副団長はBL

壺の蓋政五郎

文字の大きさ
10 / 10

副団長はBL 終

しおりを挟む
「僕もう駄目、ママ、苦しいよ」
 比呂君が元気ない。
「誰か、誰かあの人のモノを塞いで、比呂君が酸欠で死んじゃう」
 ママが叫んだ。
「ほうら~どうだ~」
 カツは机の上に立ってブルンブルンとモノ振り回す。
「臭いが目に見えるわ」
 メイが目頭を押さえた。
「カツさん、俺の尻穴に突っ込んで」
 カツは机から飛び降りて幸三の後ろに付いた。
「さすが兄い、一枚上手だわ」
「その代わり約束してくれる。イッたらシャワーを浴びて」
「いいわよ、皮捲りのカリ擦りでさっぱりしちゃう」
 カツは幸三の尻穴にぶつけた。幸三はカツに入れられて病気にならないか不安だった。カツはおかまを本業としている。不特定多数の男女と交遊がある。カツがイッたらシャワーできれいに洗い流したい。
「ばばっばばっばばばあ~」
 小百合が感じている。頬の肉が発音を邪魔する。「は」が「ば」になる。比呂君のモノを咥えて肩用バイブをぶち込んでいる。ぶち込んでいるのはママである。ママは肩用バイブを女だから分かる性感帯を刺激しながら捩じり込んでいる。若い比呂君のモノは鮮度がいい。口の中を刺激する。アソコと口のダブルの刺激に興奮の限度である。小百合の口は奥が深く比呂君のモノだけではなくタマまでも咥えてしまった。
「ママ、僕のおチンチン食べられちゃうよ」
 比呂君が心配でママに助けを求めた。ママのアソコはマサのモノとバイブが重なって入っている。ママもダブルの刺激にイキそうである。
「比呂君、食べられやしないから安心しなさい。ほら、ママと一緒に気持ちよくなろうね。ほら、ママ気持いい、ほら比呂君も、おもいきり出していいのよ」
「ママ、出るよ、この人の口の中に出していいの?」
「いいわよ~。ほら、ママもでるう~」
 ママと比呂君が同時にイッた。比呂君の蜜を感じながら小百合もイッた。マサはママのアソコの中でバイブに押されてイキそびれてしまった。
「幸三、イクう~」
 カツの腰振りにスピードが増した。幸三の尻に当たる音がペッタンペッタンからペタペタに変わった。幸三の下にいるメイは足を突っ張った。
「あああ、幸三、もう駄目~」
 幸三はメイの尻穴にぶち込みながらメイのモノをしごいている。
「俺も、俺もイクよ、メイの中にいっぱい出すよ」
「いいわ~」
「出るよ~」
「あたしもイクわ~」
 メイ、幸三、カツの順に果てた。
「俺、消防の大会に出るんだ」
「消防?」
「ああ、よかったら応援に来て」
「いつ?」
「明後日」
「行くよ、ミツも連れて行く」
 カツがシャワーを浴びてさっぱりしている。
「皮捲りしてみて」
 カツが皮を捲る。メイが鼻を近付ける。
「臭う?」
「これなら耐えられる」
 臭いはカスだけではなくカツのモノ自体が発しているのであった。
「俺の嗅いでみて」
 幸三は尻穴をメイに向けた。メイが鼻を啜る。
「OK、舐めて上げる」
 メイが幸三の尻穴を舐め始めた。
「また感じて来た」
 幸三のモノが勃ち始めた。
「ねえあたしに入れてください」
 幸三の下にママが潜り込んだ。幸三はメイの尻舐めで感じている。その勢いでママにぶち込んだ。
「あああ~ああ~」
 ママが凄い声を出した。
「ママ、大丈夫?ママが死んじゃうよ」
「大丈夫よ比呂君、こっちにお出で」
 小百合が比呂君を手招きした。そして横向きに寝そべった。
「比呂君は前から、マサは後ろから。二人でアソコに入れるのよ」
 小百合の中で比呂君のモノとマサのモノが突き合う。カツが比呂君の顔の前にモノを突きだした。
「比呂君しゃぶって、ペロペロキャンディみたいにしゃぶって」
「おじさんのはキャンディみたいに甘い匂いがしないよ」
「大人になれば分かる味よ。大人になるにはこの臭いになれなきゃ駄目なの。それとも比呂君は大人にならないのかな?ずっとママに面倒看てもらうのかな?」
「僕は大人になるんだい。大人になってママを護るんだい」
 カツの戯言に載せられて咥えた。初心な男子に咥えられると興奮する。カツのモノは皮が剥けて中から飛び出して来た。
「ママ、おじさんのおかしいよ、中に亀さんがいるよ」
「亀さんだから縁起がいいのよ。鶴は千年、亀は万年、おじさんの亀エキスを飲めば長生きするよ」
「どれくらい長生きするの?」
「そうねえ、一回で五年、十回で五十年」
「僕頑張るよ、長生きしてママを大切にするよ。早くエキスを出してよ」
「それじゃおじさんの言う通りにするの。右手でおじさんの尻穴に二本指を入れて」
「親指と小指でいいの?」
「それだと爪で摘まむようになるから痛いでしょ、人差し指に中指を載せる感じ、そうそうそれを入れて。ああ~」
「次は?」
「次は左手でおじさんのモノをしごくの。そう。もう少し上、そうそこ、おおっ」
「これでいいの?」
「これからが大事よ、比呂君の口で亀の頭をチュパチュパするの」
 カツに載せられ比呂君は従った。
「そうよ、そう、あああ~ああ~。もっと全部を早くするのよ~。そう~そう~、よ~そろ~」
 カツの顔は蕩けている。自分の好みの体勢でマックスも近い。
「亀さん、爆発~」
 カツが果てた。
「わーい、ママ五年長生きするからね」
 こうして入れ代わり立ち代わりの応酬も日暮れと同時に終焉を迎えた。

