無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

文字の大きさ
161 / 258
第7章 新国テンプルム

第328話 復活の巨神

しおりを挟む
 テンプルム建国から3ヶ月が経った。
 順調に、というか当初の想像以上に成長したうえ、国家としての運営も完全に軌道に乗った気がする。

 モンスターパークは相変わらず大盛況だし、オークションも好評、そしてボンビクスワームの繭糸を使った特産品にも注目が集まり始めた。
 おかげで、テンプルムはかなりの小国ながら、今や周辺国を凌ぐほどの経済状況にまでなっている。
 冒険者の活動も非常に活発なので、ひょっとしたらそう遠くないうちに未知のダンジョンも見つかるかもしれない。

 ちなみに、結局ゾディーさんはテンプルムの国民になってしまった。
 みんなは大反対したんだけど、まあ拒否する正当な理由もないので認可することに。
 そのせいで、ヒマさえあれば王城まで押しかけてくるけど、将軍であるディオーネさんが断固として入城を阻止しているようだ。
 いずれケリを付けてやるとか、お互いで物騒なこと言い合ってるらしいので、なんとか穏便に収めないとなあ……。


 そして、今月も神様から経験値100億をもらった。
 ストック分と合わせ、現在持っている経験値は123億7000万。

 女神様からのレアスキルは、『回帰魔法』というSランクスキルだった。
 これは簡単に言うと、壊れたモノを修復……というか、完成した最初の状態に戻す魔法らしい。
 時間を戻したりするのではなく、意図を持って作られた完成品へ、もう一度復元する効果のようだ。なので、素材にまで戻ることはないらしい。

 もちろん、スキルレベルによって修復できるモノも増える。
 レベルを最大まで上げれば、完全に破壊された状態からでも、もう一度正常な状態まで戻せるだろう。

 なかなか面白い魔法だなあ。
 ちなみに、治療とは違うので、生物や植物には無効みたいだ。例えば、折れた木の枝を直すことなどはできない。
 ほか、崩れた岩を元に戻すなども不可能だ。
 あくまでも、人の手で何かしらの意図を持って作り上げたモノに対する修復魔法とのこと。

 結構使えそうだと思って、さてどれくらいレベルを上げようかと考えていたところ、ふとあることを思い出した。
 この魔法を使うに、まさに最適のモノ・・・・・があったじゃないか!

 僕は経験値100万で『回帰魔法』を取得したあと、追加で約10億2000万使ってレベル10まで上げる。
 そしてある場所へと『空間転移スペースジャンプ』で移動した。


 ◇◇◇


「これはこれは、ユーリ王お久しぶりですな。テンプルム国も順調なようで何より」

「ご無沙汰しておりましたマーガス王、建国にあたって多大な協力をしていただきながら、ろくにご挨拶にもお伺いせず誠に申しわけありません」

「ははは、気にせずとも良いですぞ。今さらそんな間柄でもないですからな」

「その節に関しましても、本当に申しわけ……」

「いや、もう充分お詫びはしていただきました。さて、本日はいったいなんの御用で?」

 僕は今ディフェーザ国に来ている。
 以前力ずくで侵略してしまっただけに、この国に対して申し訳ない気持ちでいっぱいなんだけど、マーガス王は全然気にしてないと言ってくれる。

 さて、ここに来た目的だけど……。

「マーガス王、実は御国の『憤怒の魔神エルガーギガント』を拝見したいのですが、現在どうなってますか?」

「ああ、もちろんそのまま保管してありますよ。壊れていますが、我が国の守り神ですからな。アレに何か?」

「ひょっとしたら直せるかもしれません」

「なんと、あの状態・・・・をですか!? しかし、ペシャンコですぞ?」

「やってみないと分かりませんが、試してみたいことがあるのです」

「分かりました、ご案内しましょう」


 マーガス王に案内されて、ディフェーザ国の守護神『憤怒の魔神エルガーギガント』を収納している場所へと行く。
 以前同様、破壊された当時のままだった。

「ああ、やはり無残な姿ですね……ディフェーザの宝を、本当に申し訳ないです」

「いや、元々我らが作り上げたのではなく、埋もれていたのを発掘しただけですからな。あまり気にせんでください」

 この巨大ゴーレムは、以前僕が作ったゴーレム『破壊の天使メタトロン』で壊しちゃったので、代わりにその『破壊の天使メタトロン』を置いてもらってるんだよね。
 ここは帝国からもそう遠くないので、何度か戦争もしている。なので、守護神なしでは防衛に少々心もとないからだ。

憤怒の魔神エルガーギガント』は、数百年ものあいだ他国の侵略を撃退し続け、『侵されざる国ディフェーザ』の由来とまでなった古の守護神だ。
 国民の心の拠り所にもなっている。
 その壊れている『憤怒の魔神エルガーギガント』に、レベル10の『回帰魔法』を掛けてみた。


「な、な、なんと! おおおおおお!!」


 潰れていたアダマンタイト製の身体がベコンベコンと盛り上がり、外に飛び出ていた内部回路も元の場所に戻っていく。
 数分もしないうちに、『憤怒の魔神エルガーギガント』は完全に傷1つない状態となった。

「これは……我が国の守護神を、まさか復活させることができるとは……! こんな奇跡を起こせるとは、さすが魔王ユー……ではなかったですな、失敬。さすが英雄ユーリ王」

「いえ、ずっと心苦しく思っていたので、無事修復できてスッキリしました」

『回帰魔法』……これは凄い魔法だ!
 様々なことに応用できそうだし、使用できる状況はたくさん有るぞ。


憤怒の魔神エルガーギガント』が元に戻ったので、『破壊の天使メタトロン』はお役御免ということで返してもらうことにした。
 やはりディフェーザには『憤怒の魔神エルガーギガント』が合っていると思う。

破壊の天使メタトロン』は、僕の国テンプルム内に展示して、観光名所の目玉にした。
 動くところまでは見せてあげられないけど、みんなその巨大な姿を見て感激してくれている。

 最後に、経験値64億使って、レベル6だった『時間魔法』をレベル7にした。
 何か有効な魔法を覚えてくれることに期待したけど、残念ながら特に新しい魔法は出ず、既存の魔法の効果などが大きく上がっただけに終わった。
 それでもめちゃくちゃ充分なんだけどね。

 残りの経験値49億5000万をストックして、今月の強化を終えた。

 ***********************************

 是非是非、書籍版『無限のスキルゲッター』もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
しおりを挟む
感想 679

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。