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第4章 レッスン始まる
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翌日の午後、芹澤さんはふたりの先生を連れてこられた。
キッチンでお茶の準備をしていると、廊下から話し声が聞こえてきた。
来た!
「お母様はお見えになるの?」
「すみません。来る予定だったんですが、急用ができてしまいまして。おふたりにくれぐれもよろしくと申しておりました」
お盆にお茶をセットして、リビングに向かう。
「いらっしゃいませ」
まず、ご年配の方から。
今朝、芹澤さんが出社する前に、お茶をお出しする順番は教わっていた。
その後、ネットで『新入社員のお茶出し』というサイトを発見。
それを見ながら自習もした。
えーと、席次を守って、こぼさないように気をつけて……
あー、緊張する。
会社勤めの経験があれば、お茶出しなんて、何てことないんだろうけど。
やっぱ、飲み屋でお客さんにお酒を出すのとは勝手が違う。
とにかく粗相のないようにと、お茶を持つ手に全神経を集中した。
「どうぞ」
良かった。とりあえず、音もたてず、こぼしもしなかった。
芹澤さんのほうをそっと窺うと、にっこり笑ってくれた。
ふー、良かった。合格みたい。
キッチンでお茶の準備をしていると、廊下から話し声が聞こえてきた。
来た!
「お母様はお見えになるの?」
「すみません。来る予定だったんですが、急用ができてしまいまして。おふたりにくれぐれもよろしくと申しておりました」
お盆にお茶をセットして、リビングに向かう。
「いらっしゃいませ」
まず、ご年配の方から。
今朝、芹澤さんが出社する前に、お茶をお出しする順番は教わっていた。
その後、ネットで『新入社員のお茶出し』というサイトを発見。
それを見ながら自習もした。
えーと、席次を守って、こぼさないように気をつけて……
あー、緊張する。
会社勤めの経験があれば、お茶出しなんて、何てことないんだろうけど。
やっぱ、飲み屋でお客さんにお酒を出すのとは勝手が違う。
とにかく粗相のないようにと、お茶を持つ手に全神経を集中した。
「どうぞ」
良かった。とりあえず、音もたてず、こぼしもしなかった。
芹澤さんのほうをそっと窺うと、にっこり笑ってくれた。
ふー、良かった。合格みたい。
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