黒魔女リリィは世界を壊したい!!〜転生者たちの治める国で呪われた魔女と騎士〜

tanakan

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第三話 女神の傀儡

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               -◇- 
 昨夜から降り出した雨は、雨脚を強めて木の屋根を叩いている。窓の外には景色が遠のいてしまうほどに降りしきる雨が、山間まで続いていた。

 ベッドにはタカハシが横たわり、細く裂いた布に包まれている。血が布を汚すたびに私は彼の体を拭き、刻まれた傷跡から目をそらす。

 驚いたことに一晩で傷はほとんど治りかけている。皮膚が破れ、赤黒い血肉があらわとなった両手も、肌の色を取り戻していた。

それでもタカハシは目を覚まさずに、私はタカハシの眠るベッドに背中を預ける。

 白騎士が私の住む家を破壊し、報復だと言った。狩猟祭を待たずに騒ぎを起こした魔女と、獣人たちへの罰。いかなる権限があって罰を与えられるのか。

 今はそれがフィドヘルの仕組みとなっている。淘汰とうたする側とされる側。勇者と魔族、騎士と魔女。繰り返されていた瑣末さまつな世界の仕組みが、今、生きる世界のすべてとなってしまっている。

 いつからだろうなぁ。と私は振り向きベッドに寄りかかりながら、眠るタカハシの頬を撫でる。彼は私よりもずっと若い。だからなのだろうか。出会ったばかりの私を守るために、身をボロボロにして戦ってくれたのは。

 タカハシの戦いに私は恐怖してしまっていた。ステータスも表示されず彼のことはひとつも知らない。少なくとも無能力であること以外は。

 私も祝福を受けた転生者とは違い、他人のステータスを見ることを望まなかった。こんなところまで似ないでもよかったのにな。

 やはり呼び出した者と呼び出される者は似るらしい。異なる世界の同じにする想いが共鳴し、呼び出してしまうのだろうか。

 慣れていたんだな。現世にはなかったギフトという異能の力に。慣れていたからこそ忘れていた。人が弱い生き物であるということに。

 タカハシが無力だと、勝手にそう思い込んでいたから、騎士を退けた力に言葉を失った。驚きを超えて恐怖が心を満たしていた。それほどまでの力だった。白騎士たちよりもはるかに力を持つ、かつての仲間と同じ感覚を覚えた。

 単純に考えていたんだなぁ。と頬から首筋に指先を添わせる。この世界に転生したからといって、心の形が変わるわけではない。

 仕事をしていたのかな。こんなに鍛えて。学生かな? 戦争には行ったのかな?

 不器用そうだからきっとうまくはいってないだろうな。そう思うと少し笑えた、でないと異世界に転生するなど選ばないし、選ばれない。転生者として選ばれる法則は変わらない。

 でもきっとタカハシは他の転生者とは違う。死を遠のける力。呪われているのだ。彼もまた世界を呪ったのだろうか。それとも・・・自分を? 

 世界よりもずっと、自分を変えたいと言う強い願いが異なる世界を呼び寄せる。口では建前を述べていても、心の奥底にある自分ですら見失ってしまった強い願いだ。
 
 自分が救われるために他者を救う。転生者であることの条件である。

 きっと私は考えていたのだ。現世から召喚された勇者が、絵物語のように私を救ってくれると。どうあれば私が救われるのかなんて、私自身が一番わかっていないのに。ただすがろうとした。神仏に祈りをささげるかのような無責任さで。

 タカハシの顔を覗き込む。眉間にシワばかりを作っていたから、気難しいヤツかと思ったけど、寝顔はこんなにも可愛らしいじゃないか。汗で額に張り付くタカハシの青髪に触れると、瞳が開き、眼前に迫る私の瞳を見返した。ひぃ。と我ながら奇妙な悲鳴を上げて飛び退くと、頭を押さえながらタカハシはベッドから半身を起こす。

「ここは・・・白騎士たちはどうなった?」

「逃げて行ったよ。タカハシが追い払った」

「そうか。夢じゃなかったんだな。悪夢だと思いたかった」

 そうだろうな。と私は立ち上がりすその埃を払う。タカハシは身をよじって私を見た。

「すまんな。リリィの家を壊してしまった。もっとうまく守られたらよかった」

 私は言葉を失う。この後に及んでなぜ、タカハシは私に謝っているのだろうか。異世界に召喚したのは私なのに。一方的に現世での生を奪ったのは私なのに。

 なぜタカハシは私に謝っているのだろうか。

 それは知らないからだ。

 私が真実を隠しているからなのだ。

「ちゃんと生きているよ。それに今はシュバルツさんたちの村にいる。使われていない小屋を用意してくれて、ベッドまで用意してくれた。ごめんねって言ってたよ。自分は何もできなかったからって」

