1 / 8
1 献上せよ
しおりを挟む
不意に、指へと絡んできた。
ふわふわで、さらさらで、もふもふしている感触が。
横目で見れば、思った通り。
スマホを持っている手とは反対側、専用マットを敷いている床についている左手の指へ、尻尾が絡んできていた。
最初は手を撫でるみたいにしてきてたけど、最近はよく、指に絡ませてくる。
暇になったか、かまって欲しいのか、なんとなくそういう気分なのか。
たぶん『あれ』かな、とは思うんだけど。
出会ってから二ヶ月が過ぎ、最近ようやく分かってきたのは、『すぐに反応を示すと不機嫌になる』らしいこと。
なので、スマホを適当に操作しながら横目で様子を見ていたら、時化てきた時の海と同じ潮の香りが鼻をかすめた。
そしてこちらをチラリと見て、ふすん、と鼻を鳴らす。
──献上せよ。
目で言われた。
ここまでくれば、こっちも動ける。
今日はまだ『献上』してないし、昼過ぎだから、『献上』して大丈夫な時間だし。
「はい、了解です。準備するんで、ちょっとお待ちください」
言って、スマホをローテーブルへ置く。常備している『特製おやつ』を用意するため、キッチンスペースへ向かう。
バナナフォスターもどき(バニラアイス抜き)と、バニラアイスもどきと、ジーマーミ豆腐もどき。
冷蔵で冷やしてあるものと、冷凍室でカチカチに凍らせたもの、二種類ずつ。
体調、気温、湿度その他で判断して、冷やしてあるやつか、カチカチに凍らせたやつにするか、時には常温近くまで戻すかを決めて、それを盛り付け、『特製おやつ』の完成となる。
この『特製おやつ』は、実家で作り方を覚えた『人間用』のヤツを、材料を置き換えたりして『食べても大丈夫』なように作り替えた、いわゆる『代替品』。
代替品という点については、それほど気にしてないようだけど。
でも、最初にそれらを出した時、温い、と目で怒られた。
出したのは、材料とか買ってきてもらって大急ぎで作った、常温に近いものだった。
そういや、あん時のはカチカチに凍ってたっけ。
思い出したけど、思い出したその時はカチカチに凍らせる時間なんて無かったので、どうにか『温い』もので勘弁してもらった。
その経験から、カチカチに冷凍したものも作るようになった。
大学進学を期に引っ越したアパートの部屋で出会ったファンタジーな存在は、どうやら色々とこだわりがあるらしい。
ファンタジーなのは確かだけども、見た目と大きさのこともあって危険な存在だとは思ってない。
不可思議な現象が起こったりはするが、人死が出るくらいの危険な現象も、起こったりしてない。
……起こったとしても、たぶん、それ、『コイツ』のせいじゃないし。
まぁそもそも、そんなことが起こる前に、全力で阻止するけど。
それに、自分へ気を許してくれている──なんて、思い上がってる部分もある。
下僕みたいに扱われているフシもあるけど、諸々込みでどうしたってイヤな気分になれない。
そういうのもあって、三月の終わりに出会ってから六月に入った今日まで……今日も、か。
ずっと一緒に暮らしている。
「今日はどういうのにしましょっかねー」
今日、結構暑いし、最近は常温か冷やしたやつばっかりだったしな。
冷凍バージョン出しても、たぶん、体調崩したりしないとは思うけど。
でも冷房効かせてる部屋に居たしなぁ。
けどその冷房も、暑くなく冷えすぎずで調節してはあるからなぁ。
どうすっかなと考えつつ、冷蔵庫の前で言ってみる。
後ろから堂々とした足取りでやって来て、冷蔵庫を見ている俺を、不満そうに見上げて。
──一等温くないものだ。
常温が『温い』、冷やしてあるのが『温くない』カチカチに凍らせたやつが『一等温くない』。
つまりは、カチカチに凍らせたやつが食いたい、と。
はい。大丈夫だと思うんで、そうします。
「じゃ、凍ってるのを出しますかね」
言いながら、冷凍室から『特製おやつ』のタッパー三種を取り出していく俺へ、
「ナォ」
──早くしろ。
声も出しての命令に、
「はいはいお待ち下さいよ」
応じて、備え付けの食器棚から出した専用皿を調理台へ置いて、『特製おやつ』を盛り付けていく。
最初は目で語ってくるばかりで、ほとんど声を出さなかった。
でも、尻尾での触れ方が変わってきたのと同じ……かは不明だけど、最近は声で指示を出してくることも多くなった。
少しは気を許してくれてる、と思ってもいいんだろうか。
盛り付けている間に、身軽な動きで調理台へ乗ってきた。
毎度のことなので、盛り付け終わった『特製おやつ』を、同じく毎度のように、そっちへ置き直す。
