり◆
魔善ティーナは腕組みしながらはっきりと述べた。
「ベルベベル?」
オレンジのドレスに身を包んでいる御蘭ディーヌは、いつになく瞳を輝かせている。こんな御蘭ディーヌを見るのはいつ以来だろう、と、魔善ティーナは少し考えていた。
「間違っているわ。ヤマシノ・ベベル」
「分かりましたわ! ヤマベンベル、ですわね!」
「まだ間違っているわよ……。まぁもうべつに構わないけれど……」
御蘭ディーヌには『ヤマシノ・ベベル』という人名が理解できないらしい。彼女は、姉に何度教えてもらっても、いつまでも間違って聞き取っていた。
「ヤマベンベルとは、姉様に鶏肉を持ってきてくださるあの殿方ですわよね?」
「そうよ。先週は狼肉だったけれど」
ヤマシノ・ベベルーー彼と魔善ティーナが知り合ったのは、もう半年以上前のことだ。
街中の小さな酒場で二人は知り合った。
その時は魔善ティーナは一人で行動していて、御蘭ディーヌは一緒にいなかったので、御蘭ディーヌは二人の始まりを詳しくは知らない。そんな御蘭ディーヌだが、ヤマシノの存在は姉から聞いたので知っている。
「その殿方が姉様に恋しているなんて、どこ情報なんですの?」
赤面したまま尋ねる御蘭ディーヌ。
「明らかに不自然なのよ」
「持ってくる肉の種類が、ですの?」
「そうじゃなくて」
「なら何ですの?」
「だって、二、三日に一回は肉をくれるのよ。あり得ないじゃない」
知り合った日に気が合っていきなり仲良くなったことは、魔善ティーナ自身も認めている。だが、それ以来彼がやたらと会いに来ることには、違和感を覚えているようだ。しかも毎回贈り物付きだから、なおさら不自然さを感じるのだろう。
「確かに……そうですわね。よっし! 今度本人に聞いてみますわ!」
「待って待って待って! 止めてー!」
◆おわり◆
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