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終編
番いの意味2
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アルは優しかった。
ずっと痛くないか、大丈夫かと気遣ってくれる。
だから、本当は痛かったけど、大丈夫痛くないよと言って我慢した。
肉体の苦痛より、アルに求められる悦びの方がずっと大きくて、嬉しくて幸せな気持ちになる。
そして、アルが喜悦の声を洩らせば、身も心も歓喜に震えた。
夢中になって互いを求め合う。
「ローリー、すまぬ、もうこれ以上は、抑えられぬっ」
アルに翻弄されてくらくらする中、その呟きを聞いた。
と同時に、アルに深く口づけされて、怒涛の如く魔力を流し込まれる。
わたしはその魔力に呑み込まれ、溺れ、苦しくて、もがいてアルから逃れようとしたけど、ゆるしてもらえなかった。
「駄目だ、ローリー。拒絶してはならぬ。我を受け入れよ」
アルに命令されて、わたしは抵抗を解き、身をゆだねる。
貫かれた痛みの比ではないほどの苦痛に、肉体は悲鳴を上げていたけれど、心はすでにアルに寄り添っていて、精神的な悦びに満たされていた。
「ああっ」
アルがわたしの中で射精し、痺れるような快感がわたしを襲う。
思わず洩らした声は、アルのものなのかわたしのものなのか。
わたしはとても幸せだった。
『アル、何コレ。わたし達ひとつになってる』
『ああ、本当に。我もこのような経験は初めてゆえ、不思議だな。だが大層心地よい』
『うん。満たされてる。それに、とっても幸せ』
『ああ、その通りだ。また再び逢うことが出来たな』
『ええ、わたし達は恋をして、また一つになった』
『ああ、その通りだ』
ようやく一つに戻れて、安堵の気持ちでいっぱいになった。
なんとなくそんな気がするだけだけど、わたしはとても嬉しかった。
だから、ずっとこのままでいたかったけど、アルがわたしの肉体に負担がかかると言って、融合を解いてしまった。
魂が引き裂かれた時、痛みこそなかったものの、ひどい悲しみにわたしは襲われた。
はらはら涙を流すわたしをアルはしっかり抱きとめてくれる。
「心配せずともよい。我はそなたから離れはせぬ。我らはずっと一緒だ」
「うん、そうだよね。アル、傍にいて。ずっとわたしを離さないで」
力強く抱きしめてくれていたアルが体を離し、わたしの目の前に顔をぬっと近付けると、ニヤリといやらしい笑いを浮かべる。
「ああ、それにな、肉体だけなら何度でもひとつに出来るぞ?」
アルは、ずっと綺麗だ綺麗だって言ってくれたし、何度も何度も愛してくれた。
ってことは、この小さな胸でもがっかりしてないってことよね?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
アルはわたしの唯一無二の半身であり、愛しい夫でもある。
「アル、ルカをこちらに渡して」
「父上、お願い。母上に渡さないで。殺されちゃうよ」
「馬鹿ね、愛しい息子を殺すわけないじゃない。ちょっと締め上げるだけよ」
「い、いやだ! 父上助けて!」
「アル、聞いちゃ駄目! ルカはね、触らないでって言ってあったのに、わ、わたしの大切な研究資料を全部パアにしたのよ!」
「だから、謝ったじゃないか! 出しっぱなしにしておくからだよ」
「実験の途中だったのよ!」
「まあまあ、ほら、ダイアナがそなたを見て怯えておるぞ? ルカウスのことは我に免じて許してやってくれ」
間に挟まっていたアルが仲裁に割って入り、わたしじゃなくて子供の味方についた。
愛しい夫でも、こういう時は少々小憎らしい。
アルはイクメンだけど、子供に甘過ぎる!