 シュバルツは人虎の村に私とボロ切れのようなタカハシを運びながら、しきりに謝っていた。タカハシがボロボロになるまで守ってくれていたのに、倒れるその時に駆け寄ることができなかったと。自分たちを迫害し続けた人とは違うのに、人と同じ形をしているから信じられなかったと。謝っていた。

「僕はダメだな。何をやってもうまくいかない。どこかで違うと思いたかった」

 タカハシは両手を見つめて言葉を紡ぐ。ひとり言のようで、どこか私に聞いてほしいという温度は感じた。冷たい雨に包まれた小屋の温度は冷え切っている。

 話さなければならない。でもうまく言葉が出てこない。そして選んでもらわなければならない。

 この世界にとどまるか。それとも再び現世で生を受けるか。

「なぁ。この世界の成り立ちを教えてくれないか。なぜシュバルツや、リリィが襲われなければならない?」

 先に口火を切ったのはタカハシだった。うまく言葉が紡げないのを、察したのかもしれない。不器用なのにこんなところは気が効くようだ。さだかではないけれど。

「いいわ。教えてあげる。もう気が付いているでしょう? 特別な力を持つ転生者はタカハシだけではないの。白騎士たちもそう。街にいる人だって力を持っていた。この世界で人の形を成している存在はすべて転生者なの。女神が呼び、ギフトを与えて訪れた存在。世界を白か黒へと染めるために」

 だろうな。とタカハシはかけられた白いシーツに目を落とす。仲間がたくさんいることに、喜んでいるのだろうか。それとも自分が特別な存在はないことを知り、衝撃を受けているのだろうか。タカハシの表情からはわからない。

「最初、女神からこの世界に使わされたのは、たった十人だった。白の女神から祝福を受けた九人。そして黒の女神が呪詛を与えたひとりと、産み出された黒の者たちと呼ばれる・・・シュバルツみたいな獣や、人によく似た精霊といった人ならざる者たち。どちらの女神が優れているか。盤面を黒く染めるか、それとも白く染めるか。ただそれだけの理由でね。争うことを強要された」

 タカハシは黙っている。考えをまとめているのだろうか。私は続ける。争うことは嫌いだ。嫌いだけど・・・避けられない戦いもある。

「でも・・・私たちは望まなかったの。互いに手を取り、やっと苦しみしかない現世から夢のような世界に来れたのだもの。水の転生者が美しい湖を作りケルピーや人魚にんぎょが彩った。ドワーフが木々を組み立て土の転生者が街を守る岩壁を作った。木々を操る転生者が街の形を作りエルフが装飾を施し、火の転生者とドワーフやオーガが暖かな明かりをもたらしたの。そして色彩しきさいの転生者が白でもなく黒でもない、美しい色で世界を包んだ。仲良くみんな暮らしていた」

 目を閉じると今でも昔の光景は、鮮明に瞼の裏へと映し出される。汗と土汚れ、そして笑顔に溢れていた。自分たちを拒絶した世界とは違う世界を創る。みんなの思いは一緒だった。

 でもね・・・と私が目を伏せると、タカハシの視線が私に向けられたのを感じた。

「転生者は増え続けた。女神たちの意図はわからなかったけれど、ギフトの力を持った人である祝福を受けた転生者が増え続けた。すると今度は転生者同士で争い出したの。最初は食べ物が足りないだとか、力を持つ転生者以外の存在が、対等であることが許せなかった。そんなこと。秩序が必要になったの。原初の十人は規律を作り、今度は人を治めることが必要になった。でも・・・力を持て余す転生者には足りなかった。一定の差別階級さべつかいきゅうを、敵を作る必要があったの。共通の敵が存在すれば心をひとつにすることができる。それは自分たちが経験したことだったから」

「まるで。武器を持った人の歴史みたいだな。力を手にした人は利権りけんを争う。誰よりも自分が、自分たちが優れていると示したくなる。どこに転生しようとも、人は人の本質を忘れない。むしろ力を得たことにより肥大化する」

 タカハシの言葉はまるで、自分自身へ語りかけているように聞こえた。呼吸を整える。すべてを伝えなければならない。

「原初の十人は転生者の敵となる役目を選んだ。新しい世界の秩序を守るためならと、黒の女神の力を持つ魔女が自ら名乗り出たの。魔族と呼ばれ始めた人ならざる者と一緒に。長い時間が経って、新たな転生者と原初の十人に率いられた、人ならざる存在との戦いが始まった。コントロールされた戦争。秩序を守るために、形ばかりの戦争が始まった」

「平和を望んでいたのにか?」

 うんとうなずく。結局は変わらないのだと知ったのはすぐ先だった。諦めたはずだった。

「最初はうまくいっていたの。でもだんだんみんな疲れてきた。なぜこんなことを続けなければならないのかと。人の世界に拒絶し拒絶された自分たちが、人の世界と同じ歴史を歩んでいる。ひとり、またひとりと別れの言葉もなく去っていった。そして原初の十人たちはひとりを残してすっかりと姿を消したの。どこに行ったのかは知らない。消えちゃったから。そして秩序と規律だけが残った。争いだけが残った。異形なる魔女と獣や妖。対するのは転生者という図られた構図。コントロールされた戦争と格差と差別だけが残った」

