悪役令嬢は双子の淫魔と攻略対象者に溺愛される

はる乃

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旧ver(※書籍化本編の続きではありません)

突然の暗闇⑤★

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レオンハルトの言葉にエリックやジルベール、ヴィクトリアが驚いて言葉を失っていると、元凶であるディペが口元を歪めてレオンハルトを睨みつけた。

『サキュバスだとか、どうでもいいですって?とんだ詭弁ね。なら、その目でよく見て見なさいよ』
「きゃあっ?!」
「ヴィクトリア?!」

ディペがそう言うなり、触手の魔物によってジルベールとヴィクトリアが無理矢理引き離された。そうして、触手の魔物がヴィクトリアの身体を宙に浮かせると、そのままシュルシュルと両手を頭の上で拘束し、周囲に見せつけるように両足をパカッと開かせる。

「やっ……いやぁっ……!」

エリックやジルベール、レオンハルトにぐっしょりと濡れたショーツを纏う秘処が丸見えとなってしまい、ヴィクトリアは羞恥で瞳を潤ませながら身体を震わせた。
しかも、それだけでは終わらずに、ディペは更なる追い打ちをかけるべく、触手の魔物に命令を下す。

『下着が邪魔ね。さっさと脱がしてしまいなさい。この女の痴態を見せつけてやるのよ』

美しい顔をしているのに、ディペは酷く歪んでいた。
ヴィクトリアの瞳に絶望と羞恥が宿るのを、心底愉しそうに、歓喜している。彼女は種族関係無く、その醜悪な性格が正しく“悪魔”だった。

ショーツを脱がされ、露となってしまったヴィクトリアの秘密の花園は、触手の魔物が蹂躪していた。赤く熟れた実を扱き、時に触手の先端にある小さな口で吸い上げながら、細かなイボが無数についた太い触手でヴィクトリアの蜜壺の中を出たり入ったり繰り返している。

「……っ!」

エリックやジルベール、レオンハルトはその様子に息を呑んだ。

「だめ……見ないで、くださ……っ」
『ほぅら、見てみなさいよ。得体のしれない魔物の触手で、この女はこんなに気持ち良くなっちゃってるのよ?ダラダラと恥ずかしい愛液を垂れ流してみっともない。まるで雌豚ね?……こんなにヒクヒクさせて、触手を締め付けて』

ニュルニュルニュル♡♡
ぢゅうぅぅ♡♡
ジュボジュボズチュズチュ♡♡

「ひぅうっ♡♡ん、ああっ♡♡」
『分かったでしょう?こんな醜悪な魔物にも、この女は感じて悦んでしまう。この女はね、精気と快楽を得られれば相手は誰でもいいの。節操なしの淫乱なのよ!』
「あああああっ♡♡♡」

触手についてるイボが振動し、ぐちゅぐちゅと蜜壺の中をめちゃくちゃに掻き混ぜると、気持ち良いところ全てが刺激され、ヴィクトリアは身体を大きくビクンと跳ねさせながら絶頂してしまった。
プシャアアアッと潮まで吹いてしまい、ディペが再び笑い出す。

『ほらっ!!なんて恥ずかしい女なの?まるでお洩らしじゃない!魔物に穢されて悦んで潮まで吹いちゃうなんて!!アーーーハハハハハハッ!!』

はぁはぁと荒い呼吸を繰り返すヴィクトリアは、ポロポロと涙を流していた。
感じたくないのに、気持ち良くなりたくないのに、身体はおかしいくらい敏感で感じやすく、快楽に呑まれてしまう。

「うっ……」


もう嫌だ。


ヴィクトリアがそう深く思い、絶望に打ちひしがれた瞬間。
温かな何かに包まれる。

「リア……!」
「ヴィクトリア!」
「ヴィクトリア嬢!」

エリックとジルベール、レオンハルトの温もりだった。

レオンハルトが、ヴィクトリアの蜜壺の中を未だ蹂躪していた触手を素早く引っこ抜いて引き千切り、エリックがヴィクトリアの両手を拘束していた触手を引き剥がす。

しかもジルベールに至っては、自身の身体に所々火傷を負いつつ、触手の魔物を焼き払って駆け付けてくれたようだ。

ヴィクトリアは思わず呆気に取られ、ポカンとしてしまっていた。
ディペが信じられないと言わんばかりに、赤い目を見開いて戸惑いと怒りに顔を歪める。

『ちょっと!!この空間では、魔法は使えない筈よ?!それに、なんでそんな女を助けるのよ!あんた達をずっと騙していたサキュバスなのよ?!』

しかし、三人はディペを睨み付け、触手の魔物から救出したヴィクトリアを抱き締める。
サキュバスである事など、三人の想いの前では何の弊害にもならない。

「僕のリアに、よくもこんな無体な事をしてくれたね?」
「綻びを見つければ、魔法は何とかなりますよ」
「それに、まだ気付いていないのか?この空間はもう終わりだ」

『?!』


突然、世界が割れた。

正しく言えば、ディペの作ったらしいこの空間が。


まるでガラスが割れるかのように、あっという間に空間全体へヒビが入り、パリンと音を立てて崩壊した。
次の瞬間には、一気に目の前が眩い光に包まれて、気が付くと、ヴィクトリア達は学園の訓練場に戻って来ていた。

そして訓練場には、他にも人が居た。

ルカとシュティ。
フィルとナハトだ。

どうやら外からディペの空間へ干渉し、破壊してくれたのはシュティのようだ。
シュティの纏う眩い光は、聖なる力。
その力を以てして、ヴィクトリア達を助けてくれたのだ。否、ヴィクトリア以外は彼等にとってただのついで・・・だが。

『キャアアアアッ!!』

次いで、訓練場に響き渡ったのはディペの悲鳴。

激昂したナハトがディペに飛び掛かり、ビキビキと少しだけ形を変えた右手の鋭い爪で、いつかエリックを庇ったフィルに与えてしまった傷を彷彿とさせるような深傷を負わせたのだ。

ナハトが飛び上がった瞬間。
ヴィクトリアの隣にフィルが素早く移動して、視界を塞いだ。
だから、ヴィクトリアは凄惨な光景を何も見ていない。

「……フィル?」
「駆け付けるのが遅くなってしまい、申し訳ありません。ヴィクトリア様」

ヴィクトリアはそっと、優しく自分の視界を隠してくれているフィルの手に触れた。すると、フィルが悲しそうに眉尻を下げる。
ヴィクトリアの手首には、拘束されていたせいで痛々しい痣が出来ていたからだ。

「おいたわしい。……こんなに傷付けられて。すぐに治して差し上げますから」
「フィル、私は大丈……」
「大丈夫なわけない」

フィルとヴィクトリアの会話に入ってきたのはエリックだ。
エリックは悔しそうに唇を噛んだ後、ヴィクトリアを抱き締める腕に力を籠める。

「あんなに泣いていたのに。……辛かった時まで、無理をしなくていいんだよ。ごめんね、リア。僕にもっと力があったなら……」
「エリック様……私は、そんな……」

エリックの謝罪に続くように、ジルベールとレオンハルトも口を開く。

「すまない、ヴィクトリア。僕がもっと早くに綻びに気付けていたなら……」
「ジルベール様?」
「……辛い時は泣いていい」
「レオンハルト殿下まで……」

ヴィクトリアは、今日ほど快楽に弱い自分を恨んだ事はない。
触手の魔物が撒き散らした媚薬のせいで、身体は嫌と言うほど敏感になり、感じてしまっていた。
それも、エリック達三人の前で。

ヴィクトリアの目頭が熱くなり、弱々しい声が紡がれていく。

「私、自分が恥ずかしいです。……エリック様達の前で、あんなに……あんな風に、なってしまうなんて……」

未だヴィクトリアの下半身は濡れたままだ。
悲しむヴィクトリアの額に、フィルが優しく口付ける。

「我が主、ヴィクトリア様。嫌な事は、全て私が忘れさせてあげます。怪我の治癒では、うんと優しく抱いて差し上げますから」
「フィル……」

ヴィクトリアは、フィルの温かな声音と、エリックやジルベール、レオンハルトの温もりに暫し身を委ねた。

皆があまりにも優しくて温かくて涙が出てしまう。
自分にそんな資格があるとは思えないけれど、今だけは皆の優しさに甘えてしまってもいいだろうか。

今だけは……


『痛いぃぃっ!!ただのインキュバスのくせに、なんでこんなに強いわけ?!私は悪魔なのよ?!低俗な魔物風情が、私に傷をつけるなんて……!助けて下さい、アスモデウス様ぁっ!!』


ヴィクトリアがビクリと肩を揺らした。
一時の安らぎから、一瞬にして現実へ引き戻される。

ディペが金切り声を上げて、ナハトを罵りながら、天を仰ぐように助けを乞う。
すると突然、紅くキラキラ光る霧のようなものが現れて、訓練場一帯を覆い尽くした。

そして――――


『ああっ!アスモデウス様!!』


ディペの主人たる、色欲の悪魔。
アスモデウスがその場に姿を現したのだった。


* * *
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