生まれ変わったので、自由を謳歌することにしました。

猫野 狗狼

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6 目まぐるしい一日③

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「さぁ、今から湯浴みをしますよー」

  そう言って手際よく私の服を脱がしたソフィーさん。
  柔らかい笑顔を浮かべていたはずが、私の裸を見た瞬間その笑顔は陰った。

  うん、まぁ、そういう反応になるよね…。

  自分でも自覚していたが、今の私は栄養失調と言っても過言ではないほどに痩せている。食べ物を与えられなかったわけではない。与えられたものと、量に問題があったのだ。
  歯が生え始めてから与えられたのは離乳食なのかと疑いたくなるようなこってりとした固形のものだったり、与えちゃいけないものが入ってたり……。
  そういうものを避けて食べていたら、こうなってしまったのだ。まぁ、そういうことを知らなかった私の世話をしていた侍女達は「好き嫌いするんじゃないわよ、贅沢者!」とひたすら罵ってくれたのだが。

「まぁ、お嬢様だったのですね」

  えっ、そこ!?
  ソフィーさんの口から出た言葉は、予想の斜め上を行く感想だった。

「それに、服の上からはあまり分かりませんでしたが…こんなに痩せて……」

  う、うん。それが普通の反応だよ。

  彼女の言葉にホッとしたが、よく考えてみたら別に誰がどんな反応をしようが特に気にしなくていいことだということに気づいたのは少し後になってのことだった。

「痛くはないですかー?」

「あーい」

  それどころか、とても気持ちがいいでーす。

「本当にお嬢様の御髪は綺麗ですねぇ。せっかくですから、可愛く着飾って旦那様を驚かせましょうか」

  いや、別にそんなサプライズ誰も求めてないんじゃないかな?

  私の考えなんて分からないソフィーさんは、テキパキと私を着飾っていく。
  誰も切ってくれる人がいなくて伸び放題だった髪を整えてヘアケアまでしてくれた。服はどこぞの貴族のお嬢様とパッと見でもわかるほどの上質な生地で作られたワンピース。……幼児用だから、すごくフリフリの淡いピンク色だ。

「これからはたくさんお肉をつけましょうね」

  普通ならそれなりに体に合うはずなのに、私は痩せていたからワンピースはぶかぶかだった。
  ソフィーさんに抱き上げられ、ワーズナー公爵の元へと移動した。

 広間のソファーでくつろいでいた様子の公爵。
 私達が来たことに気づいて彼はゆっくりと立ち上がった。

「ソファーに可愛くしてもらったのか」

 柔らかい笑顔で頭を撫でてくる公爵に戸惑いながらも、拒否はせずに大人しくしていると…。

「旦那様。少々お話したいことが……」

 神妙な面持ちのソフィーさんが公爵に耳打ちした。

(私のことだよね?)

 お風呂の時のことを考えていると、いつの間にかソフィーさんから執事さんに抱っこがチェンジされていた。

 いや、二人とも安定感というか安心感が凄くて全く気が付きませんでしたよ。流石プロです。
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