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第7章 新国テンプルム
第338話 法王国の将軍
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聖騎士3人を返り討ちにすると、そこにもう1人の男――青い髪の騎士が現れた。
凄い装備だ……聖騎士たちも見事な武具を身に着けていたけど、この男のモノはそんなレベルじゃない。
『伝説級』……いや、『神創造』クラスだ。
ひょっとしてこの人は……。
「ジークヘルト……アンタも来ていたのか!」
牙無魔がその名を言う。
やはり、法王国の守護神、『雷帝』ジークヘルト将軍か。
年は40歳前後、身長は180㎝ほどで、筋肉質ながら均整の取れた体つきをしている。
まさか、将軍と出会っちゃうなんて……そして、この人は僕の正体を知ってるのか!?
「こんな所に足を運びたくなかったゆえ、馬車で待っておれば、騎士たちがいつまで経っても戻らぬ。仕方なく見に来てみれば、襲撃に遭っていたとはな」
「い、いえ、僕は襲ったわけでは……」
「分かっている。その場を見てはいなかったが、大方貴様を襲って返り討ちに遭ったというところであろう。違うか? 『魔王ユーリ』よ」
「は、はい、そうです……」
やはり僕の正体を知ってるようだ。
でも何故!?
「貴様の顔は手配書にて見ている。その後、2mを超える大男だの異形の怪物だのと様々な噂がたち、正体がサッパリ不明となってしまったが、最初の手配書通りの少年だったとはな……まこと噂とはアテにならぬものよ」
そうか、僕の顔自体は手配書で知られてるんだっけ?
その手配書をちゃんと確認しているのは各国の上部の人くらいだけど、将軍なら『魔王ユーリ』を知ってて当然か。
ジークヘルト将軍の噂は各国にも及んでいる。
法王国はまず戦争に巻き込まれたりなどしないから、将軍が戦ったという話は聞かないけど、その実力は世界トップクラスということだった。
解析で見てみると、この凄い装備は『神護武装』という、法王国に代々伝わる聖装備らしい。
腰の剣は『贄捧ぐ天剣』という聖剣だ。
とまあ、聖なる装備で固められてるけど、これらは全て古代文明の遺産だ。
つまり、神様から与えられたモノではなく、人工的に作られたということ。
僕の『冥霊剣』も聖剣の部類ではあるけど、正確には神様から授けられたワケじゃなくて自分で作った物だ。
将軍の装備もそれと同じだ。
この『神護武装』の凄いところは、どうやら法王国に溢れている聖なる力と連動していて、この法王国領内で戦うなら、装着者――つまり将軍にとてつもない力を与えるということだ。
法王国の神聖力は古代文明が作り出した人工的なモノだから、こういうことができるのだろう。ここで戦うなら、将軍はシャルフ王よりも強いかもしれない。
しかし、古代文明は凄いな……。
現代では考えられないほど、魔導技術が発達していたように思う。
僕でもその技術には敵わないほどだ。
「そんで将軍さんよ、オレたちに何か用なのか?」
「もちろんだ。貴様たちを呼びに来たのだが、もう1つ用事ができてしまったな。『魔王ユーリ』よ、どうやら牙無魔たちが勝手に連れてきたようだが、いい機会だ、貴様について少し調べさせてもらうことにしよう」
「将軍さん、悪いけどユーリは魔王じゃないわよ! 今はテンプルム国王なんだから、それなりの敬意は表して欲しいわ」
「ほう……それはすまない。だが申し訳ないが、まだ我ら法王国は正式にテンプルムという国を認めたわけではない。認めるのは、『魔王ユーリ』の正体を確認してからだ」
あーやっぱり僕に対する法王国の認識はそんな感じだったのか……。
もっと早く、正式に挨拶に来れば良かったかも。
「ではジークヘルト将軍閣下、どうすれば僕のことを信じてもらえるのでしょうか」
「ふむ、やはり気になるのは『魔王』という疑惑だ。だが貴様を直で見た限り、それほど脅威ではないことは分かった。怪物などとだいぶ騒がれたが、ま、しょせんただの噂だったということだ」
「将軍さんよ、ユーリをナメてるとすっげー痛い目に遭うぜ」
「ナメているわけではない。ほかではいざ知らず、この法王国領内でなら特に問題ない存在というだけだ。オレは神より無限の力をいただいているからな」
「それをナメてるって言うんだがな。ま、いっけどよ」
「茶々が入ってしまったな。『魔王ユーリ』がただの人間であるのなら、そうなると逆に気になるのは、どうやってテンプルムという国を1ヶ月という馬鹿げた期間で作ることができたのかだ」
「え? それは僕の魔法で……」
「くだらぬウソはいらぬ。あの広大な土地を整地するだけでも相当な労力だ。それも、人間ではまず不可能。であるならば、魔王軍が秘かに協力していたのではないかという疑惑が浮上する」
「ええ~っ!? そんな風に思われちゃってたんですか!?」
そういえば、シャルフ王が誰も信じなかったって言ってたっけ?