専用皿を見ながら、ふすん、と不満そうに鼻を鳴らされた。
たぶん、少ないって言いたいんだろな。
けどな。
「ダメ。これが適量です」
皿を指さし、ちょっと厳しめな声で言う。
専用の皿にあるのは、それぞれ一センチ角の大きさに揃えた『バナナフォスターもどき(バニラアイス抜き)』、『バニラアイスもどき』、『ジーマーミ豆腐もどき』が一つずつ。
計三個で盛り付けを終えた『特製おやつ』。
ふすん。鼻を鳴らしながら、チラリと目を向けられる。
──適量ではない。足りぬ。
「これは『おやつ』です。『ごはん』じゃないです。食べ過ぎ厳禁です」
ふすん。こっちへ目を向けたまま。
──ならば『ごはん』を、
「減らさんからな。増やしもしないけどな」
目で言ってくる途中で、厳しめな声を変えずに言ってやった。
ずっと記録を付けてきて、やっと最近、これが適量っぽいって分かってきたんだよ。
「食べ過ぎも、食べなさ過ぎも、健康を損ないます。寿命が縮みます。俺はお前に、長生きして欲しいんです。俺は、お前と、出来るだけ長く、一緒に居たいです。出来るなら、ずっと一緒に居たいくらいです」
ゆっくり、しっかり、はっきり言ってから。
「俺の我が儘。お前が大事すぎる俺の我が儘。我が儘な俺は、お前とずっと一緒に居たい。ので、譲らん」
真剣な顔と声で言ってやる。
「……ニィ」
──……小童めが。
ピンと立ちそうになったっぽい尻尾を何気ない感じで下ろし、両耳をくるりと回してから、食べ始めてくれた。
気が変わらないうちにと『特製おやつ』のタッパーたちを冷凍室へ仕舞っていく。
俺は小童じゃなくて、ちゃんと伊波琉生って名前があんだけどね。
あとこの前、一応『小童』調べたけど、どう調べても未成年だったわ、やっぱ。
俺、今年で十九歳なんだけどなー。
立派かは微妙だけど、成人男性ですよ俺は。
背も平均より高いですよ186あるんすよ。
細身に見えるらしいのは……着痩せだ着痩せ。たぶん。
それなりに筋肉ありますよ、俺。
つらつら考えていると、穏やかな海を思わせる潮の香りがしてきた。
美味しいと思ってくれているらしい。
調理台の上を見ると、閉じるくらい目を細め、尻尾をピンと立てて、カチカチに凍っている『特製おやつ』を少しずつ砕いて、じっくり味わうように食べていた。
……そういうのを見せられるから、「もう少しカロリー抑えて、成分調整して、でもちゃんと美味しくて、ちょっとでも多めに食べられるやつ作れないかな」とか、考えてしまう。
よく晴れた昼間に海岸から眺めた時の、遠浅の海を思わせる色をした、短毛の毛並み。
少し深く潜って上へ顔を向けた時の、海中から見える夕焼け空の色をした、瞳。
体つきも顔つきも健康そうな成体に思えるけれど、両手で持ったら余る大きさ。
収めようと思えば、片手でも収まる大きさ。
重さは見た目から推測できる通りなので、収めた片手で、そのままギリ持てる。
けど、片手持ちは危なく思えたから、試しにやってみた時以来、やってない。
意思表示だったり気分だったり体調変化だったりで、様々な潮の香りを放つ。
その姿は、どう見ても、猫。
性別はメス、女の子。
推定年齢は一歳以上、二歳いってるかは微妙なところ。
大きさや色なんかは別として、シルエットは色んな場所で普通に目にする猫と同じ『猫』に見える。
なので、大ざっぱに考えるなら、いわゆる『イエネコ』の種類──だと思うけど、分からない。
そもそも、猫かどうかも分からない。
ふわふわで、さらさらで、もふもふしている感触が。
横目で見れば、思った通り。
スマホを持っている手とは反対側、専用マットを敷いている床についている左手の指へ、尻尾が絡んできていた。
最初は手を撫でるみたいにしてきてたけど、最近はよく、指に絡ませてくる。
暇になったか、かまって欲しいのか、なんとなくそういう気分なのか。
たぶん『あれ』かな、とは思うんだけど。
出会ってから二ヶ月が過ぎ、最近ようやく分かってきたのは、『すぐに反応を示すと不機嫌になる』らしいこと。
なので、スマホを適当に操作しながら横目で様子を見ていたら、時化てきた時の海と同じ潮の香りが鼻をかすめた。
そしてこちらをチラリと見て、ふすん、と鼻を鳴らす。
──献上せよ。
目で言われた。
ここまでくれば、こっちも動ける。
今日はまだ『献上』してないし、昼過ぎだから、『献上』して大丈夫な時間だし。
「はい、了解です。準備するんで、ちょっとお待ちください」
言って、スマホをローテーブルへ置く。常備している『特製おやつ』を用意するため、キッチンスペースへ向かう。
