生産スキルで国作り！ 領民０の土地を押し付けられた俺、最強国家を作り上げる

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第117話 完全勝利

　何とかレッドドラゴンを倒すことに成功したな。

　ベルフェがドラゴンを倒すところを見ていた兵士たちから、歓声が上がった。

　ブラックドラゴンから、大きな魔石を取ることが出来たが、こいつも大きな魔石を持っているのだろうか？

　まあ、どちらにせよ、まだ戦争は終わっていないので、魔石を取っている暇なんてない。

　レッドドラゴンの退治は成功したので、あとはレヴィが敵のゴーレムを処理できるかだが……
　俺は外の様子を見に行く。

　ちょうどその時、レヴィがゴーレムたちに魔法を使い爆発させているところだった。

　強力な炎属性の魔法を使用して、ゴーレムたちを爆破させていた。レヴィ以外も、魔法ホムンクルスも加勢させており、一体も近づけることなく、全てのゴーレムを爆破することに成功した。

　これで敵の作戦は狂っただろう。レッドドラゴンが撃ち落とされるところも見ただろうし、かなり士気は下がっているはず。

　今回も引いていくのかと思ったら、今度は大勢の人間兵が突撃して来た。

　敵兵は必死な形相で突撃して来ていた。

　何かに怯えているようにも見えた。

　突撃しないと、やばい目に遭わせられると、脅されているのかもしれない。

　この必死の突撃に、自軍の兵士たちは怯んでいる。

　アガントが「怯むな！　こんな無策の突撃でこの拠点は落とせない！」と叫んで、兵士たちを落ち着かせた。

　その後、アガントは小声で、

「ゼンジ。敵は何らかの方法で、兵士たちを怯えさせているようだな……無策な突撃に見えるが、こんな感じで退路を断たれた兵士というのは、厄介なものだ。恐らく敵はもう魔物が使えなくなったから、こんな特攻みたいな真似をしていると思う……ゼンジのホムンクルスの力を貸してくれ」

　今までは倒したのは魔物だったが、今回は人を相手にしなくてはならない。

　人殺しをするということになる。それも一人や二人ではなく、大勢をだ。

　まだ完全に覚悟が決まったわけではないが、この勢いで攻めて来る敵に、覚悟など何だと言っていたら、こっちが殺されてしまう。

　俺はアガントの要求に頷いた後、ホムンクルスたちと、レヴィ、ベルフェに敵兵を迎撃するように命令を出した。

　俺の命令に従い、何の躊躇もせずホムンクルスたちは、迫り来る敵兵を攻撃し始めた。

　魔法と弓ホムンクルスは防壁に立って、敵を狙い撃ち、攻撃ホムンクルスと中級ホムンクルスたちは、防壁外に出て、敵兵に突撃しに行った。

　ベルフェはホムンクルスたちの先頭に立ち、突撃していった。レヴィは魔法ホムンクルス、遠距離ホムンクルスと同じく防壁の上に立ち、敵兵を魔法で狙い撃つ。

　当然戦うのはホムンクルスだけでなく、人間の騎馬隊も突撃した。

　俺のいる場所から、戦場の様子ははっきりとは見えないが、敵軍が押されているように見えた。特殊ホムンクルスの二人は別格の強さを発揮し、ほかの近接ホムンクルスたちも一般の人間兵よりかは遥かに強かった。

　防壁から魔法ホムンクルスや、遠距離ホムンクルスの攻撃も効いており、人間の兵士たちはなすすべなくやられていった。

　圧倒的な力があるように見えたが、敵兵はそれでも簡単には引いていかず、戦い続けたが、結局大量に兵を失った後、撤退していった。