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1章:歓迎会の夜はご用心
明智と織田
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「なんか、そんな上司を見てたりゃ、ちょっとらけ心が軽くなったんれすよね」
瑠璃香が手にしたグラスの氷が、カラリと音を立てた。
「……不思議れすよねー。私とその上司は犬猿の仲にゃのに」
言われた瞬間、晴永の胸がキュン♥と乙女チックに弾んだ。
(小笹ぁぁぁ)
そうして同時に思う。
(俺とお前が犬猿の仲なのは、名前に犬と猿が入ってるからってだけだろ? 別に俺はお前を天敵だとは思ってねぇぞ?)
それよりむしろ、めちゃくちゃお近づきになりたい!
「きっと小笹さんはその上司さんが嫌いじゃないんじゃないですか?」
柔らかなマスターの声が響いてきて、晴永は思わずマスターをじっと見つめてしまい、彼と目が合った。
ん? と小首を傾げられて、なんでもないとフルフルと首を横に振った晴永だったのだが……。瑠璃香の隣の隣の席のスーツ男が肩を震わせているのを見ると、絶対笑われていると確信した。
「……んー。しょんなことはないと思うんれしゅ。らって課長、鬼れしゅもん。……私、結婚願望強いし、しゅっごく憧れてますけろ、結婚しゅるなら課長みらいなタイプは絶対避けましゅ。どうせにゃらマスタぁみたいに優しそうなハンサムさんがいいれす」
瑠璃香が言ったと同時。チラリと晴永の方へ流し目を送ったスーツ姿の男が、「明智も悪くないですが、僕も結構おすすめですよ?」といきなり話に入った。
「織田!」
どうやらマスターは明智という名で、織田と呼ばれたスーツ男と、それなりに仲が良いらしい。
今の一瞬でそのことに気づいた晴永だったけれど、そんなことはどうでもいい。
スッと立ち上がって一つ席を詰めた織田に、晴永はガタンッと椅子を蹴倒さんばかりの勢いで近付いた。
「俺の大切な部下に変なちょっかいをかけないでもらえますか?」
晴永がそう告げたと同時、瑠璃香が「あれぇ? なんれ課長がここにいりゅんれしゅかぁ? ひょっとしれ私を尾けて来たんれしゅかぁ? やぁーん。ストーカー反対!」と、間の抜けた声で抗議した。
一刻も早く瑠璃香をこの場から連れ去りたいというのに……。
「ややこしくなる。小笹。お前はちょっと黙っとけ」
晴永が上司の顔で瑠璃香を見下ろしたら、
「ほりゃね。そうやってしゅぐ上からものを言うー!」
瑠璃香が頬をぷぅっと膨らませて「らから、鬼らって言われるんれすよ、新沼課長は!」と抗議してくるからたまらない。
「いや、これは……別に上からと言うわけじゃ……」
しどろもどろで言い訳しようとしてみたものの、考えてみれば今は仕事中ではないのだ。緊急事態(?)とはいえ上司面し過ぎてしまったのは謝らねばならないだろう。
「すまん。そのつもりはなかったが……小笹がそう感じたんなら俺が悪かった。――けど……ホントここに残ってたら危険なんだ。俺と帰ろう」
謝罪しつつも瑠璃香の腕を掴んだ――のだが……。
「えー、イヤれすよぅ! せっかく気持ちよく飲んでるのにぃ」
「だからってこれはどう見たって飲み過ぎだろ! この酔っ払い娘が!」
ムウッと唇を突き出されて可愛らしい抗議をされた晴永は、可愛さ余って憎さ百倍。嫌がる瑠璃香を無理にでも連れ帰ろうと手に力を込めた。
「やーん、新沼課長に攫われるぅー!」
途端、瑠璃香にイヤイヤをされて、さすがに怯んだ。
そんな晴永に、カウンター越しの声が掛かる。
「新沼さん」
低く穏やかな声。マスター――明智だ。
明智は今まで晴永のことを名前で認知したりはしていなかったはずなのだが、おそらく今、瑠璃香が無意識に呼んだことで知ったんだろう。
「……今のまま小笹さんを無理矢理連れて帰るのも構いませんが……」
(やめとけって言うんだろ?)
