69 / 86
仕組まれた厳罰と秘められた厳罰(回想編)〜和彦
悲痛な訴え
しおりを挟むブルーシートを無様に滑る和彦。
新たに注がれたローションが滑り、行動を制約する。
すでに王者の風格を纏い始めた直江が身を低くし、両脚を器用に扱いまるでスケートでも滑るように体勢を崩している和彦に近づく。
「この変態教師~っ!」
直江が叫びながら襲いかかる。
立ち上がろうともがき滑った和彦の片脚が宙を打ったところを捉え、肩を入れ片腕を絡め拘束した後、デカい尻を和彦の胸の上に乗せ体重を掛ける。
いわゆる乗っかり式片エビ固めの体制。
和彦の上半身は圧迫され、絡め取られた片脚は大きく手前に倒される。
関節に直江の腕がキマっているため、動かそうにも動かせない。
両手をバタつかせるが、どっしりと和彦の胸に腰を下ろした直江の体勢には影響を与えられない。
両肩が着いているが、生徒達、荒木はフォールカウントは取らない。
もう勝負はどうでも良いのだろう。
徹底して素っ裸の和彦をいたぶる気なのだ。
片脚は宙を虚しく搔く。
和彦の股関節は体操競技で鍛えられ、柔軟なのでそこまでではないが、それでも、自由な片脚をバタつかせれば影響はでる。
「おら、暴力変態教師っ!観念して腐った心を入れ替えろっ!」
「ウグゥッ、、、チクショウッ!お、俺は暴力教師じゃないっ!変態教師でもないっ!」
「何ほざいているんだよっ!」
直江が、固めた和彦の片脚に体重を掛け、そして、片手をチョップの形にし、上に持ち上げられ顕になっている和彦の肛門に叩きつける。
「グヒェェ~ッ!」
和彦の悲鳴が響く。
漢と呼ばれる直江だけある。
急所である睾丸はギリギリのところで避ける。
が、肛門を、股関節を襲った衝撃は和彦の脳天まで突き上がる。
「どうだ?暴力教師っ!生徒を脅迫するような見下げた真似など二度と出来ないようにキッチリ仕置をしてやるよっ!」
そこにまたローションが掛けられる。
直江の逞しい背中、そして、和彦の顔を直撃する。
「フグフォッ!、、、ゲボッ、、、ふぉへはぽうひょくはんへふふっへないぃ、、、、」
必死の抗弁。
口の中に流れ込んだローションのおかげでハッキリと発音できない。
「ひょうはふはんへひへひはひいぃぃ、、、ふぐぎゃぁぁぉぉぉうっ!ひはいぃっ、、、ひへっ、、、ひへぇぇぇぇっ!、、、、ブハッ、、、おへはおへはへいほはいをはいいにひへいふあひひへひふぅぅっ!」
必死の言葉。
直江の攻撃に悲鳴を上げながら訴える。
直江が、肩越しに振り返り、和彦の目を見る。
2人の視線が絡まる。
和彦の目は真っすぐだ。
直江の目に逡巡が浮かぶ。
昨日、直江達に呼出しを受けた。
告げられたのは、ホームルーム中に素っ裸になり、生徒達に暴力を振るい、さらに口外するなと脅迫をした教師がいる、そいつに焼きを入れたい。
もし、うまく焼きを入れられ、直江と同様の性奴隷にすることができれば、直江の地位は上がり、前程には呼出しはしない。
そして、学園新聞を見せられる。
顔を恥辱に歪めた写真。
喜んで裸でいるようには見えない。
いつも裸を晒すのが迷惑で、学校に訴えようと新聞部が写真を撮りだしたら急に恥ずかしがりだしやがった、、、普段は股間なんか隠さないのに隠しやがって、、、やめろっ!やめろっ!写真は撮るなって騒ぎ出しやがってさ、、、見っともねぇ野郎だぜ、、、せっかく新聞部が訴えようと学園新聞を作ったのに、それをヤツは、圧力でで封じやがった、、、、そんなに学園長に変態がバレるのが嫌なのかよ、、、だったら脱がずに普通にしてろっていうんだよっ!
そう彼らは説明した。
直江の内にフツフツと怒りが湧いてくる。
許しがたいヤツだ。
教師の風上にも置けない。
そして、この下劣な男をシメれば、俺は解放に近くなる。
だから、直江は、三主将と荒木の奸計に乗った。
言われるがままに荒木と共に和彦を迎えにいく。
そこで見たエロ下着。
こんなモノを身に付ける教師がいるか?
直江は怒りを押し殺し、笑顔で和彦に接した。
少しの我慢と自分に言い聞かせながら。
和彦を油断させるために、調子のいい言葉を並べ、そして、スクラムの練習では最初にわざとミスを犯し、裸になり、和彦を追い込んだ。
が、今日の午後、和彦と共に過ごせば過ごすほど疑問が湧いてきた。
コイツは本当に軽蔑すべき下賎なヤツなのかと。
直江は揺れた。
だが、自身の置かれた現状、、、性奴隷と化した自分の状態から抜け出すには、和彦を落とすしかない。
だから、和彦を糾弾し、オイルレスリングに持ち込んだ。
そして今、和彦の真摯な瞳を見ている。
ローションをぶっ掛けられたため、顔はローションまみれになっている。
口からは流れ込んだローションを吐き出しつつ、必死で言葉を紡いでいる。
鼻の穴にもローションは流れ込み、息をするたびに、鼻の穴から粘る鼻水のようにローションが垂れている。
みっともない顔。
だが、瞳だけは真っ直ぐに、落ち着いた光を放つ。
嘘をついていないのか、、、この男は、、、
直江は惑う。
その直江の一瞬の虚を和彦は突く。
固められた脚に力を込めると同時に、上半身を激しく動かす。
和彦も鍛えられた身体だ。
肉が躍動すればそれなりのパワーで動く。
さらに和彦の身体はオイル、ローションで塗れている。
そのヌメる肌に臀部を乗せた直江の身体が滑る。
体勢を崩し、つるんと尻が移動し宙に浮く。
重しがなくなった和彦の体が躍動し、締め技が解かれる。
そして、和彦はカエルのような四つん這いになり、ローションに四肢を滑らせながら、直江から離れ、体勢を立て直そうとする。
その和彦を直江が追おうとするが、焦ったのか体勢をツルンと崩し、滑る身体が和彦を押す。
ブルーシートの上で、ツルンツルン滑りながら、追い追われする二つの逞しく鍛えられた肉体。
その光景を見ながら三主将は馬鹿笑いをする。
そして、荒木は股間を揉み、荒い息をしながら、ギラつく目でオイルとローションでテカテカ光る素っ裸の和彦の姿を追う。
16
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる