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第7章 新国テンプルム
第333話 信者誕生
「本当に、本当にお前は魔王じゃないんだな?」
「本当です、どうぞ僕に邪悪な力がないことを確かめてください」
「そう言われても、俺っちたちじゃイマイチ判断できないんだけどな」
「いいえ、ユーリ様は間違いなく魔王でも悪魔でもないわ。絶対大丈夫、心から信じられるお方よ」
「まあ久魅那さんの言う通り、確かに悪魔とは違うようですぞ。ボクちんの『退魔術』にも反応しませんし」
「なら、もう疑う必要はないか……」
僕たちは戦闘を終え、次元の狭間『虚空絶界』から戻ってメジェールたちと合流した。
あのあと、色々とすったもんだの末、異世界人の4人はやっとのことで僕のことを信用してくれたようだ。
ここまで来るのは簡単じゃなかったよ……。
まずは、気絶した久魅那さんを起こしたあと、怖がらせるつもりはなかったことを深く謝罪する。
そして、男3人の上半身だけ石化を解除した。
全部解除すると、また暴れちゃうかもしれないからね。
その状態で、僕は1から丁寧に説明し、ゆっくりと誤解を解いていった。
下半身が石化していて逃げられないまま説明を聞いていた牙無魔たち3人は、最初こそ恐怖で混乱していたけど、僕が危害を加えないことを分かってくれたようで、そこからは割と話は早かった。
そして無事納得してもらったあと、今こうして全員で話し合ってるところである。
「じゃあヴァクラースとはグルじゃないんだな? 本当に倒したんだな?」
「もちろんです。大勢の騎士たちがその場に立ち合っていたので、みんな知っていますよ」
「しかし、言ってはなんですが、幻術でダマしたなんていう可能性もありますぞ」
「ユーリ様がそんなことするわけないわ! ね、ユーリ様。わたしは微塵も疑ってませんからね」
うーん信じてくれるのは嬉しいんだけど、久魅那さんがなんていうか、僕の信者みたくなっちゃってて、ひょっとしてあまりの恐怖におかしくなっちゃったんじゃないかと心配になってる。
実は僕のことなんて全然信じてなくて、ただ恐怖で逆らえないだけという状態じゃないことを祈りたい。
「ま、話は分かった。オレはお前を信じるぜユーリ!」
「ありがとうございます牙無魔さん」
「おいおい、『さん』付けはやめてくれよ。オレたちはお互い全力で戦った仲だ、呼び捨てでいいぜ!」
「じゃ、じゃあ牙無魔、これからもよろしく……」
「おう、こっちこそな!」
あっけらかんとしているというか、サバサバとしているというか、あんな戦闘の後でも全然気にしないんだな。
僕とはまるで性格が違うなあ……ちょっと羨ましいくらいだ。
ただ、少し申し訳なく思っちゃうのは、お互い全力を出し切ったみたいに思われてるけど、僕は全く本気出してなかったんだよね……。
適当に戦ってたって知ったら、さすがに傷付いちゃうかな?
「弐琉須さん、礼威次さん、久魅那さんもよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくですぞ」
「俺っちも」
「ユーリ様、わたしのことも呼び捨てにしてください。わたしはもうあなたの忠実な僕ですので」
「ええっ、僕だなんて思ってないですよ!?」
「いやっ、そんなこと仰らないで! もうわたしの身も心も全てユーリ様のモノなのですから!」
「ど、どうかしたんですか、久魅那さん、僕は別にそんな……」
「久魅那って呼んでください!」
「く……久魅那……?」
「はい! わたし一生ユーリ様に付いていきます!」
な、なんかヤバい、後ろを向かなくてもメジェールたちの表情が分かる。
凄い殺気だ……。
「ユーリ……またなのね。先日のあのデカ乳女のことで懲りたと思ったのに、アンタまた女の子落として……!」
「ぼ、僕は落とそうと思ったわけじゃなくて……」
「言い訳は無用ですわよ。今度はいったい何をされたんですの?」
「何もしてない、なに……も…………?」
何もしてなくはないかも? 失禁させちゃったし。
でも、怖がらせて失禁させたら惚れられちゃった、なんていうのもおかしな話だよね……?