眉根を寄せて警戒した晴永に、明智はいつも通りのふんわりした笑顔で続けるのだ。
「お二人とも気持ちが高ぶっているように見えます。このままお店を出られても……その、――」
そこで言いにくそうに言葉を濁す明智を補佐するように、織田が「きっと喧嘩別れして解散ですね」とさらりと告げる。
「ちょっ、織田、言い方!」
すぐさま明智がそんな織田を嗜めたのだが、彼はいっこうに気にした様子はない。
「まぁ別に貴方が可愛い部下とどうなろうと、僕の知ったことじゃないですけど……」
そこでスッと立ち上がるなり晴永の耳元に唇を寄せると、
「これでも片想いの辛さは知っているつもりです。明智の言うとおり、少しクールダウンすることをお勧めします」
晴永にだけ聞こえる声音でそう囁いた。
晴永は耳朶をくすぐる吐息に思わず耳をギュッと押さえて織田を見遣ったのだが、彼は用は済んだとばかりに晴永から離れて席へ戻ってしまう。
そんな織田の非礼とは裏腹。丁寧な口調で明智が再度、
「――えっと、悪いことは言いません。落ち着けるものをお出ししますのでもう一杯だけ飲んで行かれては?」
言って、小首を傾げてくる。
(これは……引き止められてるっちゅーより、本気で心配してくれてる……よ、な?)
その空気は嫌ではなかったが、瑠璃香への恋心を知られてしまったのもあって、気恥ずかしくて落ち着かない。
それで、そうした方がいいと分かっていて心裏腹。「いや、やっぱり今日は……」と断ろうとしたのだが、その矢先、瑠璃香がふらりと立ち上がった。
(ん? 素直に帰ってくれる気になったのか?)
と思った晴永だったのだが、そんなはずがない――。
「マスタぁー! 落ち着けるもにょと言ったらやっぱり秘蔵のおちゅまみれすよね? 私、以前マシュタァが言ってらした熟成チージュを燻製にしたやつ、食べてみたいれす!」
前のめりになって瑠璃香が告げたのは、ここぞとばかりのおねだりだった。
(ちょっ、このタイミングで何言い出すんだ小笹!)
晴永が目を白黒させる横で、明智がしたり顔で静かに頷いた。
「了解です、小笹さん。では、熟成チーズのオールド・アムステルダムと天然物の姫クルミ、それから最高級のマカダミアを燻したのを出しましょう! きっとウィスキーと合わせると……ちょっとしたご褒美になりますよ?」
「ご褒美……!」
ぱぁあっと瑠璃香の顔が輝いた。
(……あー、これはもう、帰れねぇやつだ)
晴永は、観念した。
明智が奥へ下がり、ほどなくして――燻製の香りがふわりと漂ってきた。
「わぁぁ……いい匂いぃ……!」
瑠璃香が嬉しそうに手を合わせる。
その横顔があまりに幸せそうで、晴永は胸が締め付けられた。
(こんな顔……俺には向けてくれたことないな……)
そんなことを思っていたら、明智がふと晴永に目線を向けてくる。
「……二人分あります。折角なのでちょっと良いウィスキーを開けたくなりますが……」
言って、自分の背後に並んだボトルに視線を向ける明智に、晴永は
「一番お勧めのやつを開けてくれ。キープする」
返事は一拍も迷わなかった。
その迷いのない物言いに、明智が軽く目を見張る。
「よろしいのですか? 俺の一番のお勧めはコレで……結構値が張るんですが」
「問題ない」
そう言った声は、珍しく自信に満ちていた。
ほどなくして現れたのは、琥珀色の液体が美しく輝く高級ウィスキー。
明智が丁寧にグラスへと注ぎ、熟成チーズのオールド・アムステルダムと、ナッツ類の燻製を並べる。