 消防操法地区予選会が開催された。短期間ではあるが幸三の技術は他の誰よりも目聡い成績を上げていた。そして分団長の柏木から正式に鳶口操作担当と任命された。幸三は嬉しかった。父の幸三郎に晴れ姿を見せることが出来る。しかし幸三にはひとつだけ不安がある。それは回れ右をした後に駆け足行進をする。その刹那にバランスを崩し転倒することである。これは中学生の時の虐めで耳を殴られ平衡感覚に異常をきたしたのが原因である。ターンしてからうまく一歩が出れば問題ないがターンで酔ってしまう。
「あっ幸三だ」
 観客席からメイが幸三を見つけた。
「イエ~イ」
 メイにマサ、カツにミツ、理沙と小百合、そしてママと比呂君も駆け付けた。そして幸三が駆け足の姿勢で現れた。他の観客と一味違う集団が幸三コールをしている。
「あれお前の仲間か?」
 指揮者である中田が小声で訊いた。
「はい、ほんとに来るとは思いませんでした。中田先輩、こないだ話した女の子はホットパンツを穿いている子です」
 幸三の視線を中田が追う。
「あのでかい子か?」
 小百合もホットパンツだがはち切れそうである。
「違います、スタイルのいい方です。先輩の反りモノ見せたらもう大変ですよ。それにあの子のアソコはすんごい気持ちいいですから」
 中田は幸三の話を想像してしまった。
「やべえ」
 ビクンビクンと中田のモノが勃ち上がる。中田のモノに刺激された幸三のモノも巨大化する。
「まずい、中田先輩の見て俺も勃って来ました。あと何分ですか俺等の番まで?」
「10分だ」
「先輩7分で抜けますか?」
「お前とこぎっこか?難しいな」
「あの子を呼びます、トイレに行きましょう」
 幸三は応援団に手招きした。そして中田と二人でトイレに走る。
「おいなんだ、中田と幸三、まさか緊張してトイレに駆け込んだのか?鈴木、様子を見て来い。10分切ってるぞ」
 柏木の使い走りである鈴木がトイレに追い掛けた。
「どうしたの、もう始まるんじゃないの?」
 メイが息を切らして幸三に訊いた。
「俺等二人こんなときにこんなことになっちゃって、それでお願いしたいんだ。理沙、紹介するね、中田先輩。先輩出してみて」
「ここでか?」
「もう時間がないからぐずぐずしてられませんよ。5分です」
 中田は仕方なくズボンを下ろした。そしてそそり立つバナナスライスしたモノを取り出した。
「すっごい、ただ大きいだけじゃない。こんなに反っちゃって、幸三のモノを見た時震えたけど、この型は初めて。よし入れて。もう濡れて来たから」
 理沙は中田のモノを掴んで自分のアソコに押し当てた。
「ほら、ぶち込んで、ああ~ん、反りが凄いから手前と奥で二度楽しめる」
「ああ、あなたのアソコの中は温めたハチミツのような感じがする。あっ、俺出るよ。出してもいいいですか?」
「いいわよ、あたしもイク、イク、イク~」
 二人同時にイッた。
「俺もお願い、メイがいい、入れさせてくれ」
「いいわよ」
 幸三がブリーフの窓から突き出した。メイを抱っこした。
「ああっ、入る、ああっ感じる」
 その時鈴木がトイレに駆け付けた。
「ああっ、お前等こんなとこで何やってんだ?団長に言い付ける」
「ねえ、お兄さんいい男ね、年上は嫌い?」
 ママが鈴木の顎を撫で上げた。
「ほら、あれ、ここも大きくなっちゃって」
 ママがモノを撫で上げる。
「ほらほら、ほら」
 ズボンの上から握って擦り上げる。そしてママはスカートを下げた。
「こういうの見たことある?スジよ、よく見なさい」 
 ママが指でスジを広げた。鈴木のモノはズボンを押し上げる。
「ほら出してあげるわよ」
 カツが鈴木のズボンを下げた。
「わあーかわいい、ママこれで足りる?ママのアソコには太平洋にゴボウよ」
 カツが鈴木のをしごきながら言った。
「確かにそれじゃねえ、いいわ、スジに入れてあげるから。カツさんそのまま前進させて」
 カツが鈴木のモノを引っ張ってママのスジに押し当てた。
「あんた欲しくないの?」
 緊張する鈴木に小百合が訊いた。
「欲しいです」
「何、聞こえない」
「欲しいです」
 鈴木が声を上げた。
「それじゃスジに入れさせてあげる。カツさん根元を握って操作して。スジ目に沿って挿し込むのよ」
 ママのスジに鈴木のモノが埋まった。
「ああっ、この子もうイっちゃってる。ママのスジびたびた」
 幸三の腰振りが早い。
「メイ、出るよ」
「いいわよ~」
 同時にイッた。
「急がないと幸三」
「はい、みんなありがとう」
 二人はグラウンドを走る。
「何やってんだ、始まるぞ」
 柏木が怒鳴る。
「すいませんでした、トイレ我慢出来なくて」
「鈴木を見なかったか?」
「鈴木さんはスジに絡まれたようです」
「何、スジもんに絡まれた、トイレか」
 佐伯はトイレに向かった。

