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できました! 鉛筆と消しゴム
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翌朝の『ことのは堂』店内に、私の元気な声が響いた。
「サラ、今日の予定、覚えてる?」
「……と言われましても、『すごいものを作るからついて来て』としか聞かされていませんけど? いったい今度は、何をお作りになるおつもりです?」
ぴしっと背筋を伸ばして答えるサラの顔には、見事なまでの半信半疑が浮かんでいた。
「ふふ、それはお楽しみ。準備が整ったら、さっそく材料集めに行くわよ」
「……はあ。まったく、ミリアンヌ様の『思いつき』には、毎度振り回されてばかりです」
ため息まじりにそう言いながらも、ちゃんと支度を整えてくれるあたり、本当に頼もしい。
「さて……」
私は手帳を開き、考えをまとめるように小さくつぶやいた。
「ええと、鉛筆の芯に必要なのは……黒鉛と、粘土、だったわよね。消しゴムは……うーん、たしか天然ゴムだったはずだけど……このあたりで手に入るかしら」
手帳をパタンと閉じて、私はぱちんと指を鳴らした。
「ま、とりあえず行ってみましょ。探せば、何かしら見つかるはずよ」
「また、行き当たりばったりですね」
サラが呆れ顔でため息をつくけれど、すでに支度は万端らしい。
「さ、出発!」
私は勢いよくドアを開け、朝の陽射しのなかに足を踏み出した。
* * *
午前中いっぱい街を歩き回り、私たちは昼前にはなんとか『ことのは堂』に戻ってくることができた。 両手には、それぞれの店を巡ってかき集めた素材たち。黒鉛の粉末に、練りやすい質の良い粘土、そして……運よく見つけた天然ゴムの小さな塊。
「……あの、確認しておきますけど」
戻るなり、カウンターに置かれた素材の山を見て、サラがため息まじりに問いかけてくる。
「そのぷにぷにした塊。いったい何に使うつもりなんです? お店の人だって『南方からの交易品だけど使い道がなくて困ってる』って言ってましたよ」
「ふふ、使い道ならあるわ。ちゃんと、ね」
私は袋の中の素材たちを見つめながら、小さく微笑んだ。
(これだけ揃えば、きっとできるはず)
私は作業用の陶器皿を取り出し、その上に黒鉛の粉を少しだけ載せた。さらさらとした粉末は光を反射して、ほんのり銀色にきらめいて見える。
「ではさっそく、芯を作ってみようかしら」
エプロンの紐をきゅっと締め直すと、隣からサラの不安げな声が飛んできた。
「あの……芯ってなんですか? ……その粉を、どうやって?」
「まあ見てて」
私は小さく笑って、別の小皿に粘土を適量すくい取った。そしてまずは黒鉛と粘土を7:3の割合で混ぜていく。水を加えて、粉が舞わないよう、息を殺しながら、ゆっくりと手で練り合わせる。
「……ミリアンヌ様、手が真っ黒になってますけど。本当にそれ、大丈夫なんですか?」
「大丈夫、大丈夫。あとでちゃんと洗えば落ちるわ」
しっとりとした質感になるまで練り終えたら、今度はそれを掌で転がしながら細長い棒状に整えていく。
「こんな感じで……何本か作っておこうかしら」
「ええと、それは……武器か何かですか?」
「ううん。これは文字を書くための『芯』よ。まだ完成じゃないけど」
「書くため? だってインクもペン先も使ってませんよ?」
真面目な顔で首をかしげるサラの様子が可笑しくて、私は思わず笑ってしまった。
「ふふっ、そうなの。インクを使わずに書ける道具って、便利じゃない?」
「またそういう妙なことを考えて。……でも、ほんとにそんな物が作れるのなら、すごい大発明ですね」
私はその横で、黒鉛と粘土の配合を少しずつ変えながら、何本かの芯をこねていった。
「芯の硬さも、黒鉛の割合で変えられるはずなの。焼いた後に、どれが一番書きやすいか比べてみようと思って」
サラは呆れ顔をしつつ、手際よく芯を乾燥用の板に並べていく。なんだかんだで率先して手伝ってくれるんだから、本当に優しい人だ。
さて、あとは乾燥ね。
芯が湿ったままだと、焼いている途中でひび割れてしまう。私は芯を並べた板を、陽当たりのいい窓辺にそっと置いた。
(午後には、ある程度乾いてくれるといいけれど……)
* * *
芯を焼いてもらう窯元は、『ことのは堂』から歩いて数分。路地を抜けた先にある。乾燥を終えた芯をそっと抱えて、私たちはその窯元を訪れた。
職人のオルフェさんとは、以前に陶器製のペン立てを頼んだときからの顔見知りだ。
「……で、これを焼けって?」
芯をじろりと眺めながら、オルフェさんが眉をひそめる。
「ええ、大発明になる予定の品なので、できれば慎重にお願いしますね」
自信たっぷりにそう言ったのは——なぜか私ではなく、隣のサラだった。
「ほう、大発明ねぇ……」
オルフェさんは呆れたように笑いながらも、芯を手に取り、しげしげと観察する。
「ふむ……軽く素焼きってとこだな。温度はあまり上げずに様子見た方がよさそうだ」
「焼き時間は……そうだな、小一時間もあれば十分か」
彼は経験から焼き方を見極めると、小さくうなずいた。
「ちょっと立て込んでるが、夕方には焼き上げておいてやるよ」
「ありがとうございます!」
オルフェさんの手に託された芯を見送りながら、私は胸の奥がわずかに高鳴るのを感じていた。
* * *
日も傾きかけたころ、『ことのは堂』に戻ってきた私たちの手には、小さな包み。中には、しっかりと焼き上がり、ほんのり鈍い光を帯びた芯たちが、整然と並んでいた。
「……ちゃんと焼き上がってる」
私は芯を一本そっと取り出し、手のひらで転がす。手触りはさらりとしていて、強度も申し分ない。
「すごい! うまくいったわ。あとは、これに紙を巻けば……鉛筆の完成ね」
紙巻きには、丈夫で破れにくい紙を用意した。手に馴染むように、あらかじめ細長く切っておいたそれを、芯に巻きつけて糊付けしていく。
一本、また一本。黙々と作業を進めるうちに、あたりはすっかり静けさに包まれていた。最後の一本を巻き終えたところで、私は手を止め、完成した鉛筆をそっと並べて眺めた。
「……できた」
焼き上げた黒い芯に、ほのかに光沢を帯びた紙のボディ。まだ誰も知らない、世界で初めての鉛筆たち。嬉しさと興奮で、思わず声が震えた。
私は一本を手に取り、ナイフでそっと先端を削る。そして試し書き用の便箋に、すっと線を引いてみる。
柔らかすぎず、固すぎず、さらりと走る滑らかな線。インクの匂いもなければ、乾くのを待つ必要もない。少し手が黒くなるけれど、それを差し引いても、十分すぎるほど便利な道具だ。
「ミリアンヌ様、それ……本当にインクを使ってないんですよね? なのに、こんなに……!」
隣で見ていたサラが、目を丸くしている。
「うん。すごいでしょ?」
私が笑って見せると、サラはぽつりとつぶやいた。
「……これ、文具店どころか王立学苑にも置かれるレベルの発明ですよ……」
私は照れくさくなって、視線をそらす。けれど、その頬はふわりとゆるんでいた。
「でも……これで終わりじゃないのよね」
私は小さくつぶやいて、傍らに置いていた天然ゴムの塊を手に取った。ナイフで小さく切り出しながら、ぼんやりとした記憶をたぐる。
(たしか……消しゴムの始まりは、天然ゴムだったはず)
試し書きした便箋を引き寄せ、私はそっと、さきほど書いた線の端をこすってみる。
「……あっ」
息をのんだのはサラだった。私も、目を見開いた。線が少しずつ、だが確実に、消えていく。紙が破れることもなく、黒色がふわりと薄れていく。
「……ちゃんと、消えてる」
驚きと、じんわり込み上げる嬉しさに、思わず笑みがこぼれた。
「ミリアンヌ様! ほんとうに、すごいです、これ……!」
サラがぽつりと、目を見開いたまま呟く。私は、そっと天然ゴムを置いて、うなずいた。
「……まだまだ改良の余地はあるけれど」
消えた線の跡を見つめながら、私は静かに息をつく。
「とりあえず、消しゴムとしては——ちゃんと、使えるわね」
そう言って、私は机の上に並んだ鉛筆と小さなゴム片を、もう一度そっと見つめた。私が作った、この世界で初めての鉛筆と消しゴム。どちらも、誰もまだ知らない、新しい「道具」だ。
(これがあれば、もっと気軽に、もっと自由に文が書ける)
自然と、口元がほころぶ。