「甘やかさないで!」
「母上、あまり怒ると体に障りますよ。仕置きは僕に任せて、母上は父上に慰めてもらって下さい。さあ、ダイアナ、こちらにおいで」
長男のゼファーが三女のダイアナに腕を差し出し、ダイアナは名残惜しそうな素振りを見せながらも「キュキュ」と鳴いて、アルの肩からゼファーの方に移った。
「ルカ、行くぞ」
二人と一匹がアルの執務室から出て行くのを見送ってから、アルに文句を言った。
「もう、子供に甘過ぎるわよ! しつけにならないじゃない!」
「そうか? 皆、そなたにうりふたつで可愛くてな。叱る気にならんのだ」
アルに導かれるまま、膝の上に座り、アルの胸にもたれ掛かった。
「苦しくないか?」
「うん」
わたしは今、七番目の子供を妊娠中。
アルとわたしの魔力の相性は良く、ぽこぽこ子竜が産まれる。
わたしが妊娠する度にぴりぴりナーバスになっていたアルでさえ、今ではもう慣れっこだ。
頭を撫でて、優しくキスして、ゼファーの言った通りにわたしを慰めてくれている。
「うりふたつって、アルにでしょう?」
ダイアナはまだ人型になれないから分からないけど、でも黒い鱗に金の瞳は上の五人と同じだから、多分人型になってもアルや他の五人と同じ、黒髪に黒い瞳の美形になるに違いない。
「いや、そなたにだ。聡明で皆、心優しい」
心優しい性質はアルの方だと思うんだけどな。
「ルカはな、身重のそなたを手伝いたかっただけなのだ。失敗したようだがな」
「え? そうなの!? それならそうと言えばいいのに」
「ルカは特にプライドが高いゆえな、失敗したとは言いたく無かったのだろう。な? 誰かと同じだろう? ははは」
・・・・・・
アルは明るく、よく笑うようになった。アルが笑うと嬉しい。
「ね、今度はどっちかな? どう思う?」
「さぁな? でもどっちにしてもそなた似の可愛い子竜が産まれる。我は幸せだ」
アルはわたしの膨らんだお腹を優しく撫でながら言った。
「わたしも幸せよ」
あなたとあなたによく似た子供達に囲まれて、ね。
ずっと痛くないか、大丈夫かと気遣ってくれる。
だから、本当は痛かったけど、大丈夫痛くないよと言って我慢した。
肉体の苦痛より、アルに求められる悦びの方がずっと大きくて、嬉しくて幸せな気持ちになる。
そして、アルが喜悦の声を洩らせば、身も心も歓喜に震えた。
夢中になって互いを求め合う。
「ローリー、すまぬ、もうこれ以上は、抑えられぬっ」
アルに翻弄されてくらくらする中、その呟きを聞いた。
と同時に、アルに深く口づけされて、怒涛の如く魔力を流し込まれる。
わたしはその魔力に呑み込まれ、溺れ、苦しくて、もがいてアルから逃れようとしたけど、ゆるしてもらえなかった。
「駄目だ、ローリー。拒絶してはならぬ。我を受け入れよ」
アルに命令されて、わたしは抵抗を解き、身をゆだねる。
貫かれた痛みの比ではないほどの苦痛に、肉体は悲鳴を上げていたけれど、心はすでにアルに寄り添っていて、精神的な悦びに満たされていた。
「ああっ」
アルがわたしの中で射精し、痺れるような快感がわたしを襲う。
思わず洩らした声は、アルのものなのかわたしのものなのか。
わたしはとても幸せだった。
『アル、何コレ。わたし達ひとつになってる』
『ああ、本当に。我もこのような経験は初めてゆえ、不思議だな。だが大層心地よい』
『うん。満たされてる。それに、とっても幸せ』
『ああ、その通りだ。また再び逢うことが出来たな』
『ええ、わたし達は恋をして、また一つになった』
『ああ、その通りだ』
ようやく一つに戻れて、安堵の気持ちでいっぱいになった。
なんとなくそんな気がするだけだけど、わたしはとても嬉しかった。
だから、ずっとこのままでいたかったけど、アルがわたしの肉体に負担がかかると言って、融合を解いてしまった。
