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■全てを熱のせいにして■オマケ的短編⑦
早退2
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「本当、ごめんね。何かあったら携帯鳴らしてもらえる?」
図書館のメインパソコンからは、僕のスマホのメールアドレスにメールが送信できるようになっている。
メールしなくても、番号自体、バイトの子達には通知済みだ。
ポケットに入れたままのスマホをポンポンと叩いて力なく笑ったら、「いいからもう帰ってください。えっと、彼女さんとか呼ばなくて大丈夫ですか?」とか。
ちょっ、それだけはご勘弁を!
そういえば鈴木くんにはついつい話しやすくて葵咲ちゃんのこととか話してしまってるんだよね。
はぁ~。僕のバカ。
思っても今更。後の祭りだ。
「大丈夫。ちゃんと1人で帰れるから。……じゃあ、あとのこと、よ、ろしくお願い、しま、す」
んー、なんか喉も痛いな。
声、掠れてきた気がする。
鈴木くんに手を振りながらそんなことを思う。
どうしよう、家に帰ったら葵咲ちゃんにうつしかねない。
このまま実家に帰った方がいいかなぁ。
あー、でもやっぱり週末は葵咲ちゃんに実家に戻ってもらって、僕がマンションに残るのがいいな。
そっちの方が、彼女を一人ぼっちにするより断然安心だし。もちろん僕が!
1階のボタンを押して、エレベーターの壁にもたれかかって、そんなことを考える。
この際、熱でヘロヘロだとしても、自分の世話を誰かにしてもらおうとか言う甘えた考えは捨てるべきだ。
いや、それよりむしろ……。
帰ったら愛猫にご飯あげて……トイレの掃除とかすませて……やらないと。
その後でやっと布団に入れる……かな。
考えていたらセレの世話が結構大変なことに思えてきた。
いや、でもそこは飼い主として踏ん張るしかない。
セレがいなければ僕も実家に、と言うところなんだけど、それは無理。生き物を飼うというのはこういうことだ。
うち、母親が猫アレルギーだしな。実家に連れて帰るのも無理だし。
あー、そう言えば葵咲ちゃんのところはどうだっけ。
そこまで考えて、いや、でも猫は家につくって言うし、こっちの都合で環境変えるのは可哀想か。
やっぱり僕が頑張ろう……、うん。
散々悶々として、そんな結論に達した。
図書館のメインパソコンからは、僕のスマホのメールアドレスにメールが送信できるようになっている。
メールしなくても、番号自体、バイトの子達には通知済みだ。
ポケットに入れたままのスマホをポンポンと叩いて力なく笑ったら、「いいからもう帰ってください。えっと、彼女さんとか呼ばなくて大丈夫ですか?」とか。
ちょっ、それだけはご勘弁を!
そういえば鈴木くんにはついつい話しやすくて葵咲ちゃんのこととか話してしまってるんだよね。
はぁ~。僕のバカ。
思っても今更。後の祭りだ。
「大丈夫。ちゃんと1人で帰れるから。……じゃあ、あとのこと、よ、ろしくお願い、しま、す」
んー、なんか喉も痛いな。
声、掠れてきた気がする。
鈴木くんに手を振りながらそんなことを思う。
どうしよう、家に帰ったら葵咲ちゃんにうつしかねない。
このまま実家に帰った方がいいかなぁ。
あー、でもやっぱり週末は葵咲ちゃんに実家に戻ってもらって、僕がマンションに残るのがいいな。
そっちの方が、彼女を一人ぼっちにするより断然安心だし。もちろん僕が!
1階のボタンを押して、エレベーターの壁にもたれかかって、そんなことを考える。
この際、熱でヘロヘロだとしても、自分の世話を誰かにしてもらおうとか言う甘えた考えは捨てるべきだ。
いや、それよりむしろ……。
帰ったら愛猫にご飯あげて……トイレの掃除とかすませて……やらないと。
その後でやっと布団に入れる……かな。
考えていたらセレの世話が結構大変なことに思えてきた。
いや、でもそこは飼い主として踏ん張るしかない。
セレがいなければ僕も実家に、と言うところなんだけど、それは無理。生き物を飼うというのはこういうことだ。
うち、母親が猫アレルギーだしな。実家に連れて帰るのも無理だし。
あー、そう言えば葵咲ちゃんのところはどうだっけ。
そこまで考えて、いや、でも猫は家につくって言うし、こっちの都合で環境変えるのは可哀想か。
やっぱり僕が頑張ろう……、うん。
散々悶々として、そんな結論に達した。
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