バナナフォスターもどき(バニラアイス抜き)と、バニラアイスもどきと、ジーマーミ豆腐もどき。
冷蔵で冷やしてあるものと、冷凍室でカチカチに凍らせたもの、二種類ずつ。
体調、気温、湿度その他で判断して、冷やしてあるやつか、カチカチに凍らせたやつにするか、時には常温近くまで戻すかを決めて、それを盛り付け、『特製おやつ』の完成となる。
この『特製おやつ』は、実家で作り方を覚えた『人間用』のヤツを、材料を置き換えたりして『食べても大丈夫』なように作り替えた、いわゆる『代替品』。
代替品という点については、それほど気にしてないようだけど。
でも、最初にそれらを出した時、温い、と目で怒られた。
出したのは、材料とか買ってきてもらって大急ぎで作った、常温に近いものだった。
そういや、あん時のはカチカチに凍ってたっけ。
思い出したけど、思い出したその時はカチカチに凍らせる時間なんて無かったので、どうにか『温い』もので勘弁してもらった。
その経験から、カチカチに冷凍したものも作るようになった。
大学進学を期に引っ越したアパートの部屋で出会ったファンタジーな存在は、どうやら色々とこだわりがあるらしい。
ファンタジーなのは確かだけども、見た目と大きさのこともあって危険な存在だとは思ってない。
不可思議な現象が起こったりはするが、人死が出るくらいの危険な現象も、起こったりしてない。
……起こったとしても、たぶん、それ、『コイツ』のせいじゃないし。
まぁそもそも、そんなことが起こる前に、全力で阻止するけど。
それに、自分へ気を許してくれている──なんて、思い上がってる部分もある。
下僕みたいに扱われているフシもあるけど、諸々込みでどうしたってイヤな気分になれない。
そういうのもあって、三月の終わりに出会ってから六月に入った今日まで……今日も、か。
ずっと一緒に暮らしている。
「今日はどういうのにしましょっかねー」
今日、結構暑いし、最近は常温か冷やしたやつばっかりだったしな。
冷凍バージョン出しても、たぶん、体調崩したりしないとは思うけど。
でも冷房効かせてる部屋に居たしなぁ。
けどその冷房も、暑くなく冷えすぎずで調節してはあるからなぁ。
どうすっかなと考えつつ、冷蔵庫の前で言ってみる。
後ろから堂々とした足取りでやって来て、冷蔵庫を見ている俺を、不満そうに見上げて。
──一等温くないものだ。
常温が『温い』、冷やしてあるのが『温くない』カチカチに凍らせたやつが『一等温くない』。
つまりは、カチカチに凍らせたやつが食いたい、と。
はい。大丈夫だと思うんで、そうします。
「じゃ、凍ってるのを出しますかね」
言いながら、冷凍室から『特製おやつ』のタッパー三種を取り出していく俺へ、
「ナォ」
──早くしろ。
声も出しての命令に、
「はいはいお待ち下さいよ」
応じて、備え付けの食器棚から出した専用皿を調理台へ置いて、『特製おやつ』を盛り付けていく。
最初は目で語ってくるばかりで、ほとんど声を出さなかった。
でも、尻尾での触れ方が変わってきたのと同じ……かは不明だけど、最近は声で指示を出してくることも多くなった。
少しは気を許してくれてる、と思ってもいいんだろうか。
盛り付けている間に、身軽な動きで調理台へ乗ってきた。
毎度のことなので、盛り付け終わった『特製おやつ』を、同じく毎度のように、そっちへ置き直す。
専用皿を見ながら、ふすん、と不満そうに鼻を鳴らされた。
たぶん、少ないって言いたいんだろな。
けどな。
「ダメ。これが適量です」
皿を指さし、ちょっと厳しめな声で言う。
専用の皿にあるのは、それぞれ一センチ角の大きさに揃えた『バナナフォスターもどき(バニラアイス抜き)』、『バニラアイスもどき』、『ジーマーミ豆腐もどき』が一つずつ。
計三個で盛り付けを終えた『特製おやつ』。
ふすん。鼻を鳴らしながら、チラリと目を向けられる。
──適量ではない。足りぬ。
「これは『おやつ』です。『ごはん』じゃないです。食べ過ぎ厳禁です」
ふすん。こっちへ目を向けたまま。
──ならば『ごはん』を、
「減らさんからな。増やしもしないけどな」
目で言ってくる途中で、厳しめな声を変えずに言ってやった。
ずっと記録を付けてきて、やっと最近、これが適量っぽいって分かってきたんだよ。
「食べ過ぎも、食べなさ過ぎも、健康を損ないます。寿命が縮みます。俺はお前に、長生きして欲しいんです。俺は、お前と、出来るだけ長く、一緒に居たいです。出来るなら、ずっと一緒に居たいくらいです」
ゆっくり、しっかり、はっきり言ってから。
