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第四十二話:東洋と西洋、得意な分野
しおりを挟む十二月に入り、東堂漢方クリニックを取り巻く空気は、まるで研ぎ澄まされた刃のように、シンと冷え切っていた。空は高く澄み渡り、太陽は低い軌道を描いて、力なく地上に淡い光を投げかける。かつて庭を彩った木々の葉はすっかりその姿を消し、黒々とした枝が複雑なレース模様のように冬空に映えていた。地面には霜柱が立ち、それを踏みしめる未来の足元から、サク、サクと小気味よい音が響く。その乾いた音だけが、静寂に支配された朝の空気にささやかな変化を与えていた。
引き戸を開けて中に入ると、外の厳しさとは裏腹に、診察室は穏やかな温もりに満ちていた。部屋の中央に置かれた大きな火鉢の中で、真っ赤に熾った炭が時折パチリと小さな音を立て、ほのかに甘い香りを漂わせている。その上で、年季の入った鉄瓶がしゅんしゅんと白い湯気を立て、乾燥した空気を優しく潤していた。
「おはようございます、先生」
「おお、未来先生。おはよう。今朝は一段と冷え込んだな。池に薄氷が張っておったぞ」
いつものように文机に向かっていた東堂宗右衛門(とうどうそうえもん)が、顔を上げて目を細めた。その声は、冬の朝の静けさによく馴染む、落ち着いた響きを持っていた。
白衣に袖を通しながら、未来は窓の外に目をやった。前回の研修で学んだ「方証相対(ほうしょうそうたい)」という言葉が、この数日間、ずっと彼女の頭の中を巡っていた。「この証あらば、この方あり」。それは、病名というラベルに囚われず、患者の身体が発するサインそのものに、鍵と鍵穴のように対応する処方を見つけ出す、という極めて実践的な哲学だった。
その考え方は、未来の西洋医学的な思考に大きな揺さぶりをかけた。しかし同時に、新たな疑問も生んでいた。では、東洋医学が全てにおいて万能なのか?西洋医学が何年もかけて築き上げてきた診断学や治療体系は、この古の知恵の前では色褪せてしまうのだろうか。
もちろん、そんなはずはない。頭では分かっている。救急医療の現場で、感染症と闘う最前線で、西洋医学がいかに多くの命を救ってきたか、未来は誰よりも知っている。だが、このクリニックで東堂の診療を目の当たりにするたび、その圧倒的な全体観と、人間そのものを見つめる温かい眼差しに触れるたび、自分の信じてきた医学が、どこか無機質で、人間を部品の集合体のように扱っているのではないかという不安に駆られる瞬間があった。
二つの医学は、対立するものなのか、それとも補い合うものなのか。もし補い合うのだとすれば、その境界線はどこにあるのだろう。未来は、火鉢の赤い光を見つめながら、答えの出ない問いに静かに思考を沈めていた。
その日の午前診療が終わりに近づいた頃、一人の馴染みの患者が訪れた。鈴木さんという、七十代半ばの快活な女性だ。彼女はもう何年も東堂クリニックに通い、加齢に伴う足腰の痛みや高血圧を、漢方薬で穏やかにコントロールしていた。
「先生、こんにちは。未来先生も、こんにちは」
「これは鈴木さん。お変わりありませんかな。ささ、どうぞこちらへ」
東堂に促され、鈴木さんはにこやかに診察椅子に腰掛けた。未来はカルテを準備しながら、その顔色や声の張りを観察する。今日はいつもより少し顔色が優れないようにも見えるが、特に大きな問題はなさそうだ。
「どうですかな、最近の調子は。お膝の痛みは?」
「おかげさまで、漢方を飲んでいると調子が良いですわ。散歩も毎日欠かさずに行けています。ただ…」
鈴木さんは少し言い淀みながら、自身のお腹のあたりをそっと押さえた。
「昨日から、なんだかこの胃のあたりがシクシクと痛むというか、重たい感じがして。食欲もあまりなくて…」
「ふむ。少し冷えましたかな。では、いつものようにお腹を診てみましょう」
東堂は鈴木さんを診察台へといざなった。未来も、その隣に立ち、東堂の診断補助に備える。鈴木さんは慣れた様子で横になり、セーターをたくし上げて腹部を見せた。
東堂はまず、腹部全体を温かい両手でゆっくりと撫でるように触診する。気の流れ、皮膚の温度や湿り具合を確かめているのだ。そして、指を揃え、みぞおちから下腹部へと、一定の圧をかけながらゆっくりと押していく。
「ここはどうですかな?」
「…少し、張っている感じがします」
「痛みは?」
「いえ、痛みというほどでは…」
穏やかな問答が続く。未来も、許可を得てその腹部に触れてみた。(心下は少し抵抗があるけれど、痞硬というほどではない。気虚の腹証だろうか…)。未来がそんなことを考えていた、その時だった。
東堂の指が、右の下腹部、ちょうど虫垂のあるあたりに差し掛かった瞬間、鈴木さんの体が「ビクッ」と硬直した。
「…ッ!」
「鈴木さん?」
「い…痛い…!先生、そこ、すごく痛いです…!」
それまでの穏やかな表情が一変し、鈴木さんの顔が苦痛に歪む。額にはじわりと汗が滲み出ていた。
その瞬間、未来は目の前の東堂の雰囲気が一変したのを感じた。それまでの温和でゆったりとした空気が消え去り、まるで戦場の指揮官のような、鋭く研ぎ澄まされた緊張感がその場を支配した。
東堂は無言のまま、もう一度、ゆっくりと右下腹部を押した。そして、パッと素早く手を離す。
「うぐっ…!」
手を離した瞬間に、鈴木さんはさらに強い痛みに襲われたように、呻き声を上げた。
未来は息を呑んだ。今のは、ブルンベルグ徴候――腹膜炎を強く示唆する、反跳痛の診察だ。そして、先ほど指で押した時に見せた、無意識の筋の硬直は「筋性防御」。いずれも、腹腔内で重大な炎症が起きていることを示す、西洋医学的な緊急サインだった。
「未来先生」
東堂が、低い、しかし非常によく通る声で未来を呼んだ。その瞳は、もはや漢方医のものではなく、一人の臨床医としての厳しい光を宿していた。
「これは、我々の出る幕ではない。急性腹症だ。虫垂炎の穿孔(せんこう)による腹膜炎を第一に疑う。一刻を争うぞ」
そう言うと、東堂は素早く鈴木さんの体を起こさせ、肩を支えながら言った。
「鈴木さん、しっかりなさい。これはいつもの胃の不調とはわけが違う。今すぐ、未来先生のいる大きな病院で精密検査を受けて、適切な処置をしてもらう必要があります。大丈夫、最高の先生方がすぐに診てくれますからな」
その言葉には、不思議なほどの説得力と安心感があった。動揺していた鈴木さんも、こくこくと頷く。
「未来先生、すぐに救急車の手配を。そして、君の病院の救急外来に連絡し、状況を正確に伝えて受け入れ要請を。76歳女性、急性腹症、腹膜炎症状あり。私が全責任を持つ、とそう伝えなさい」
「は、はい!」
未来は弾かれたように動き出した。電話を手に取り、大学病院の救急外来へと連絡を入れる。テキパキと状況を説明しながら、彼女の心臓は激しく高鳴っていた。衝撃だった。東堂の判断の速さ、そして何より、自分の専門領域ではないと判断した瞬間に、一切の躊躇なく西洋医学へとバトンを渡した、その潔さに。
未来の中には、かすかな疑問が浮かんでいた。「先生は、漢方でどうにかしようとは思わないのですか?少しでも痛みを和らげるとか…」
救急車が到着し、鈴木さんが無事に搬送されていくのを見送った後、静けさを取り戻した診察室で、未来はその疑問を恐る恐る口にした。
火鉢の炭が、パチ、と音を立てて爆ぜた。東堂は、ゆっくりと新しい炭をくべながら、静かに答えた。
