暦君は死にたくない

韋駄天使

文字の大きさ
4 / 5

一夫多妻制って……きっと大変だよね

しおりを挟む
そして次の日。月曜日を迎えたわけだが…

「あれ?どうして僕の家の前に時雨と林檎が居るのかなー?あっあれかな!?学校と間違えちゃったかなぁ!ちょっと待ってね!いま地図書いてきてあげるからねー」〈暦は逃げ出した。しかし時雨と林檎に両腕を掴まれた。暦に甚大なダメージ〉

「あっ!さすがに両方一度にっていうのは刺激が強かったかな-?」
「あっあの。す。すみません。大丈夫で。すか?暦さん」
〈反応がない。既に死んでいるようだ〉


「それで?何でまた二人揃って僕の家に?」
僕達は学校を目指しながら並んで歩いていた。今まで試したことは無かったのだが、服越しでも二人から触れられると軽く意識が跳ぶらしい。
言うまでもないが、林檎は勿論のこと、一応彼女である時雨とも手など繋いでなんていない。

確かに。もしこの作戦が成功した暁には、僕は晴れて『両手に花』の体現者となり。世界の男子から尊敬と嫉妬の念を集めることだろう。ただそのハーレム教の教祖が体中に発疹が出しているのだから目も当てられない。自主規制というやつだ。

「いやね考えてみてよこよみん?こよみんのために告白しない林檎ちゃんが、学校で違うクラスのこよみんと一緒に居たら問題じゃない?」
「そ。そのとおり。だとお。思います。」
時雨の問いに林檎が答える……
タシカニ……

「いやいやいや!バレたらこの三人登校も十分問題でしょ!!」

気付かれたと言わんばかりに二人が顔を見合う。

「「えいっ」」…………!!!

「大丈夫-?」
「だっ。大丈夫ですか?」
朧気な視界の先に、二人の美少女の顔が………僕は気を失って倒れていたようだ……!さっきのことを思い出した僕は起き上がり、二人と距離をとる。
キョトンとした顔をする二人。

「待て待て!あれかな?これは選択肢間違えるたびに死んじゃう鬼畜ゲーかな?僕には選択肢を選ぶ権利が無いのかな!?」
「私賢いこよみんが大好きだよー!」
僕の問いに笑いながら答える時雨……
前言撤回。発言訂正。僕はハーレム教の教祖などでは無かった。。。誤りを認めよう。思いに違いに謝罪しよう。

ハーレム教。改め。尻しかれまくり教の教祖。なら僕ほど適任者はいないだろう。

そんなこんなで、僕達一行は学校の近くまで着いたのだった。
「で。では!これで私はしつ。失礼しますね。でっではまた。あとでー」彼女の発言に僕は疑問を覚える。

「ん?あとでって言うのはなんだい?さすがに帰り道も一緒だと一週間もしないうちに僕は死んじゃうぞ?」
突っ込まれた。盛大に背中を叩きながら突っ込まれた。
「痛い!痛いから!!」僕は悲鳴を上げる。

「ごめんごめん。いやね。こよみんは置き勉派なんだなって。予定を見てなさ過ぎでしょ。今日の授業は午前までで午後からは全1年生強制参加の部活動見学だよ」
部活動見学………

「そう…か。なら申し訳ないが林檎に伝えておいてくれ。僕は帰宅部の見学に行くから。君とは……」
「あるよ?帰宅部」
………………「はい!?」人は想像もつかない事があると、想像もつかないような声が出るらしい。僕がその証人だ。
「ほら!うちの学校の校訓は、『風紀ある自由』でしょ?だから、相当なことが無い限り、部活動も自由に作れるんだよ?」

「いやいや。帰れよ。帰宅部が家に帰らず何が帰宅部だ………」

「それは駄目だよこよみん!うちの学校は部活動強制参加だから!部活動入ってないと退学ものだよ?」時雨が僕の心の叫びを一刀両断する。
『風紀ある自由』………『自由』とはいったい?

簡単に言えば、好きなことやらしてやるから、部活動には入りなさい。そういった考えらしい。
……困った。何も考えてなかった。好きなこと……これと言ってないんだよなぁ。
ただ家に帰ってぐうたら………これ以上の発言は僕の尊厳が失われる可能性を考慮して控えさせて貰おう。

「いやいや!こよみんは運動神経も神がかってるんだから!適当に運動部入れば良いんだよ!それで私と林檎ちゃんはその部活のマネージャーでー……甲子園に連れてってやる!とか!」
時雨は目をキラキラさせながら話す。
確かに僕は、神がかっては無いにしろ。運動神経は良い方だろう。
春休みにも。それこそ。甲子園に連れてってやる系漫画も顔負けに。道路の猫を助けたし。
少し擦り傷を負ったが……それより飼い猫だったようで、飼い主の女の人に御礼を言われながら手を握られた事の方がつらかったので、そそくさと逃げ出したことを覚えている。

「運動部なんて論外だぞ!僕はそんなもの絶対にやらない!確かに僕はキラキラした青春を送りたい願望があるが、運動部のはキラッキラだ。」
僕の発言に少し肩を落とす時雨。
「こよみんのカッコイイ姿見放題だったのになぁ。こよみんもモテモテ甘々生活をみすみす逃すことになるんだよ?」

待て待て待て。

「時雨はそういうモテモテ生活から僕を守るために付き合うっていう提案をしてくれたんだろ?それを自分で推奨したら本末転倒だろ!」
「テへッ!口が滑ったようだ!」

そんな会話を続けながら僕達はすっかり桜が散りきった校門を抜けて、教室へと入っていくのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた

夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。 数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。 トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。 俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。

幼馴染の許嫁

山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤクザのお嬢は25人の婚約者に迫られてるけど若頭が好き!

タタミ
恋愛
関東最大の極道組織・大蛇組組長の一人娘である大蛇姫子は、18歳の誕生日に父から「今年中に必ず結婚しろ」と命じられる。 姫子の抵抗虚しく、次から次へと夫候補の婚約者(仮)が現れては姫子と見合いをしていくことに。 しかし、姫子には子どもの頃からお目付け役として世話をしてくれている組員・望月大和に淡い恋心を抱き続けていて──? 全25人の婚約者から真実の愛を見つけることはできるのか!?今、抗争より熱い戦いの幕が上がる……!!

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

【完結】大好きなあなたのために…?

月樹《つき》
恋愛
私には子供の頃から仲の良い大好きな幼馴染がいた。 2人でよく読んだ冒険のお話の中では、最後に魔物を倒し立派な騎士となった男の子と、それを支えてきた聖女の女の子が結ばれる。 『俺もこの物語の主人公みたいに立派な騎士になるから』と言って、真っ赤な顔で花畑で摘んだ花束をくれた彼。あの時から彼を信じて支えてきたのに… いつの間にか彼の隣には、お姫様のように可憐な女の子がいた…。

処理中です...