無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

文字の大きさ
166 / 258
第7章 新国テンプルム

第333話 信者誕生

しおりを挟む
「本当に、本当にお前は魔王じゃないんだな?」

「本当です、どうぞ僕に邪悪な力がないことを確かめてください」

「そう言われても、俺っちたちじゃイマイチ判断できないんだけどな」

「いいえ、ユーリ様は間違いなく魔王でも悪魔でもないわ。絶対大丈夫、心から信じられるお方よ」

「まあ久魅那クミナさんの言う通り、確かに悪魔とは違うようですぞ。ボクちんの『退魔術』にも反応しませんし」

「なら、もう疑う必要はないか……」

 僕たちは戦闘を終え、次元の狭間『虚空絶界クロノクレバス』から戻ってメジェールたちと合流した。
 あのあと、色々とすったもんだの末、異世界人の4人はやっとのことで僕のことを信用してくれたようだ。
 ここまで来るのは簡単じゃなかったよ……。

 まずは、気絶した久魅那クミナさんを起こしたあと、怖がらせるつもりはなかったことを深く謝罪する。
 そして、男3人の上半身だけ・・・・・石化を解除した。
 全部解除すると、また暴れちゃうかもしれないからね。

 その状態で、僕は1から丁寧に説明し、ゆっくりと誤解を解いていった。
 下半身が石化していて逃げられないまま説明を聞いていた牙無魔ガンマたち3人は、最初こそ恐怖で混乱していたけど、僕が危害を加えないことを分かってくれたようで、そこからは割と話は早かった。

 そして無事納得してもらったあと、今こうして全員で話し合ってるところである。


「じゃあヴァクラースとはグルじゃないんだな? 本当に倒したんだな?」

「もちろんです。大勢の騎士たちがその場に立ち合っていたので、みんな知っていますよ」

「しかし、言ってはなんですが、幻術でダマしたなんていう可能性もありますぞ」

「ユーリ様がそんなことするわけないわ! ね、ユーリ様。わたしは微塵も疑ってませんからね」

 うーん信じてくれるのは嬉しいんだけど、久魅那クミナさんがなんていうか、僕の信者みたくなっちゃってて、ひょっとしてあまりの恐怖におかしくなっちゃったんじゃないかと心配になってる。
 実は僕のことなんて全然信じてなくて、ただ恐怖で逆らえないだけという状態じゃないことを祈りたい。

「ま、話は分かった。オレはお前を信じるぜユーリ!」

「ありがとうございます牙無魔ガンマさん」

「おいおい、『さん』付けはやめてくれよ。オレたちはお互い全力で戦った仲だ、呼び捨てでいいぜ!」

「じゃ、じゃあ牙無魔ガンマ、これからもよろしく……」

「おう、こっちこそな!」

 あっけらかんとしているというか、サバサバとしているというか、あんな戦闘の後でも全然気にしないんだな。
 僕とはまるで性格が違うなあ……ちょっと羨ましいくらいだ。
 ただ、少し申し訳なく思っちゃうのは、お互い全力を出し切ったみたいに思われてるけど、僕は全く本気出してなかったんだよね……。
 適当に戦ってたって知ったら、さすがに傷付いちゃうかな?

弐琉須ニルスさん、礼威次レイジさん、久魅那クミナさんもよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくですぞ」

「俺っちも」

「ユーリ様、わたしのことも呼び捨てにしてください。わたしはもうあなたの忠実なしもべですので」

「ええっ、しもべだなんて思ってないですよ!?」

「いやっ、そんなこと仰らないで! もうわたしの身も心も全てユーリ様のモノなのですから!」

「ど、どうかしたんですか、久魅那クミナさん、僕は別にそんな……」

久魅那クミナって呼んでください!」

「く……久魅那クミナ……?」

「はい! わたし一生ユーリ様に付いていきます!」

 な、なんかヤバい、後ろを向かなくてもメジェールたちの表情が分かる。
 凄い殺気だ……。


「ユーリ……またなのね。先日のあのデカ乳女のことで懲りたと思ったのに、アンタまた女の子落として……!」

「ぼ、僕は落とそうと思ったわけじゃなくて……」

「言い訳は無用ですわよ。今度はいったい何をされたんですの?」

「何もしてない、なに……も…………?」

 何もしてなくはないかも? 失禁させちゃったし。
 でも、怖がらせて失禁させたら惚れられちゃった、なんていうのもおかしな話だよね……?

「おい久魅那クミナ、いったいどうしたんだよ、いくらなんでもユーリの肩を持ちすぎだぞ」

「そんなんじゃないの牙無魔ガンマ、わたしはもうユーリ様のモノなの。あんなコトされたらわたし、もうほかの人のお嫁にはなれないわ」

「なんですとおぉっ!? ボクちんたちが石化されていた間に、いったい何が?」

久魅那クミナ、ユーリにナニされたんだよ!? 俺っちたちにも教えてくれよ!」

「とても言えないわ、あんなコト……」

「ユーリ、アンタまさか……!」

「ユーリ殿っ、さすがにこれはアウトだぞ!」

「まってまって、本当にナニもしてな……」

「ウソですわ! わたくしの『聖なる眼』で見た限りでは、ユーリ様は何かを隠しております!」

「ご主人様、動けない女の子に破廉恥なことをしたんデスか!?」

「ユーリ、正直に言って! 大丈夫、正直に言ってくれれば、私たちだって鬼じゃないんだからちゃんと許すわ!」


 ウソだああああああああああああああああああああああああっっっ!
 僕の『真理の天眼』では、正直に言ったところで絶対に許さないって出てるぞ!
 リノの瞳から光が消えてるし、不気味に口元も笑っているしで、かなり怖いんですけど!?


 失禁させちゃったなんて、久魅那クミナさんの名誉のためにも大っぴらには言えないし、どうすりゃいいんだ!?
 あっ、久魅那クミナさんがちゃんと否定してくれればすむ話かも?

久魅那クミナさ……久魅那クミナ、僕たちの間には何もなかったと言ってあげて」

「いいえ、ユーリ様には、女としてもうお嫁に行くしかないということをさせられちゃいました。最初は怖かったけど、そのあと本当にやさしくて……わたし一生忘れません。ユーリ様の強さとやさしさに、私は心より感銘を受けたのです。私の全てをユーリ様に捧げます」



 終わった……僕の人生は終わったんだよ………………。
 僕は顔を上に向け、今まで戦ってきた数々の強敵に思いを馳せながら遠い空を見つめた。



「彼女の今の言葉、『聖なる眼』で確認した限りでは本当のことのようですわ……」

「そう……やっちゃいけないことをやっちゃったのね。ユーリ、分かってるわね?」

「もう好きにしてください……」


 その後、メジェールたちの気が済むまで暴れさせたあと、怒りが少しおさまった彼女たちにこっそり真相を説明した。
『なんだ、それならそうと早く言えばいいのに』って納得してくれたけど、僕の言い訳なんて君たち絶対に聞かないでしょ……?

「おいおい、ひょっとして、ユーリより彼女たちのほうが強いんじゃ……?」

 ソウデス。
 彼女たちこそ、世界最強ナノデス。

 ***********************************

 是非是非、書籍版『無限のスキルゲッター』もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
しおりを挟む
感想 679

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。