「だからリリィは僕を召喚したのか? しいたげられる世界を変えてくれると思ったのか?」

 そう。と私はうつむく。私たちに味方してくれる転生者がまたいれば、世界を変えられると思った。それ以上に孤独だったことは言わない。

 でもタカハシと白騎士の戦闘を見ていて、結局変わることがないと気が付いた。一度整然と調整された世界は固い。打ち崩すには強固すぎる。力を振るいながら狂気に笑うタカハシも人なのだと。私はすっかりと人ではなくなったのだと。

 気がついているだろう。黒の女神から最初に呪詛のろいを与えられたのが私だということに。思いはよらないだろう。私が白の女神に祝福を与えられた九人へ焦がれていたことを。

「だからタカハシ。もとの世界に帰って大丈夫だよ。ごめんね。ひどいことをしちゃった」

 タカハシは口を開けたまま、肩が弛緩し指先が震えている。怒るのは当たり前だ、自分の生を好き勝手にもてあそばれるのだ。私も他の転生者と変わらない。

「僕は・・・世界を黒く染めなくても、もとの世界に戻れるのか?」

「戻せる。再びあなたのもといた世界で生を受けるの」

 私の唇は震える。まるで言葉を出すのを恐れているかのように。私はもう私の心もわからない。途方もなく流れた時が、私から心を奪ってしまった。

「魂だけの存在となって生を受ける。子を宿した母のもとへ入る。魂を宿した肉体を得る。この世界に私が呼んだ時、君の体は失われてしまったから」

 口元に手を当てタカハシはしきりに視線を動かしている。現世での最期の瞬間を、思い出している。驚愕はなく言葉の意味を確かめるように目線を動かしていた。

「僕は、女神ではなくリリィが召喚したから死んだというのか。トラックにかれて死んだのか。両親を残して。黒の女神に呼ばれたのではなく、リリィが望んだのか。そして無力で何もできないまま、現世にまた戻ることを選べるのか」

 うなずく。あっけない死に方だっただろう。タカハシの両親を悲しませたのだろう。私みたいに、呼ばれると思っていたけど違った。考えればわかることなのに、私は人を殺した。

「えぇ。タカハシは死んだ。死が魂の喪失ならば君はまだ生きている。でも死が肉体の喪失ならば、タカハシは死んでいる。現世に戻っても肉体はもうないから、新しい肉体に生を宿すしか方法はない。それが私に許されたたった一度の転生魔法。転生者を迎え、転生者を還す魔法。言い換えれば現世で転生者となりうる人を殺し、この世界に降ろす魔法。そして望むならばこの世界での肉体を殺し、精神を現世へ送り還す魔法」

「人にそんな身勝手が許されるか! また生まれ変わって似たような日々を送れというのか!? 僕の命は・・・僕のものだ」

 タカハシは立ち上がる。破かれたシャツの代わりに巻かれた細い布はまだ、血が滲んでいた。タカハシはふらつく足で歩き出し、思わず手を伸ばしてしまった私の肩を強く押す。よろめき尻餅しりもちを付いた私はタカハシを見上げた。

 行かないで。都合のよい言葉が心の奥から浮かび上がり、右手で胸元を抑える。決して言ってはならない言葉だ。こうなることもわかっていた。

 ボロボロの布切れと、サイズ違いの下衣のまま、風邪を引いてしまう。

 わかっていたのに、私は孤独に耐えられなかった。現世で肉体を失う人の気持ちを考えることができなかったのだ。思いを変質させてしまった。孤独が私を狂わせた。

 ドアの閉まる音がする。私はタカハシの出て行ったドアを見られないでいる。目にしてしまうのが怖い。きっとタカハシは白の都市へと向かうのだろう。同じ人である同じ仲間たちがいるのだから。

 私は人だろうか? すっかりと魔族と呼ばれることにも慣れてしまったから、逃げ回ることに慣れてしまったから、人の心も無くしてしまったのだろうか。

 アリス。と心の中で声にする。私に新しい名を与えてくれた色彩の転生者はもういない。触れることも声をかけることも、できない。他の原初の転生者と同じように。

 タカハシは程なくして私と対峙するのだ。私もまたいつもと同じように生と死の円環えんかんを繰り返す。

 諦めたはずの気持ちが胸を満たし、抱えきれずに私はうずくまる。

 大丈夫。いつもと同じだ。同じ言葉を繰り返し、タカハシは雨に風邪をひかないだろうか。

いまさらタカハシの身を案じてしまう自分が哀れでおかしかった。
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