「未来先生。これはな、『邪気(じゃき)』とのんびり押し問答をしている場合ではないのだよ」
「…と、言いますと?」
「漢方治療というのは、いわば乱れた体の内部環境を、時間をかけて整えていく農作業のようなものだ。土を耕し、水や肥料をやり、太陽の光を浴びさせて、作物が元気に育つ手伝いをする。だが、今、鈴木さんの体で起きていたのは、農作業ではどうにもならん『事故』だ。家に、車が突っ込んできたようなものだよ」
東堂は、火箸を置くと、まっすぐに未来の目を見た。
「車が突っ込んできたら、まず何をすべきかね?土に栄養を与えることか?いや、違うだろう。まずは瓦礫を撤去し、壊れた柱を入れ替え、壁の穴を塞ぐ。人命救助と、緊急の土木工事が必要だ。それこそが、西洋医学の真骨頂なのだよ」
西洋医学は、事故の応急処置。その比喩は、未来の胸に深く突き刺さった。
「急性疾患、重篤な感染症、外科的な処置が必要な病態…。そういった、原因が明確で、一刻を争う『器質的な問題』に対して、西洋医学は圧倒的な力を発揮する。それは、人類が叡智を結集して作り上げた、偉大な救命技術だ。我々東洋医学の徒は、その事実を誰よりも深く理解し、最大限の敬意を払わねばならん。自分の畑仕事にこだわり、目の前の事故から目を背けるのは、医者として最も恥ずべき行為だ」
東堂の言葉には、一片の驕りも、卑下もなかった。ただ、自らの専門分野の限界を明確にわきまえ、もう一方の医学への深いリスペクトが満ちていた。未来は、今まで自分が漠然と抱いていた二つの医学の対立構造が、いかに浅はかなものであったかを思い知らされた。これは、優劣の問題ではない。役割分担の問題なのだ。
数日後、冬の午後の陽光が診察室に長く影を落とす頃、クリニックの引き戸が、ためらうように少しだけ開いた。そこから顔を覗かせたのは、ひどく憔悴しきった表情の若い女性だった。年齢は二十代後半だろうか。上等そうなコートを着ているが、その着こなしには力がなく、目の下には濃い隈が浮かんでいる。
「あの…こちらで、診ていただけると伺ったのですが…」
か細い声だった。未来が促すと、彼女は力なく椅子に腰を下ろした。
「どうなさいましたか?」
東堂が穏やかに尋ねると、彼女の瞳から、こらえていた涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
「どこへ行っても…異常がない、としか言われないんです。でも、私はこんなに辛いのに…」
話を聞けば、彼女はこの半年間、地獄のような日々を送っているという。大学病院のいくつもの診療科を渡り歩き、血液検査、MRI、CT、胃カメラ、心電図と、考えうる限りの精密検査を受けた。しかし、結果はいつも同じ。「どこにも異常は見当たりません」。
だが、彼女を苛む症状は無数にあった。常に体が鉛のように重くだるい。夜は不安で眠れず、昼間は急な動悸に襲われる。ふわふわとしためまいが続き、まっすぐ歩いている自信がない。食欲もなく、何を食べても美味しいと感じない。ある医者からは「気のせいでしょう」、また別の医者からは「心療内科に行ってみては」と、匙を投げられたという。
「もう、どうしたらいいのか…。私が、怠けているだけなんでしょうか…」
彼女は、そう言って泣きじゃくった。未来は胸が痛んだ。こういう患者は、大学病院にも大勢いた。検査データという「客観的な証拠」がない限り、病気とは診断できない。西洋医学の光が届かない、暗い谷間に取り残されてしまった人々だ。
東堂は、彼女が落ち着くまで静かに待ち、そしてゆっくりと、しかし丁寧に「四診」を始めた。
問診は一時間近くに及んだ。症状だけでなく、仕事のストレス、人間関係の悩み、食事の好み、幼い頃からの体質まで、彼女の人生そのものを紐解くように、穏やかに、深く問いかけていく。