魂が引き裂かれた時、痛みこそなかったものの、ひどい悲しみにわたしは襲われた。
はらはら涙を流すわたしをアルはしっかり抱きとめてくれる。
「心配せずともよい。我はそなたから離れはせぬ。我らはずっと一緒だ」
「うん、そうだよね。アル、傍にいて。ずっとわたしを離さないで」
力強く抱きしめてくれていたアルが体を離し、わたしの目の前に顔をぬっと近付けると、ニヤリといやらしい笑いを浮かべる。
「ああ、それにな、肉体だけなら何度でもひとつに出来るぞ?」
アルは、ずっと綺麗だ綺麗だって言ってくれたし、何度も何度も愛してくれた。
ってことは、この小さな胸でもがっかりしてないってことよね?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
アルはわたしの唯一無二の半身であり、愛しい夫でもある。
「アル、ルカをこちらに渡して」
「父上、お願い。母上に渡さないで。殺されちゃうよ」
「馬鹿ね、愛しい息子を殺すわけないじゃない。ちょっと締め上げるだけよ」
「い、いやだ! 父上助けて!」
「アル、聞いちゃ駄目! ルカはね、触らないでって言ってあったのに、わ、わたしの大切な研究資料を全部パアにしたのよ!」
「だから、謝ったじゃないか! 出しっぱなしにしておくからだよ」
「実験の途中だったのよ!」
「まあまあ、ほら、ダイアナがそなたを見て怯えておるぞ? ルカウスのことは我に免じて許してやってくれ」
間に挟まっていたアルが仲裁に割って入り、わたしじゃなくて子供の味方についた。
愛しい夫でも、こういう時は少々小憎らしい。
アルはイクメンだけど、子供に甘過ぎる!
「甘やかさないで!」
「母上、あまり怒ると体に障りますよ。仕置きは僕に任せて、母上は父上に慰めてもらって下さい。さあ、ダイアナ、こちらにおいで」
長男のゼファーが三女のダイアナに腕を差し出し、ダイアナは名残惜しそうな素振りを見せながらも「キュキュ」と鳴いて、アルの肩からゼファーの方に移った。
「ルカ、行くぞ」
二人と一匹がアルの執務室から出て行くのを見送ってから、アルに文句を言った。
「もう、子供に甘過ぎるわよ! しつけにならないじゃない!」
「そうか? 皆、そなたにうりふたつで可愛くてな。叱る気にならんのだ」
アルに導かれるまま、膝の上に座り、アルの胸にもたれ掛かった。
「苦しくないか?」
「うん」
わたしは今、七番目の子供を妊娠中。
アルとわたしの魔力の相性は良く、ぽこぽこ子竜が産まれる。
わたしが妊娠する度にぴりぴりナーバスになっていたアルでさえ、今ではもう慣れっこだ。
頭を撫でて、優しくキスして、ゼファーの言った通りにわたしを慰めてくれている。
「うりふたつって、アルにでしょう?」
ダイアナはまだ人型になれないから分からないけど、でも黒い鱗に金の瞳は上の五人と同じだから、多分人型になってもアルや他の五人と同じ、黒髪に黒い瞳の美形になるに違いない。
「いや、そなたにだ。聡明で皆、心優しい」
心優しい性質はアルの方だと思うんだけどな。
「ルカはな、身重のそなたを手伝いたかっただけなのだ。失敗したようだがな」
「え? そうなの!? それならそうと言えばいいのに」
「ルカは特にプライドが高いゆえな、失敗したとは言いたく無かったのだろう。な? 誰かと同じだろう? ははは」
・・・・・・
アルは明るく、よく笑うようになった。アルが笑うと嬉しい。
「ね、今度はどっちかな? どう思う?」
「さぁな? でもどっちにしてもそなた似の可愛い子竜が産まれる。我は幸せだ」
アルはわたしの膨らんだお腹を優しく撫でながら言った。
「わたしも幸せよ」
あなたとあなたによく似た子供達に囲まれて、ね。
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