「おい久魅那、いったいどうしたんだよ、いくらなんでもユーリの肩を持ちすぎだぞ」
「そんなんじゃないの牙無魔、わたしはもうユーリ様のモノなの。あんなコトされたらわたし、もうほかの人のお嫁にはなれないわ」
「なんですとおぉっ!? ボクちんたちが石化されていた間に、いったい何が?」
「久魅那、ユーリにナニされたんだよ!? 俺っちたちにも教えてくれよ!」
「とても言えないわ、あんなコト……」
「ユーリ、アンタまさか……!」
「ユーリ殿っ、さすがにこれはアウトだぞ!」
「まってまって、本当にナニもしてな……」
「ウソですわ! わたくしの『聖なる眼』で見た限りでは、ユーリ様は何かを隠しております!」
「ご主人様、動けない女の子に破廉恥なことをしたんデスか!?」
「ユーリ、正直に言って! 大丈夫、正直に言ってくれれば、私たちだって鬼じゃないんだからちゃんと許すわ!」
ウソだああああああああああああああああああああああああっっっ!
僕の『真理の天眼』では、正直に言ったところで絶対に許さないって出てるぞ!
リノの瞳から光が消えてるし、不気味に口元も笑っているしで、かなり怖いんですけど!?
失禁させちゃったなんて、久魅那さんの名誉のためにも大っぴらには言えないし、どうすりゃいいんだ!?
あっ、久魅那さんがちゃんと否定してくれればすむ話かも?
「久魅那さ……久魅那、僕たちの間には何もなかったと言ってあげて」
「いいえ、ユーリ様には、女としてもうお嫁に行くしかないということをさせられちゃいました。最初は怖かったけど、そのあと本当にやさしくて……わたし一生忘れません。ユーリ様の強さとやさしさに、私は心より感銘を受けたのです。私の全てをユーリ様に捧げます」
終わった……僕の人生は終わったんだよ………………。
僕は顔を上に向け、今まで戦ってきた数々の強敵に思いを馳せながら遠い空を見つめた。
「彼女の今の言葉、『聖なる眼』で確認した限りでは本当のことのようですわ……」
「そう……やっちゃいけないことをやっちゃったのね。ユーリ、分かってるわね?」
「もう好きにしてください……」
その後、メジェールたちの気が済むまで暴れさせたあと、怒りが少しおさまった彼女たちにこっそり真相を説明した。
『なんだ、それならそうと早く言えばいいのに』って納得してくれたけど、僕の言い訳なんて君たち絶対に聞かないでしょ……?
「おいおい、ひょっとして、ユーリより彼女たちのほうが強いんじゃ……?」
ソウデス。
彼女たちこそ、世界最強ナノデス。
***********************************
是非是非、書籍版『無限のスキルゲッター』もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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「まあ久魅那さんの言う通り、確かに悪魔とは違うようですぞ。ボクちんの『退魔術』にも反応しませんし」
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僕たちは戦闘を終え、次元の狭間『虚空絶界』から戻ってメジェールたちと合流した。
あのあと、色々とすったもんだの末、異世界人の4人はやっとのことで僕のことを信用してくれたようだ。
ここまで来るのは簡単じゃなかったよ……。
まずは、気絶した久魅那さんを起こしたあと、怖がらせるつもりはなかったことを深く謝罪する。
そして、男3人の上半身だけ石化を解除した。
全部解除すると、また暴れちゃうかもしれないからね。
その状態で、僕は1から丁寧に説明し、ゆっくりと誤解を解いていった。
下半身が石化していて逃げられないまま説明を聞いていた牙無魔たち3人は、最初こそ恐怖で混乱していたけど、僕が危害を加えないことを分かってくれたようで、そこからは割と話は早かった。
そして無事納得してもらったあと、今こうして全員で話し合ってるところである。
「じゃあヴァクラースとはグルじゃないんだな? 本当に倒したんだな?」
「もちろんです。大勢の騎士たちがその場に立ち合っていたので、みんな知っていますよ」
「しかし、言ってはなんですが、幻術でダマしたなんていう可能性もありますぞ」
「ユーリ様がそんなことするわけないわ! ね、ユーリ様。わたしは微塵も疑ってませんからね」
うーん信じてくれるのは嬉しいんだけど、久魅那さんがなんていうか、僕の信者みたくなっちゃってて、ひょっとしてあまりの恐怖におかしくなっちゃったんじゃないかと心配になってる。
実は僕のことなんて全然信じてなくて、ただ恐怖で逆らえないだけという状態じゃないことを祈りたい。
「ま、話は分かった。オレはお前を信じるぜユーリ!」
「ありがとうございます牙無魔さん」
「おいおい、『さん』付けはやめてくれよ。オレたちはお互い全力で戦った仲だ、呼び捨てでいいぜ!」
「じゃ、じゃあ牙無魔、これからもよろしく……」
「おう、こっちこそな!」
あっけらかんとしているというか、サバサバとしているというか、あんな戦闘の後でも全然気にしないんだな。
僕とはまるで性格が違うなあ……ちょっと羨ましいくらいだ。
ただ、少し申し訳なく思っちゃうのは、お互い全力を出し切ったみたいに思われてるけど、僕は全く本気出してなかったんだよね……。
適当に戦ってたって知ったら、さすがに傷付いちゃうかな?
「弐琉須さん、礼威次さん、久魅那さんもよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくですぞ」
「俺っちも」
「ユーリ様、わたしのことも呼び捨てにしてください。わたしはもうあなたの忠実な僕ですので」
「ええっ、僕だなんて思ってないですよ!?」
「いやっ、そんなこと仰らないで! もうわたしの身も心も全てユーリ様のモノなのですから!」
「ど、どうかしたんですか、久魅那さん、僕は別にそんな……」
「久魅那って呼んでください!」
「く……久魅那……?」
「はい! わたし一生ユーリ様に付いていきます!」
な、なんかヤバい、後ろを向かなくてもメジェールたちの表情が分かる。
凄い殺気だ……。
「ユーリ……またなのね。先日のあのデカ乳女のことで懲りたと思ったのに、アンタまた女の子落として……!」
「ぼ、僕は落とそうと思ったわけじゃなくて……」
「言い訳は無用ですわよ。今度はいったい何をされたんですの?」
「何もしてない、なに……も…………?」
何もしてなくはないかも? 失禁させちゃったし。
でも、怖がらせて失禁させたら惚れられちゃった、なんていうのもおかしな話だよね……?
「おい久魅那、いったいどうしたんだよ、いくらなんでもユーリの肩を持ちすぎだぞ」
「そんなんじゃないの牙無魔、わたしはもうユーリ様のモノなの。あんなコトされたらわたし、もうほかの人のお嫁にはなれないわ」
「なんですとおぉっ!? ボクちんたちが石化されていた間に、いったい何が?」
「久魅那、ユーリにナニされたんだよ!? 俺っちたちにも教えてくれよ!」
「とても言えないわ、あんなコト……」
「ユーリ、アンタまさか……!」
「ユーリ殿っ、さすがにこれはアウトだぞ!」
「まってまって、本当にナニもしてな……」
「ウソですわ! わたくしの『聖なる眼』で見た限りでは、ユーリ様は何かを隠しております!」
「ご主人様、動けない女の子に破廉恥なことをしたんデスか!?」
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ウソだああああああああああああああああああああああああっっっ!
僕の『真理の天眼』では、正直に言ったところで絶対に許さないって出てるぞ!
リノの瞳から光が消えてるし、不気味に口元も笑っているしで、かなり怖いんですけど!?
失禁させちゃったなんて、久魅那さんの名誉のためにも大っぴらには言えないし、どうすりゃいいんだ!?
あっ、久魅那さんがちゃんと否定してくれればすむ話かも?
「久魅那さ……久魅那、僕たちの間には何もなかったと言ってあげて」
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「もう好きにしてください……」
その後、メジェールたちの気が済むまで暴れさせたあと、怒りが少しおさまった彼女たちにこっそり真相を説明した。
『なんだ、それならそうと早く言えばいいのに』って納得してくれたけど、僕の言い訳なんて君たち絶対に聞かないでしょ……?
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※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中