次に、舌診。彼女がおずおずと差し出した舌は、全体的に白っぽく、血色が悪い(淡白舌)。そして、縁にはクッキリと歯の形がついていた(歯痕舌)。気のエネルギーが著しく不足し、舌の筋肉に張りがない証拠だ。
そして、脈診。東堂は、彼女の細い手首に三本の指を当て、長く、深く、その脈状に意識を集中させていた。未来も、傍らでその脈に触れさせてもらう。(…沈んでいて、細く、弱い。虚証の脈だ)。
最後に、腹診。彼女のお腹は、全体的に力がなく、フニャフニャと柔らかい。しかし、おへその両脇にある腹直筋は、まるで二本の硬い棒のように、くっきりと緊張していた(腹直筋の攣急)。これは、体が極度に虚弱になっているサインだ。
すべての診察を終えた東堂は、彼女に向かって、慈しむような、優しい眼差しで言った。
「よく、ここまで頑張りましたね。辛かったでしょう。でも、もう大丈夫ですよ」
その一言で、彼女の張り詰めていた緊張の糸が、ぷつりと切れたように見えた。
「あなたは、怠けてなんかいません。病気でもありません。ただ、心と体の両方で、エネルギーを使い果たしてしまっただけ。車で言えば、ガソリンも、エンジンオイルも、両方とも空っぽになってしまった状態です。これでは、走れなくて当たり前でしょう」
東堂は、彼女に「証」を告げた。
「あなたの証は、『心脾両虚(しんぴりょうきょ)』。考えすぎや過労で、精神を司る『心(しん)』と、エネルギーを生み出す『脾(ひ)』の両方が、血と気を失ってしまった状態です。だから、不安で眠れなくなり、体も動かなくなってしまったのですよ」
未来は、目から鱗が落ちる思いだった。大学病院では「原因不明の不定愁訴」としかラベリングできなかった苦しみの正体に、「心脾両虚」という明確な名前と、その背景にある物語が与えられたのだ。それは、彼女という人間をまるごと肯定する、温かい診断だった。
処方されたのは、「帰脾湯(きひとう)」。心と脾の気血を補い、精神を安定させる代表的な漢方薬だ。
「さあ、これを飲んで、今夜はまず、ぐっすり眠ることだけを考えてごらんなさい。焦らなくていい。少しずつ、ガソリンを入れていきましょう」
東堂に送り出され、彼女は何度も何度も頭を下げて帰っていった。その背中は、来た時よりも少しだけ、軽く見えた。
後日、クリニックに一本の電話があった。あの女性からだった。
「先生…。昨日の夜、久しぶりに、一度も起きずに朝まで眠ることができました…」
電話口の声は、まだ弱々しかったが、確かに明るい光が灯っていた。
未来は、受話器を置くと、静かに窓の外に目をやった。冬の裸木が、夕暮れ前の冷たい光の中で、静かに立っている。その枝々は、一見すると寒々しく、生命の営みを止めてしまったかのようだ。しかし、その枝先には、硬い冬芽が、春の訪れをじっと待っている。
ようやく、分かった気がした。
事故現場に駆けつけ、瓦礫を撤去し、命を救う救急隊(西洋医学)。
そして、焼け野原になった土地をもう一度耕し、種を蒔き、芽吹きを辛抱強く待ち、再び豊かな実りをもたらす農夫(東洋医学)。
どちらが偉いわけでも、優れているわけでもない。それぞれに、かけがえのない役割と、守るべき領域がある。そして、両者が手を取り合った時、初めて人は、事故の絶望からも、原因不明の暗闇からも、本当の意味で救われるのかもしれない。
冬の澄んだ空気の中に、未来は、まだ見ぬ春のかすかな匂いを感じ取っていた。それは、彼女の中で、二つの医学がようやく一つの地平線の上で手を取り合った瞬間の、希望の香りだった。
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