「俺の我が儘。お前が大事すぎる俺の我が儘。我が儘な俺は、お前とずっと一緒に居たい。ので、譲らん」
真剣な顔と声で言ってやる。
「……ニィ」
──……小童めが。
ピンと立ちそうになったっぽい尻尾を何気ない感じで下ろし、両耳をくるりと回してから、食べ始めてくれた。
気が変わらないうちにと『特製おやつ』のタッパーたちを冷凍室へ仕舞っていく。
俺は小童じゃなくて、ちゃんと伊波琉生って名前があんだけどね。
あとこの前、一応『小童』調べたけど、どう調べても未成年だったわ、やっぱ。
俺、今年で十九歳なんだけどなー。
立派かは微妙だけど、成人男性ですよ俺は。
背も平均より高いですよ186あるんすよ。
細身に見えるらしいのは……着痩せだ着痩せ。たぶん。
それなりに筋肉ありますよ、俺。
つらつら考えていると、穏やかな海を思わせる潮の香りがしてきた。
美味しいと思ってくれているらしい。
調理台の上を見ると、閉じるくらい目を細め、尻尾をピンと立てて、カチカチに凍っている『特製おやつ』を少しずつ砕いて、じっくり味わうように食べていた。
……そういうのを見せられるから、「もう少しカロリー抑えて、成分調整して、でもちゃんと美味しくて、ちょっとでも多めに食べられるやつ作れないかな」とか、考えてしまう。
よく晴れた昼間に海岸から眺めた時の、遠浅の海を思わせる色をした、短毛の毛並み。
少し深く潜って上へ顔を向けた時の、海中から見える夕焼け空の色をした、瞳。
体つきも顔つきも健康そうな成体に思えるけれど、両手で持ったら余る大きさ。
収めようと思えば、片手でも収まる大きさ。
重さは見た目から推測できる通りなので、収めた片手で、そのままギリ持てる。
けど、片手持ちは危なく思えたから、試しにやってみた時以来、やってない。
意思表示だったり気分だったり体調変化だったりで、様々な潮の香りを放つ。
その姿は、どう見ても、猫。
性別はメス、女の子。
推定年齢は一歳以上、二歳いってるかは微妙なところ。
大きさや色なんかは別として、シルエットは色んな場所で普通に目にする猫と同じ『猫』に見える。
なので、大ざっぱに考えるなら、いわゆる『イエネコ』の種類──だと思うけど、分からない。
そもそも、猫かどうかも分からない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行「婚約破棄ですか? それなら昨日成立しましたよ、ご存知ありませんでしたか?」完結
まほりろ
恋愛
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行中。
コミカライズ化がスタートしましたらこちらの作品は非公開にします。
「アリシア・フィルタ貴様との婚約を破棄する!」
イエーガー公爵家の令息レイモンド様が言い放った。レイモンド様の腕には男爵家の令嬢ミランダ様がいた。ミランダ様はピンクのふわふわした髪に赤い大きな瞳、小柄な体躯で庇護欲をそそる美少女。
対する私は銀色の髪に紫の瞳、表情が表に出にくく能面姫と呼ばれています。
レイモンド様がミランダ様に惹かれても仕方ありませんね……ですが。
「貴様は俺が心優しく美しいミランダに好意を抱いたことに嫉妬し、ミランダの教科書を破いたり、階段から突き落とすなどの狼藉を……」
「あの、ちょっとよろしいですか?」
「なんだ!」
レイモンド様が眉間にしわを寄せ私を睨む。
「婚約破棄ですか? 婚約破棄なら昨日成立しましたが、ご存知ありませんでしたか?」
私の言葉にレイモンド様とミランダ様は顔を見合わせ絶句した。
全31話、約43,000文字、完結済み。
他サイトにもアップしています。
小説家になろう、日間ランキング異世界恋愛2位!総合2位!
pixivウィークリーランキング2位に入った作品です。
アルファポリス、恋愛2位、総合2位、HOTランキング2位に入った作品です。
2021/10/23アルファポリス完結ランキング4位に入ってました。ありがとうございます。
「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした
セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。
牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。
裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる