14 / 23
迷い。ーウィアー。ー
しおりを挟む
「して、何を望む?」
「……どうした?」
「お前は、そうして此処に来たのだろ?ん?」
「……まだ決まらないのなら魔女に。」
「此処に、棲む魔女へ言伝を。」
「『製造が終了したなら、戯けたことを言う者を連れて来い。』……とな。
「……その用事が終わったら来い。」
「“待っているぞ”。」
「_________________、████████████。」
『魔女へ輝かしい言の葉を』
…………篝火が、その灯火が、懐かしいと。
………………………………………………………………そう、思ったのだけど……どうやら……。
……………………夢…………?
『……………………あの光は…………。』
…………それより、此処は……地下室?
周りを見渡してみても、目の前に古い鏡があるだけだ。
それから、扉のみが。
『魔王様は……ハヴェンは……いえ。』
『まずはここから脱出しなくては、見合わせる顔もないわね。』
頭を振り、どうしたものかと熟考する彼女の姿は凛としていて……。
『花開く』。
それを見つめる、何者かの影が蠢く。
それはさておき、だ。
彼女に灯るは、胸の光。
直ぐ様彼女へ、破滅の足音が寄ってくるだろう。
『脱出の手がかり無し』
んなー……。
……何かの、か細い声がする。それもふてぶてしくか細い声が。…………ぁーあの性悪がよ。
『んなぁー…………。』
『ぶなぁ~……んなーぁー。』
ぶち猫、それまではまだ出るべきではない。
『ぶなーぶなぁ……んなーぁー…………』
然るべき時に限って出てこないのだから、何とも言えんな。
『ぶなっ、ぶなぁー。んなぁ~……?』
さて、機嫌いかが?とは。
お前の主とやらに、聞いてみたらどうだ?
『ぶなっぶなーっ……んなーあ。』
くっく、面白い冗談だ。
『んなー……ぶなぁー。』
その姿は汝の、汝の、『飼い主』の願った『形』だろうになあ。
『願い、欲した者の牢獄』
『ふな、ぶなっ……んーなぁー……!』
それはそれとして主には、逆らえなかろう?
『んなぁー、んなーぁー……んな、んなぁ~……ぶなー。』
逆らえるのなら、とっくに逆らっているだろうよ。
ああ、不躾な真似をして済まないが。
……くく、可哀想になあ。
……そんな姿になってまで、願いを叶えるとはね。
おお、危ない、危ない。
これが凶暴な、とある猫という訳だ!
それにしても、意地っ張りで愛嬌を振りまくお前は。
世界のどこにも、地下にも、居なかろうさ。
ぶち猫の姿をした、その魂を見つけたなら。
……~♪
即座に、蹂躙しておこうか。
悦んで、悦んで、しかし、しかして。
爽快で痛快で滑稽で傲慢で、我儘なお前が愛しくて愛しくて愉快で愉快で堪らないのだから。
お高く止まっているのならば、引きずり出すのみ。
お前を、他でもないお前達を。
『………………………………………………………………~なぁ♪』
『その形は醜悪也』
「……どうした?」
「お前は、そうして此処に来たのだろ?ん?」
「……まだ決まらないのなら魔女に。」
「此処に、棲む魔女へ言伝を。」
「『製造が終了したなら、戯けたことを言う者を連れて来い。』……とな。
「……その用事が終わったら来い。」
「“待っているぞ”。」
「_________________、████████████。」
『魔女へ輝かしい言の葉を』
…………篝火が、その灯火が、懐かしいと。
………………………………………………………………そう、思ったのだけど……どうやら……。
……………………夢…………?
『……………………あの光は…………。』
…………それより、此処は……地下室?
周りを見渡してみても、目の前に古い鏡があるだけだ。
それから、扉のみが。
『魔王様は……ハヴェンは……いえ。』
『まずはここから脱出しなくては、見合わせる顔もないわね。』
頭を振り、どうしたものかと熟考する彼女の姿は凛としていて……。
『花開く』。
それを見つめる、何者かの影が蠢く。
それはさておき、だ。
彼女に灯るは、胸の光。
直ぐ様彼女へ、破滅の足音が寄ってくるだろう。
『脱出の手がかり無し』
んなー……。
……何かの、か細い声がする。それもふてぶてしくか細い声が。…………ぁーあの性悪がよ。
『んなぁー…………。』
『ぶなぁ~……んなーぁー。』
ぶち猫、それまではまだ出るべきではない。
『ぶなーぶなぁ……んなーぁー…………』
然るべき時に限って出てこないのだから、何とも言えんな。
『ぶなっ、ぶなぁー。んなぁ~……?』
さて、機嫌いかが?とは。
お前の主とやらに、聞いてみたらどうだ?
『ぶなっぶなーっ……んなーあ。』
くっく、面白い冗談だ。
『んなー……ぶなぁー。』
その姿は汝の、汝の、『飼い主』の願った『形』だろうになあ。
『願い、欲した者の牢獄』
『ふな、ぶなっ……んーなぁー……!』
それはそれとして主には、逆らえなかろう?
『んなぁー、んなーぁー……んな、んなぁ~……ぶなー。』
逆らえるのなら、とっくに逆らっているだろうよ。
ああ、不躾な真似をして済まないが。
……くく、可哀想になあ。
……そんな姿になってまで、願いを叶えるとはね。
おお、危ない、危ない。
これが凶暴な、とある猫という訳だ!
それにしても、意地っ張りで愛嬌を振りまくお前は。
世界のどこにも、地下にも、居なかろうさ。
ぶち猫の姿をした、その魂を見つけたなら。
……~♪
即座に、蹂躙しておこうか。
悦んで、悦んで、しかし、しかして。
爽快で痛快で滑稽で傲慢で、我儘なお前が愛しくて愛しくて愉快で愉快で堪らないのだから。
お高く止まっているのならば、引きずり出すのみ。
お前を、他でもないお前達を。
『………………………………………………………………~なぁ♪』
『その形は醜悪也』
0
あなたにおすすめの小説
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました
蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。
そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。
どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。
離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない!
夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー
※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。
※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
強面夫の裏の顔は妻以外には見せられません!
ましろ
恋愛
「誰がこんなことをしろと言った?」
それは夫のいる騎士団へ差し入れを届けに行った私への彼からの冷たい言葉。
挙げ句の果てに、
「用が済んだなら早く帰れっ!」
と追い返されてしまいました。
そして夜、屋敷に戻って来た夫は───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。ユリウスに一目で恋に落ちたマリナは彼の幸せを願い、ゲームとは全く違う行動をとることにした。するとマリナが思っていたのとは違う展開になってしまった。
敵将を捕虜にしたら夫になって、気づけば家族までできていました
蜂蜜あやね
恋愛
戦場で幾度も刃を交えてきた二人――
“赤い鷲”の女将軍イサナと、
“青狼”と恐れられたザンザの将軍ソウガ。
最後の戦いで、ソウガはイサナの軍に捕らえられる。
死を覚悟したその瞬間――
イサナは思わず、矢面に立っていた。
「その者は殺させない。命は……私が引き受けます」
理由などなかった。
ただ、目の前の男を失いたくなかった。
その報告を受けた皇帝エンジュは、
静かに、しかし飄々とした口調で告げる。
「庇いたいというのなら――夫として下げ渡そう」
「ただし、子を成すこと。それが条件だ」
敵国の将を“夫”として迎えるという前代未聞の処置。
拒否権はない。
こうしてソウガは、捕虜でありながら
《イサナの夫》としてアマツキ邸に下げ渡される。
武でも策でも互角に戦ってきた男が、
今は同じ屋根の下にいる。
捕虜として――そして夫として。
反発から始まった奇妙な同居生活。
だが、戦場では知り得なかった互いの素顔と静かな温度が、
じわじわと二人の距離を変えていく
【完結】 初恋を終わらせたら、何故か攫われて溺愛されました
紬あおい
恋愛
姉の恋人に片思いをして10年目。
突然の婚約発表で、自分だけが知らなかった事実を突き付けられたサラーシュ。
悲しむ間もなく攫われて、溺愛されるお話。
【完結】体目的でもいいですか?
ユユ
恋愛
王太子殿下の婚約者候補だったルーナは
冤罪をかけられて断罪された。
顔に火傷を負った狂乱の戦士に
嫁がされることになった。
ルーナは内向的な令嬢だった。
冤罪という声も届かず罪人のように嫁ぎ先へ。
だが、護送中に巨大な熊に襲われ 馬車が暴走。
ルーナは瀕死の重症を負った。
というか一度死んだ。
神の悪戯か、日本で死んだ私がルーナとなって蘇った。
* 作り話です
* 完結保証付きです
* R18
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる