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エピローグ

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 思わず宗太さんの腕にしがみつくと、宗太さんはくすっと笑って、
「外、見てごらんよ」と言った。

 音の正体はすぐに判明した。

 花火だった。

 サニーヒルズの広場から打ち上げられていた。
「前に一緒に見ようって約束しただろう」
 得意げな宗太さん。

「もう、墜落するかと思って、びっくりしました。わたし、ずっと宗太さんに驚かされてばっかり」
 わたしがふくれっ面を作ると、宗太さんは
「これから、もっともっと驚かせてあげるよ。エリカがぼくに飽きたりしないようにね」

 そんな、飽きるなんて、あるわけない。

「ほら、機嫌直して、せっかくの花火を見ようよ」
「はい」

 彼はわたしの肩に手を回し、窓のそばに顔を寄せた。
 花火を見下ろすというのは、なんとも不思議な気分だった。
「……綺麗」

 窓の外の光景に見とれていると「エリカ」と囁かれ、彼の胸に抱き寄せられた。

 彼のブートニアが頬に触れる。
 見上げるわたしに、彼はゆっくり顔を寄せ、唇を重ねた。

 徐々に深くなるキスと、彼の唇が纏うシャンパンの香りに酔わされる。
 唇を離すと、宗太さんはわたしの耳たぶを軽く噛み、囁いた。

「誰よりも幸せになろう、ふたりで」
「宗太さん……」

 窓の外には大輪の花火。

 それはまるで、世界から祝福されているような光景で……

 わたしは……
 彼の腕のなかで、こうしてふたりでいられる歓びをかみしめていた。

  The Happy End♡


*最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m

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