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ツヨシくん編
パンダの赤ちゃん100日目
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こんにちは、愛妻家のツヨシです。
今日は、ちょっと、いや、けっこう古い話題で恐縮です。では、お付き合いにセンネンキュー!
ある日の事、僕とトモカちゃんは、仲良く並んでテレビを観ていました。
それぞれに感性の違う二人が、共通のテーマで語り合い、多様性を認め合うチャンスでもあります。
この繰り返しにより、ピッタリ息が合う夫婦に近付き、無事に金婚式を迎える予定なのです。
そしてお互いに、還暦、喜寿、米寿、白寿を祝い、神様を囲んでフォークダンスをしたいのです。
僕の壮大な夢はともかく、今は行田のアパートでの事になります。
さて、おめでたいニュースは珍しいもので、滅多に遭遇しません。
多くは、紛争や災害やミサイルなど、悲惨か物騒な話題しかありません。
そんな中、パンダの赤ちゃんが100日を迎え、愛らしい姿を披露しています。
この赤ちゃん、綺麗なピンク色をしています。なんでも、ママパンダに舐められ、唾液でピンク色に染まると言います。
僕は、トモカちゃんがテレビ画面を見つめる様子を観察します。
彼女の笑顔を見ていて、妄想が膨らみます。
それは、彼女がパンダなら、どの位ピンクになるか? と言う事で、かなり恥ずかしい妄想です。それと同時に、身に覚えのない部分がピンクだったらどうしよう? そんな恐怖心でもあります。
そんな時、僕の熱視線を感じ取ったのか? トモカちゃんがこちらを向きます。
僕は、慌ててテレビに向き直ります。
さて、僕は、パンダの話題では強い関心があります。
何故なら、パンダの赤ちゃんの名前募集に、「シナチク」で応募したからです。「メンマ」の方が可愛いのですが、漢字表記を考えると、ちょっと弱い気がします。
隣で微笑むトモカちゃんは、それを知っているのでしょうか?
何でもお見通しの彼女は、やっぱり「メンマ」で応募して欲しかったと思っているかも知れません。
後に知る事ですが、「シナチク」は惜しくも、惜しくも採用されず「香香」になりました。
さて、気を取り直して、再び動物園の話題になります。
かなり昔の話なのですが、動物園に遊びに行った時の事です。スナック菓子を片手に手長猿のゲージの前に立っていると、見事なウンテイを披露しつつお猿が近づいて来ました。
そのお猿は、物欲しそうな目でゲージの格子の間から長い手を伸ばしていました。
僕は、思わずお猿に問いかけました。
「欲しいの?」
すると驚いたことに猿は、
「う~ん」と返事をしたのです。
これは大変です。猿の惑星ジェネシスです。
これを知れば、トモカちゃんが怖がるかも知れません。
これは未だにトモカちゃんにも話せないトップシークレットです。
喋れるオームや九官鳥は珍しくありませんが、猿となれば話は別です。
僕は恐ろしいのです。何時か、猿が人間に逆襲した時、僕が「スナック菓子が欲しいか?」と聞いた猿が復讐に来るのが……。
何故なら、僕はお猿に菓子を与えなかったのです。
でも、意地悪ではありません。お猿のオーラルケアの為です。
今日は、ちょっと、いや、けっこう古い話題で恐縮です。では、お付き合いにセンネンキュー!
ある日の事、僕とトモカちゃんは、仲良く並んでテレビを観ていました。
それぞれに感性の違う二人が、共通のテーマで語り合い、多様性を認め合うチャンスでもあります。
この繰り返しにより、ピッタリ息が合う夫婦に近付き、無事に金婚式を迎える予定なのです。
そしてお互いに、還暦、喜寿、米寿、白寿を祝い、神様を囲んでフォークダンスをしたいのです。
僕の壮大な夢はともかく、今は行田のアパートでの事になります。
さて、おめでたいニュースは珍しいもので、滅多に遭遇しません。
多くは、紛争や災害やミサイルなど、悲惨か物騒な話題しかありません。
そんな中、パンダの赤ちゃんが100日を迎え、愛らしい姿を披露しています。
この赤ちゃん、綺麗なピンク色をしています。なんでも、ママパンダに舐められ、唾液でピンク色に染まると言います。
僕は、トモカちゃんがテレビ画面を見つめる様子を観察します。
彼女の笑顔を見ていて、妄想が膨らみます。
それは、彼女がパンダなら、どの位ピンクになるか? と言う事で、かなり恥ずかしい妄想です。それと同時に、身に覚えのない部分がピンクだったらどうしよう? そんな恐怖心でもあります。
そんな時、僕の熱視線を感じ取ったのか? トモカちゃんがこちらを向きます。
僕は、慌ててテレビに向き直ります。
さて、僕は、パンダの話題では強い関心があります。
何故なら、パンダの赤ちゃんの名前募集に、「シナチク」で応募したからです。「メンマ」の方が可愛いのですが、漢字表記を考えると、ちょっと弱い気がします。
隣で微笑むトモカちゃんは、それを知っているのでしょうか?
何でもお見通しの彼女は、やっぱり「メンマ」で応募して欲しかったと思っているかも知れません。
後に知る事ですが、「シナチク」は惜しくも、惜しくも採用されず「香香」になりました。
さて、気を取り直して、再び動物園の話題になります。
かなり昔の話なのですが、動物園に遊びに行った時の事です。スナック菓子を片手に手長猿のゲージの前に立っていると、見事なウンテイを披露しつつお猿が近づいて来ました。
そのお猿は、物欲しそうな目でゲージの格子の間から長い手を伸ばしていました。
僕は、思わずお猿に問いかけました。
「欲しいの?」
すると驚いたことに猿は、
「う~ん」と返事をしたのです。
これは大変です。猿の惑星ジェネシスです。
これを知れば、トモカちゃんが怖がるかも知れません。
これは未だにトモカちゃんにも話せないトップシークレットです。
喋れるオームや九官鳥は珍しくありませんが、猿となれば話は別です。
僕は恐ろしいのです。何時か、猿が人間に逆襲した時、僕が「スナック菓子が欲しいか?」と聞いた猿が復讐に来るのが……。
何故なら、僕はお猿に菓子を与えなかったのです。
でも、意地悪ではありません。お猿のオーラルケアの為です。
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