「これ、鉛筆と消しゴムのセットにして売り出せば……きっと役に立つわ」
脳裏に浮かんだのは、あの日やってきた、見習いの青年の顔。
「ふふ、早く試してもらいたいわね」
「サラ、今日の予定、覚えてる?」
「……と言われましても、『すごいものを作るからついて来て』としか聞かされていませんけど? いったい今度は、何をお作りになるおつもりです?」
ぴしっと背筋を伸ばして答えるサラの顔には、見事なまでの半信半疑が浮かんでいた。
「ふふ、それはお楽しみ。準備が整ったら、さっそく材料集めに行くわよ」
「……はあ。まったく、ミリアンヌ様の『思いつき』には、毎度振り回されてばかりです」
ため息まじりにそう言いながらも、ちゃんと支度を整えてくれるあたり、本当に頼もしい。
「さて……」
私は手帳を開き、考えをまとめるように小さくつぶやいた。
「ええと、鉛筆の芯に必要なのは……黒鉛と、粘土、だったわよね。消しゴムは……うーん、たしか天然ゴムだったはずだけど……このあたりで手に入るかしら」
手帳をパタンと閉じて、私はぱちんと指を鳴らした。
「ま、とりあえず行ってみましょ。探せば、何かしら見つかるはずよ」
「また、行き当たりばったりですね」
サラが呆れ顔でため息をつくけれど、すでに支度は万端らしい。
「さ、出発!」
私は勢いよくドアを開け、朝の陽射しのなかに足を踏み出した。
* * *
午前中いっぱい街を歩き回り、私たちは昼前にはなんとか『ことのは堂』に戻ってくることができた。 両手には、それぞれの店を巡ってかき集めた素材たち。黒鉛の粉末に、練りやすい質の良い粘土、そして……運よく見つけた天然ゴムの小さな塊。
「……あの、確認しておきますけど」
戻るなり、カウンターに置かれた素材の山を見て、サラがため息まじりに問いかけてくる。
「そのぷにぷにした塊。いったい何に使うつもりなんです? お店の人だって『南方からの交易品だけど使い道がなくて困ってる』って言ってましたよ」
「ふふ、使い道ならあるわ。ちゃんと、ね」
私は袋の中の素材たちを見つめながら、小さく微笑んだ。
(これだけ揃えば、きっとできるはず)
私は作業用の陶器皿を取り出し、その上に黒鉛の粉を少しだけ載せた。さらさらとした粉末は光を反射して、ほんのり銀色にきらめいて見える。
「ではさっそく、芯を作ってみようかしら」
エプロンの紐をきゅっと締め直すと、隣からサラの不安げな声が飛んできた。
「あの……芯ってなんですか? ……その粉を、どうやって?」
「まあ見てて」
私は小さく笑って、別の小皿に粘土を適量すくい取った。そしてまずは黒鉛と粘土を7:3の割合で混ぜていく。水を加えて、粉が舞わないよう、息を殺しながら、ゆっくりと手で練り合わせる。
「……ミリアンヌ様、手が真っ黒になってますけど。本当にそれ、大丈夫なんですか?」
「大丈夫、大丈夫。あとでちゃんと洗えば落ちるわ」
しっとりとした質感になるまで練り終えたら、今度はそれを掌で転がしながら細長い棒状に整えていく。
「こんな感じで……何本か作っておこうかしら」
「ええと、それは……武器か何かですか?」
「ううん。これは文字を書くための『芯』よ。まだ完成じゃないけど」
「書くため? だってインクもペン先も使ってませんよ?」
真面目な顔で首をかしげるサラの様子が可笑しくて、私は思わず笑ってしまった。
「ふふっ、そうなの。インクを使わずに書ける道具って、便利じゃない?」
「またそういう妙なことを考えて。……でも、ほんとにそんな物が作れるのなら、すごい大発明ですね」
私はその横で、黒鉛と粘土の配合を少しずつ変えながら、何本かの芯をこねていった。
「芯の硬さも、黒鉛の割合で変えられるはずなの。焼いた後に、どれが一番書きやすいか比べてみようと思って」
サラは呆れ顔をしつつ、手際よく芯を乾燥用の板に並べていく。なんだかんだで率先して手伝ってくれるんだから、本当に優しい人だ。
さて、あとは乾燥ね。
芯が湿ったままだと、焼いている途中でひび割れてしまう。私は芯を並べた板を、陽当たりのいい窓辺にそっと置いた。
(午後には、ある程度乾いてくれるといいけれど……)
* * *
