生産スキルで国作り! 領民0の土地を押し付けられた俺、最強国家を作り上げる

未来人A

文字の大きさ
47 / 68
連載

第97話 これからの方針

しおりを挟む
「えーと、それで俺は何をすればいいんでしょうか」
「敵軍は港を侵略したが、すぐに侵攻するというよりも、なるべく地盤を固めてから次の場所を行くという感じにしているようだから。結構慎重に来るようだ。そんなことでしばらくはここには来ないから、力を蓄えておいてくれ。敵軍に動きがあったら、すぐ知らせる」

 アガントはすぐに俺の質問に返答した。

 今は戦う必要はないのか。

 準備する時間があって良かった。そんなに今は準備万端という感じじゃないからな。

「それでは、協力してくれると言ってくれてありがとう。君の力を借りれるのはとても心強い」

 そう言い残して、アガントはアムステルダムを後にした。


 アガントが去った後、俺は住民たちに近いうちに戦争があるかもしれないということを説明した。

「せ、戦争ですか……」

 アイナはだいぶ怯えているようだ。

「敵が来たら俺たちは戦うぜ」

 フォームは血気盛んにこう言っている。

「フォームさんはいつも通り、この町の防衛をお願いします。戦うのはホムンクルスにやらせますんで」
「そ、そうか。任された!」

 なるべく人死には出したくない。
 外に出て戦うのはホムンクルスにするべきだろう。

 そのあと、今はまだ攻めてこないけど、来たら連絡が来るから、その時改めて連絡すると言って、話を終了した。

 不安がっている人も多い。何とか追い払えるといいのだが。

 話が終わった後、物陰でこっそり話を聞いていたメイが出てきて、俺に近付いてきた。こいつまだ、完全に馴染んだわけではなさそうだな。

「戦争か~。やだなぁ~。まあでも、仕方ないか~。でも、戦いになったら、僕は行った方がいいんじゃないの?」

 メイがそう言った。

「お前が? 確かにメイはかなり強いが……しかしなぁ、人間相手に戦えるか?」
「に、人間を殺すのは、ぶっちゃけ無理かもだけど、今回敵は魔物を操ってるんでしょ? なら僕も戦った方がいいよ」
「うーん」

 敵がクラスメイトなら、俺とメイは狙われるだろう。あまり危険な目に遭わせたくはない。

 ただ、メイの力があった方が勝てる可能性は高いというのも事実だ。

 ここはメイの事は信頼して、戦いが始まったら力を借りるとするか。

「分かった。戦いはまだ始まらないが、始まったら力を貸してくれ」
「了解~」
「あ、そうだ」

 こんな時に言ってる場合じゃないかもしれないが、どうしても言っておきたいことがあった。

「お前、ここが地球で言うとどこだって言ったの覚えているか?」
「え? 何だっけ~……あ、オランダだ」
「違うここはスペインだ。お前のせいで、間違った地名付けちまった」
「え? あ、そう? そうだった? スペイン何だ、へー。ま、まあでもいいじゃん別に、アムステルダムで。異世界の人、地球知らないんだし」

 目を泳がしながらメイは誤魔化すようにいった。

 まあ、謝れとは別に言わないけどな。一応言っておきたかっただけだ。

 さて、来るべき決戦の日に向けて、力を蓄えないといけない。

 ホムンクルスの量をとにかく増やしていこう。

 そのためには、今はダンジョンに行きまくることだな。
 冒険者として依頼を受けるのは、複数のメリットがあるから、やると決めたけど、純粋にホムンクルスを増やすのなら、ダンジョンに行きまくるのが、一番手っ取り早い。

 近くにあるモームダンジョンに何度も行ってこよう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!

石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。 応援本当に有難うございました。 イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。 書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」 から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。 書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。 WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。 この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。 本当にありがとうございました。 【以下あらすじ】 パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった... ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから... 第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。 何と!『現在3巻まで書籍化されています』 そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。 応援、本当にありがとうございました!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。