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第96話 敵の正体
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「手伝ってくれるか! よし、ではもうちょっと詳しい状況を話しておきたい! 外でする話でもないし、家の中に入れてくれないか?」
俺が手伝うと言った後、アガントはかなり喜んでそう言った。
「いいですよ。俺の家に入ってください」
見られて困る物もないし、俺は自分の家にアガントを招き入れた。
アガントは部屋に入り、机の上に地図を広げた。
世界地図ではなく、恐らく周辺の地形だろう。
ヨーロッパと全く同じ形をしている。
「ここがフラメリウムで、ここが君の拠点がある場所だな」
と地図の左側、地球で言うとスペインのある場所を指さしてそう言った。
え? ちょっと待って、メイの話ではここはオランダのある場所だったはずなんだけど。
アガントの指さした場所は明らかにスペインだ。
スペインの場所は俺も知っている。ヨーロッパの中でも大きい国だからな。
「ここが、フラメリウムがある場所なんですか?」
「地図を見たことないのかい? 間違いなくここだ」
なるほど……
メイの奴、間違えてやがったな……
オランダだと思って、アムステルダムって名付けちまったじゃねーか。
変えるか? いや、今更それもなぁ……
まあ、異世界の人たちは、地球のアムステルダムなんて知らないだろうから、別にいいがな。
奴のいう事を信じてしまった俺が馬鹿だったということか……
一応あとで文句は言っておこう。
今はアガントの話をちゃんと聞かなければ。
「この南にあるのがシープイン王国だ」
海峡を越えたところをアガントは指さす。
地球でいうと、アフリカの位置だな。
アガントはそれから、敵がどういうルートで攻めて来たとか、どれだけの兵力がいたとか、詳しく説明する。
しかし、俺は軍事に関してはド素人なので、話についていくだけで精いっぱいだった。
「厄介なのはやはり、魔物を操っているということだな……対処が難しくなってしまっている。シープイン王国の独自技術なのか……もしくは、スキルを持っている奴がいるのか」「スキル!」
俺はそこでピンときた。
シープイン王国で魔物を操っているのは、クラスメイトの誰かじゃないのか?
その可能性が高い気がする。
魔物を操るというのは、かなりの能力だ。
そんなことが出来るなんて、スキルだとしか考えられない。
スキルを持っている者と言えば、クラスメイトである可能性が高いんじゃないだろうか。
もしかしたらブラックドラゴンを使ったのも、俺かもしくはメイを狙って、スキル石を獲得するつもりだったのかもしれない。
今回の侵攻も、俺とメイが持っているスキル石を獲得するというのが、目的の一つである可能性があるな。
クラスメイトの誰かということだが……まあ、正直俺はクラスメイトの顔と名前をろくに憶えていなかったからな。
別に誰でもいいか。
奴らには正直、恨みはあれど同情心はない。
俺を狙ってくるといういうのなら、返り討ちにしてやるだけだ。……出来ればの話だけど。
確かに敵は強そうだけど、こっちもアガントが味方にいるし、何とかなるはずだ。
俺は前向きに考えることにした。
俺が手伝うと言った後、アガントはかなり喜んでそう言った。
「いいですよ。俺の家に入ってください」
見られて困る物もないし、俺は自分の家にアガントを招き入れた。
アガントは部屋に入り、机の上に地図を広げた。
世界地図ではなく、恐らく周辺の地形だろう。
ヨーロッパと全く同じ形をしている。
「ここがフラメリウムで、ここが君の拠点がある場所だな」
と地図の左側、地球で言うとスペインのある場所を指さしてそう言った。
え? ちょっと待って、メイの話ではここはオランダのある場所だったはずなんだけど。
アガントの指さした場所は明らかにスペインだ。
スペインの場所は俺も知っている。ヨーロッパの中でも大きい国だからな。
「ここが、フラメリウムがある場所なんですか?」
「地図を見たことないのかい? 間違いなくここだ」
なるほど……
メイの奴、間違えてやがったな……
オランダだと思って、アムステルダムって名付けちまったじゃねーか。
変えるか? いや、今更それもなぁ……
まあ、異世界の人たちは、地球のアムステルダムなんて知らないだろうから、別にいいがな。
奴のいう事を信じてしまった俺が馬鹿だったということか……
一応あとで文句は言っておこう。
今はアガントの話をちゃんと聞かなければ。
「この南にあるのがシープイン王国だ」
海峡を越えたところをアガントは指さす。
地球でいうと、アフリカの位置だな。
アガントはそれから、敵がどういうルートで攻めて来たとか、どれだけの兵力がいたとか、詳しく説明する。
しかし、俺は軍事に関してはド素人なので、話についていくだけで精いっぱいだった。
「厄介なのはやはり、魔物を操っているということだな……対処が難しくなってしまっている。シープイン王国の独自技術なのか……もしくは、スキルを持っている奴がいるのか」「スキル!」
俺はそこでピンときた。
シープイン王国で魔物を操っているのは、クラスメイトの誰かじゃないのか?
その可能性が高い気がする。
魔物を操るというのは、かなりの能力だ。
そんなことが出来るなんて、スキルだとしか考えられない。
スキルを持っている者と言えば、クラスメイトである可能性が高いんじゃないだろうか。
もしかしたらブラックドラゴンを使ったのも、俺かもしくはメイを狙って、スキル石を獲得するつもりだったのかもしれない。
今回の侵攻も、俺とメイが持っているスキル石を獲得するというのが、目的の一つである可能性があるな。
クラスメイトの誰かということだが……まあ、正直俺はクラスメイトの顔と名前をろくに憶えていなかったからな。
別に誰でもいいか。
奴らには正直、恨みはあれど同情心はない。
俺を狙ってくるといういうのなら、返り討ちにしてやるだけだ。……出来ればの話だけど。
確かに敵は強そうだけど、こっちもアガントが味方にいるし、何とかなるはずだ。
俺は前向きに考えることにした。
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