それは半分冗談だったけど、まさか法王国では、僕と魔王軍がグルでテンプルムを作ったと思われていたとは……。
「えっ!? ユーリ、1ヶ月であの国作ったの?」
「牙無魔ってば、知らなかったのかい?」
「そりゃ、オレたちはこの世界の国がどうなってるかなんて知らねーし、そもそも修業に行ってたしよ。新しく国ができたって聞いただけだぜ。そうか、1ヶ月で作っちまうなんて、さすがユーリだぜ」
「牙無魔が感心するのは勝手だが、我らはこの奇跡を信じておらぬ。あのような場所を整地できるのは魔王軍くらいだ。最初からあそこに国を作るつもりで準備を進めていたのではないのか? まずはその辺りを説明してもらおう。無事オレを納得させることができたら、『魔王ユーリ』の真実をオレから法王猊下に伝えようではないか」
なるほど、将軍を納得させれば、僕の疑惑も晴れるってことだな。
よし、なら実際に見せちゃったほうが早いだろう。
「分かりました、ジークヘルト将軍閣下、今から僕の技をお見せいたします!」
***********************************
12/11から、『無限のスキルゲッター』の電子書籍版が販売開始となります。
「番外編 ユーリ大好き」というSSも付いておりますので、是非よろしくお願いいたしますm(_ _)m
ちなみに、SSはとらのあな様の書籍版にも特典で付いております。
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ひょっとしてこの人は……。
「ジークヘルト……アンタも来ていたのか!」
牙無魔がその名を言う。
やはり、法王国の守護神、『雷帝』ジークヘルト将軍か。
年は40歳前後、身長は180㎝ほどで、筋肉質ながら均整の取れた体つきをしている。
まさか、将軍と出会っちゃうなんて……そして、この人は僕の正体を知ってるのか!?
「こんな所に足を運びたくなかったゆえ、馬車で待っておれば、騎士たちがいつまで経っても戻らぬ。仕方なく見に来てみれば、襲撃に遭っていたとはな」
「い、いえ、僕は襲ったわけでは……」
「分かっている。その場を見てはいなかったが、大方貴様を襲って返り討ちに遭ったというところであろう。違うか? 『魔王ユーリ』よ」
「は、はい、そうです……」
やはり僕の正体を知ってるようだ。
でも何故!?
「貴様の顔は手配書にて見ている。その後、2mを超える大男だの異形の怪物だのと様々な噂がたち、正体がサッパリ不明となってしまったが、最初の手配書通りの少年だったとはな……まこと噂とはアテにならぬものよ」
そうか、僕の顔自体は手配書で知られてるんだっけ?