瑠璃香は目をきらきらさせていた。
「えっ……これ……ずっと飲んでみたかったやつれす……! でも高くて手が出せにゃくて……」
七〇〇ミリのボトル一本で、軽く六桁を超えるの値段がするシングルモルトウィスキー。
グラスを両手で包み込み、そっとひと口。
「っ……なにこれ、美味しすぎ……っ!」
うっとりと目を細め、恍惚とした溜め息を落とす。
「ブルーチーズも合うらしいぞ」
こちらはブルーチーズの一種であるゴルゴンゾーラの辛口を、そのまま切り分けてもらったものだ。別に燻製ではないが、ゴルゴンゾーラはそのままの方が旨いと晴永は思っている。
「課長……すごい……すごいれす……。しゅっごく美味しいお酒を飲ませてくれた上、こんにゃ美味しいおちゅまみまで。私こんにゃ贅沢れ幸せにゃ夜……初めてれす……!」
(……殺す気か、小笹……)
あんなに自分へも向けて欲しいと希った笑顔を向けられて、言葉にならない。
胸の奥のどこかがじんわりと熱くなる。
「課長、こにょウィシュキー、キープしてましらよね? ……って事は、課長と一緒にゃらこのお酒また飲めるんれすよね……?」
「ああ」
(もちろん、お前が飲みたいって言うなら追加で買ってもいいぞ!)
などと脳内で付け加えていた晴永だったのだが……。
「きっと彼と結婚したら、他の高いお酒も飲み放題ですね」
今まで黙って隣で飲んでいた織田が、ふと思いついたみたいにそう告げてくる。
(ちょっ、いきなり何を言い出すんだ!)
こんな条件を出してもなお、瑠璃香に拒絶されたらと思うと、気が気ではないではないか。
「えっ!?」
だからこそ、織田の声に反応する瑠璃香に、『そんな戯言、気にしなくていい。結婚なんてしなくてもいつでも飲ませてやる!』と告げようとしたのだが……。
瑠璃香が手にしたグラスの氷が、カラリと音を立てた。
「……不思議れすよねー。私とその上司は犬猿の仲にゃのに」
言われた瞬間、晴永の胸がキュン♥と乙女チックに弾んだ。
(小笹ぁぁぁ)
そうして同時に思う。
(俺とお前が犬猿の仲なのは、名前に犬と猿が入ってるからってだけだろ? 別に俺はお前を天敵だとは思ってねぇぞ?)
それよりむしろ、めちゃくちゃお近づきになりたい!
「きっと小笹さんはその上司さんが嫌いじゃないんじゃないですか?」
柔らかなマスターの声が響いてきて、晴永は思わずマスターをじっと見つめてしまい、彼と目が合った。
ん? と小首を傾げられて、なんでもないとフルフルと首を横に振った晴永だったのだが……。瑠璃香の隣の隣の席のスーツ男が肩を震わせているのを見ると、絶対笑われていると確信した。
「……んー。しょんなことはないと思うんれしゅ。らって課長、鬼れしゅもん。……私、結婚願望強いし、しゅっごく憧れてますけろ、結婚しゅるなら課長みらいなタイプは絶対避けましゅ。どうせにゃらマスタぁみたいに優しそうなハンサムさんがいいれす」
瑠璃香が言ったと同時。チラリと晴永の方へ流し目を送ったスーツ姿の男が、「明智も悪くないですが、僕も結構おすすめですよ?」といきなり話に入った。
「織田!」
どうやらマスターは明智という名で、織田と呼ばれたスーツ男と、それなりに仲が良いらしい。
今の一瞬でそのことに気づいた晴永だったけれど、そんなことはどうでもいい。
スッと立ち上がって一つ席を詰めた織田に、晴永はガタンッと椅子を蹴倒さんばかりの勢いで近付いた。
「俺の大切な部下に変なちょっかいをかけないでもらえますか?」