芯を焼いてもらう窯元は、『ことのは堂』から歩いて数分。路地を抜けた先にある。乾燥を終えた芯をそっと抱えて、私たちはその窯元を訪れた。
職人のオルフェさんとは、以前に陶器製のペン立てを頼んだときからの顔見知りだ。
「……で、これを焼けって?」
芯をじろりと眺めながら、オルフェさんが眉をひそめる。
「ええ、大発明になる予定の品なので、できれば慎重にお願いしますね」
自信たっぷりにそう言ったのは——なぜか私ではなく、隣のサラだった。
「ほう、大発明ねぇ……」
オルフェさんは呆れたように笑いながらも、芯を手に取り、しげしげと観察する。
「ふむ……軽く素焼きってとこだな。温度はあまり上げずに様子見た方がよさそうだ」
「焼き時間は……そうだな、小一時間もあれば十分か」
彼は経験から焼き方を見極めると、小さくうなずいた。
「ちょっと立て込んでるが、夕方には焼き上げておいてやるよ」
「ありがとうございます!」
オルフェさんの手に託された芯を見送りながら、私は胸の奥がわずかに高鳴るのを感じていた。
* * *
日も傾きかけたころ、『ことのは堂』に戻ってきた私たちの手には、小さな包み。中には、しっかりと焼き上がり、ほんのり鈍い光を帯びた芯たちが、整然と並んでいた。
「……ちゃんと焼き上がってる」
私は芯を一本そっと取り出し、手のひらで転がす。手触りはさらりとしていて、強度も申し分ない。
「すごい! うまくいったわ。あとは、これに紙を巻けば……鉛筆の完成ね」
紙巻きには、丈夫で破れにくい紙を用意した。手に馴染むように、あらかじめ細長く切っておいたそれを、芯に巻きつけて糊付けしていく。
一本、また一本。黙々と作業を進めるうちに、あたりはすっかり静けさに包まれていた。最後の一本を巻き終えたところで、私は手を止め、完成した鉛筆をそっと並べて眺めた。
「……できた」
焼き上げた黒い芯に、ほのかに光沢を帯びた紙のボディ。まだ誰も知らない、世界で初めての鉛筆たち。嬉しさと興奮で、思わず声が震えた。
私は一本を手に取り、ナイフでそっと先端を削る。そして試し書き用の便箋に、すっと線を引いてみる。
柔らかすぎず、固すぎず、さらりと走る滑らかな線。インクの匂いもなければ、乾くのを待つ必要もない。少し手が黒くなるけれど、それを差し引いても、十分すぎるほど便利な道具だ。
「ミリアンヌ様、それ……本当にインクを使ってないんですよね? なのに、こんなに……!」
隣で見ていたサラが、目を丸くしている。
「うん。すごいでしょ?」
私が笑って見せると、サラはぽつりとつぶやいた。
「……これ、文具店どころか王立学苑にも置かれるレベルの発明ですよ……」
私は照れくさくなって、視線をそらす。けれど、その頬はふわりとゆるんでいた。
「でも……これで終わりじゃないのよね」
私は小さくつぶやいて、傍らに置いていた天然ゴムの塊を手に取った。ナイフで小さく切り出しながら、ぼんやりとした記憶をたぐる。
(たしか……消しゴムの始まりは、天然ゴムだったはず)
試し書きした便箋を引き寄せ、私はそっと、さきほど書いた線の端をこすってみる。
「……あっ」
息をのんだのはサラだった。私も、目を見開いた。線が少しずつ、だが確実に、消えていく。紙が破れることもなく、黒色がふわりと薄れていく。
「……ちゃんと、消えてる」
驚きと、じんわり込み上げる嬉しさに、思わず笑みがこぼれた。
「ミリアンヌ様! ほんとうに、すごいです、これ……!」
サラがぽつりと、目を見開いたまま呟く。私は、そっと天然ゴムを置いて、うなずいた。
「……まだまだ改良の余地はあるけれど」
消えた線の跡を見つめながら、私は静かに息をつく。
「とりあえず、消しゴムとしては——ちゃんと、使えるわね」
そう言って、私は机の上に並んだ鉛筆と小さなゴム片を、もう一度そっと見つめた。私が作った、この世界で初めての鉛筆と消しゴム。どちらも、誰もまだ知らない、新しい「道具」だ。
(これがあれば、もっと気軽に、もっと自由に文が書ける)
自然と、口元がほころぶ。
「これ、鉛筆と消しゴムのセットにして売り出せば……きっと役に立つわ」
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