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本編
痛恨のミス
しおりを挟む何だかニールたんが殿下に連行されて行ったけど……
何かあったのかな??
「……アリス?どうかしましたか?」
「いえ、なんでもないです」
「そうですか……」
くふふ。今日の魔法実習では、マックスと組む事に成功しました!!やったね!!
これまでの復習って事は身体強化もでしょ?
ただでさえ逞しいマックスが、より強く頑丈に!!うはっ!何でかドキドキするっ!!
間近で見る許可も取ったし、楽しみで仕方ないです……!どうしよう。私、大丈夫?変態っぽくない?マックスに嫌われないか心配なんですけど。
というか、さっきの……
ベルマン??あの人、絶対前にゲーム画面で見た人だわ。みーこがモブって言ってた人。
思わず三度見くらいしちゃったよ。まぁ三回目は立派過ぎた上腕二頭筋に目がいっちゃったんだけども。
さて、とりあえず授業授業!
「マックス、最初は何の復習からします?」
「…………」
あれ?返事がないな。
マックス、どうかしたのかな?
なんだか、いつもより元気がないような……
「マックス?」
「アリスは、その……ベルマンのような男が好みなんですか?」
え?!
なんで?!急に何の話?!
「すみません、変な質問をしてしまって。不躾でしたね。さっき紹介した時、ベルマンを気にしていたようだったので」
いやいやいや!!
確かに何度も見ちゃったけど、タイプだから見てたとかじゃないから!!誤解!誤解です!!
「違います!えーと、ちょっと知り合いに似てた気がして……でも気のせいだったので!ぜ、全然好みとかそーゆうのじゃ……!」
私がそう言うと、元気がないように見えたマックスが、何故だか急に目元を綻ばせた。
いつもの、少し幼く見える可愛い笑顔。
「……なんだ。そうですか」
「う、うん……」
「お時間取らせてすみません。復習、始めましょう」
……な、なんだったんだ。
よく分からないが妙にドキドキする。落ち着け、自分。
とりあえず、復習復習……
復習……
「あ、あのう」
「なんですか?」
「ま、魔力操作の復習は最後でもいいですか……?」
「魔力操作ですか?いいですけど、苦手なんですか?」
「いや~……苦手というか、なんというか……」
「??」
し、し、しまったあああああ!!!
痛恨のミスッ!!!
これまでの復習なんだから当然基礎の魔力操作だってあるに決まってるじゃんん!!!
やばい。どうしよう。
マックスにあんな痴態見せらんない……
身体強化に惑わされるなんて、なんて私は馬鹿なんだ!!頭が煩悩にやられてるからこんな事になるんだよっ!!
……昨日ニールたんに無茶ぶりなお願いしたから、バチが当たったのかも。
ほ、本当にどうしよう……
既に泣きたい…………
* * *
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