その手配書をちゃんと確認しているのは各国の上部の人くらいだけど、将軍なら『魔王ユーリ』を知ってて当然か。
ジークヘルト将軍の噂は各国にも及んでいる。
法王国はまず戦争に巻き込まれたりなどしないから、将軍が戦ったという話は聞かないけど、その実力は世界トップクラスということだった。
解析で見てみると、この凄い装備は『神護武装』という、法王国に代々伝わる聖装備らしい。
腰の剣は『贄捧ぐ天剣』という聖剣だ。
とまあ、聖なる装備で固められてるけど、これらは全て古代文明の遺産だ。
つまり、神様から与えられたモノではなく、人工的に作られたということ。
僕の『冥霊剣』も聖剣の部類ではあるけど、正確には神様から授けられたワケじゃなくて自分で作った物だ。
将軍の装備もそれと同じだ。
この『神護武装』の凄いところは、どうやら法王国に溢れている聖なる力と連動していて、この法王国領内で戦うなら、装着者――つまり将軍にとてつもない力を与えるということだ。
法王国の神聖力は古代文明が作り出した人工的なモノだから、こういうことができるのだろう。ここで戦うなら、将軍はシャルフ王よりも強いかもしれない。
しかし、古代文明は凄いな……。
現代では考えられないほど、魔導技術が発達していたように思う。
僕でもその技術には敵わないほどだ。
「そんで将軍さんよ、オレたちに何か用なのか?」
「もちろんだ。貴様たちを呼びに来たのだが、もう1つ用事ができてしまったな。『魔王ユーリ』よ、どうやら牙無魔たちが勝手に連れてきたようだが、いい機会だ、貴様について少し調べさせてもらうことにしよう」
「将軍さん、悪いけどユーリは魔王じゃないわよ! 今はテンプルム国王なんだから、それなりの敬意は表して欲しいわ」
「ほう……それはすまない。だが申し訳ないが、まだ我ら法王国は正式にテンプルムという国を認めたわけではない。認めるのは、『魔王ユーリ』の正体を確認してからだ」
あーやっぱり僕に対する法王国の認識はそんな感じだったのか……。
もっと早く、正式に挨拶に来れば良かったかも。
「ではジークヘルト将軍閣下、どうすれば僕のことを信じてもらえるのでしょうか」
「ふむ、やはり気になるのは『魔王』という疑惑だ。だが貴様を直で見た限り、それほど脅威ではないことは分かった。怪物などとだいぶ騒がれたが、ま、しょせんただの噂だったということだ」
「将軍さんよ、ユーリをナメてるとすっげー痛い目に遭うぜ」
「ナメているわけではない。ほかではいざ知らず、この法王国領内でなら特に問題ない存在というだけだ。オレは神より無限の力をいただいているからな」
「それをナメてるって言うんだがな。ま、いっけどよ」
「茶々が入ってしまったな。『魔王ユーリ』がただの人間であるのなら、そうなると逆に気になるのは、どうやってテンプルムという国を1ヶ月という馬鹿げた期間で作ることができたのかだ」
「え? それは僕の魔法で……」
「くだらぬウソはいらぬ。あの広大な土地を整地するだけでも相当な労力だ。それも、人間ではまず不可能。であるならば、魔王軍が秘かに協力していたのではないかという疑惑が浮上する」
「ええ~っ!? そんな風に思われちゃってたんですか!?」
そういえば、シャルフ王が誰も信じなかったって言ってたっけ?
それは半分冗談だったけど、まさか法王国では、僕と魔王軍がグルでテンプルムを作ったと思われていたとは……。
「えっ!? ユーリ、1ヶ月であの国作ったの?」
「牙無魔ってば、知らなかったのかい?」
「そりゃ、オレたちはこの世界の国がどうなってるかなんて知らねーし、そもそも修業に行ってたしよ。新しく国ができたって聞いただけだぜ。そうか、1ヶ月で作っちまうなんて、さすがユーリだぜ」
「牙無魔が感心するのは勝手だが、我らはこの奇跡を信じておらぬ。あのような場所を整地できるのは魔王軍くらいだ。最初からあそこに国を作るつもりで準備を進めていたのではないのか? まずはその辺りを説明してもらおう。無事オレを納得させることができたら、『魔王ユーリ』の真実をオレから法王猊下に伝えようではないか」
なるほど、将軍を納得させれば、僕の疑惑も晴れるってことだな。
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