晴永がそう告げたと同時、瑠璃香が「あれぇ? なんれ課長がここにいりゅんれしゅかぁ? ひょっとしれ私を尾けて来たんれしゅかぁ? やぁーん。ストーカー反対!」と、間の抜けた声で抗議した。
一刻も早く瑠璃香をこの場から連れ去りたいというのに……。
「ややこしくなる。小笹。お前はちょっと黙っとけ」
晴永が上司の顔で瑠璃香を見下ろしたら、
「ほりゃね。そうやってしゅぐ上からものを言うー!」
瑠璃香が頬をぷぅっと膨らませて「らから、鬼らって言われるんれすよ、新沼課長は!」と抗議してくるからたまらない。
「いや、これは……別に上からと言うわけじゃ……」
しどろもどろで言い訳しようとしてみたものの、考えてみれば今は仕事中ではないのだ。緊急事態(?)とはいえ上司面し過ぎてしまったのは謝らねばならないだろう。
「すまん。そのつもりはなかったが……小笹がそう感じたんなら俺が悪かった。――けど……ホントここに残ってたら危険なんだ。俺と帰ろう」
謝罪しつつも瑠璃香の腕を掴んだ――のだが……。
「えー、イヤれすよぅ! せっかく気持ちよく飲んでるのにぃ」
「だからってこれはどう見たって飲み過ぎだろ! この酔っ払い娘が!」
ムウッと唇を突き出されて可愛らしい抗議をされた晴永は、可愛さ余って憎さ百倍。嫌がる瑠璃香を無理にでも連れ帰ろうと手に力を込めた。
「やーん、新沼課長に攫われるぅー!」
途端、瑠璃香にイヤイヤをされて、さすがに怯んだ。
そんな晴永に、カウンター越しの声が掛かる。
「新沼さん」
低く穏やかな声。マスター――明智だ。
明智は今まで晴永のことを名前で認知したりはしていなかったはずなのだが、おそらく今、瑠璃香が無意識に呼んだことで知ったんだろう。
「……今のまま小笹さんを無理矢理連れて帰るのも構いませんが……」
(やめとけって言うんだろ?)
眉根を寄せて警戒した晴永に、明智はいつも通りのふんわりした笑顔で続けるのだ。
「お二人とも気持ちが高ぶっているように見えます。このままお店を出られても……その、――」
そこで言いにくそうに言葉を濁す明智を補佐するように、織田が「きっと喧嘩別れして解散ですね」とさらりと告げる。
「ちょっ、織田、言い方!」
すぐさま明智がそんな織田を嗜めたのだが、彼はいっこうに気にした様子はない。
「まぁ別に貴方が可愛い部下とどうなろうと、僕の知ったことじゃないですけど……」
そこでスッと立ち上がるなり晴永の耳元に唇を寄せると、
「これでも片想いの辛さは知っているつもりです。明智の言うとおり、少しクールダウンすることをお勧めします」
晴永にだけ聞こえる声音でそう囁いた。
晴永は耳朶をくすぐる吐息に思わず耳をギュッと押さえて織田を見遣ったのだが、彼は用は済んだとばかりに晴永から離れて席へ戻ってしまう。
そんな織田の非礼とは裏腹。丁寧な口調で明智が再度、
「――えっと、悪いことは言いません。落ち着けるものをお出ししますのでもう一杯だけ飲んで行かれては?」
言って、小首を傾げてくる。
(これは……引き止められてるっちゅーより、本気で心配してくれてる……よ、な?)
その空気は嫌ではなかったが、瑠璃香への恋心を知られてしまったのもあって、気恥ずかしくて落ち着かない。
それで、そうした方がいいと分かっていて心裏腹。「いや、やっぱり今日は……」と断ろうとしたのだが、その矢先、瑠璃香がふらりと立ち上がった。
(ん? 素直に帰ってくれる気になったのか?)
