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3話
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あれから数年、私とエリーゼットの間には第一子も誕生し、今は家族三人で仲良く暮らしている。
エリーゼットは家のことにも協力的な人だ。
なので家事育児に関しても孤独感を覚えることなく取り組めている。
「洗っておいたよ、タオル」
「え! 本当!? 助かったわ、ありがとう」
「手分けしてやっていけば大丈夫だよ、きっと順調に進むから」
「いつも本当にありがとう!」
世の旦那たちはわりと家のことはしないものだと聞いている。
でもエリーゼットはそうじゃない。
エリーゼットは自ら文句も言わずに力を貸してくれる柔軟で広い心の持ち主だ。
そんな素晴らしい人と巡り会えた運命に感謝しなくては。
エリーゼットありがとう、私に生きる希望を与えてくれて。
日々そう言っている。
そしてそれは決して大袈裟な言葉ではない。
発する言葉、特にこの言葉に関しては、心の底からのものなのだ。
――ちなみに。
妹はというと、あの後セレブ系男性と結婚したそうだが、今は成金男にこき使われる日々だそうだ。
金はあるが、人間性はあまり良くない。
妹の夫となった彼はどうやらそういう人だったようだ。
でもそれで良かったのかもしれない。そういう者同士くっつけば。性格が良くない者二人で夫婦になれば。似た者同士であれこれしてみれば、きっと、妹だって人間性を欠いている者の相手をしなくてはならない日々の苦しみに少しくらいは気づくだろう。
それで病もうがどうなろうが知ったこっちゃない。
ずっと私を傷つけてきた妹だ、どんな目に遭ったとしても自業自得である。
◆終わり◆
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