と思った晴永だったのだが、そんなはずがない――。
「マスタぁー! 落ち着けるもにょと言ったらやっぱり秘蔵のおちゅまみれすよね? 私、以前マシュタァが言ってらした熟成チージュを燻製にしたやつ、食べてみたいれす!」
前のめりになって瑠璃香が告げたのは、ここぞとばかりのおねだりだった。
(ちょっ、このタイミングで何言い出すんだ小笹!)
晴永が目を白黒させる横で、明智がしたり顔で静かに頷いた。
「了解です、小笹さん。では、熟成チーズのオールド・アムステルダムと天然物の姫クルミ、それから最高級のマカダミアを燻したのを出しましょう! きっとウィスキーと合わせると……ちょっとしたご褒美になりますよ?」
「ご褒美……!」
ぱぁあっと瑠璃香の顔が輝いた。
(……あー、これはもう、帰れねぇやつだ)
晴永は、観念した。
明智が奥へ下がり、ほどなくして――燻製の香りがふわりと漂ってきた。
「わぁぁ……いい匂いぃ……!」
瑠璃香が嬉しそうに手を合わせる。
その横顔があまりに幸せそうで、晴永は胸が締め付けられた。
(こんな顔……俺には向けてくれたことないな……)
そんなことを思っていたら、明智がふと晴永に目線を向けてくる。
「……二人分あります。折角なのでちょっと良いウィスキーを開けたくなりますが……」
言って、自分の背後に並んだボトルに視線を向ける明智に、晴永は
「一番お勧めのやつを開けてくれ。キープする」
返事は一拍も迷わなかった。
その迷いのない物言いに、明智が軽く目を見張る。
「よろしいのですか? 俺の一番のお勧めはコレで……結構値が張るんですが」
「問題ない」
そう言った声は、珍しく自信に満ちていた。
ほどなくして現れたのは、琥珀色の液体が美しく輝く高級ウィスキー。
明智が丁寧にグラスへと注ぎ、熟成チーズのオールド・アムステルダムと、ナッツ類の燻製を並べる。
瑠璃香は目をきらきらさせていた。
「えっ……これ……ずっと飲んでみたかったやつれす……! でも高くて手が出せにゃくて……」
七〇〇ミリのボトル一本で、軽く六桁を超えるの値段がするシングルモルトウィスキー。
グラスを両手で包み込み、そっとひと口。
「っ……なにこれ、美味しすぎ……っ!」
うっとりと目を細め、恍惚とした溜め息を落とす。
「ブルーチーズも合うらしいぞ」
こちらはブルーチーズの一種であるゴルゴンゾーラの辛口を、そのまま切り分けてもらったものだ。別に燻製ではないが、ゴルゴンゾーラはそのままの方が旨いと晴永は思っている。
「課長……すごい……すごいれす……。しゅっごく美味しいお酒を飲ませてくれた上、こんにゃ美味しいおちゅまみまで。私こんにゃ贅沢れ幸せにゃ夜……初めてれす……!」
(……殺す気か、小笹……)
あんなに自分へも向けて欲しいと希った笑顔を向けられて、言葉にならない。
胸の奥のどこかがじんわりと熱くなる。
「課長、こにょウィシュキー、キープしてましらよね? ……って事は、課長と一緒にゃらこのお酒また飲めるんれすよね……?」
「ああ」
(もちろん、お前が飲みたいって言うなら追加で買ってもいいぞ!)
などと脳内で付け加えていた晴永だったのだが……。
「きっと彼と結婚したら、他の高いお酒も飲み放題ですね」
今まで黙って隣で飲んでいた織田が、ふと思いついたみたいにそう告げてくる。
(ちょっ、いきなり何を言い出すんだ!)
こんな条件を出してもなお、瑠璃香に拒絶されたらと思うと、気が気ではないではないか。
「えっ!?」
だからこそ、織田の声に反応する瑠璃香に、『そんな戯言、気にしなくていい。結婚なんてしなくてもいつでも飲ませてやる!』と告げようとしたのだが……。
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