「番号」
「一」
「二」
「三」
 始まった。練習ではない。幸三は二番隊員である。中田が回れ右して駆け足行進で審査員の前で止まる。
「神奈川県横浜市南北区丸山町消防団、只今から小型ポンプ操法を開始します」
 中田の声は練習時よりも高く清らかにグラウンドに轟いた。

「火点は前方の標的、水利はポンプ右側後方防火水そう、手びろめによる二重巻ホース一線延長」
 隊員は基本姿勢で待機している。

「定位につけ」
 指揮者が隊員の動きを監視している。隊員が定位置に着いた。
「操作始め」
 隊員がホースを延長する。幸三は枕木取付け後、とび口方向に向きを変え、駆け足行進で発進し、とび口右側について、折りひざの姿勢になる。とび口柄中央部を左手に持ち、立ち上がると同時に左腋下に抱えた。延長ホースの左側に沿って最短距離で破壊地点に向かい、左手で柄の中央部を、右手で柄の後部を持ってとび口を構えた。自分でも完璧であると感じていた。
「おおっ、幸三、カッコイイ」
 メイの甲高い声援。
「兄い、いいわよ~ん」
 ミツとカツが抱き合ってヤジを飛ばす。

「放水はじめ」
「放水はじめ」
 隊員が復唱する。見事火点に放水する。
「放水止め」
「放水止め」
 完璧である。中田と幸三は一瞬目が合い気合を入れた。
「おさめ」
 指揮者の号令で幸三は実地要領通りにとび口を抱えて持った。反転した。立ち眩みがした。あっと思った時には膝をついていた。
「ああっ」
 会場から漏れる溜息がひとつにまとまった。
「幸三」
 父の幸三郎が拳を握って目を瞑った。
「幸三、立て、立てよ、まだ終わってねえだろう」
 声の主は和樹だった。
「か、和樹」
「幸三、立て、立って最後までやれよ。今止めたら前と一緒だろ、抜け出せよ幸三、また虐められる世界に生きるのか、立て、立て幸三、やり切ってから泣けよ。俺が付き合ってやるよ」
 幸三が立ち上がる。
「幸三、最後までやろう」
 中田が幸三の肩を叩いて言った。
「フレッー フレッー コ・ウ・ゾ・ウ」
 小百合に肩車されたマサがエールを送る。
「フレッ、フレッ、幸三、フレッ~」
 全員で声を合わせた。

 幸三の転倒が原因で消防操法の全国大会への出場は割れるように音を立てて瓦解した。全国大会出場を豪語していた柏木は町内会のうるさ方に責め立てられるように団長の座を追われてしまった。そして次期団長に任命されたのが中田である。
「みなさん、先日の消防操法大会では私と幸三の失敗で散々な成績に終わりましたこと、お詫びいたします。ですが我々の活動はこの地域の安全、火事をいかに出さないか、また出た時には、いかに早く消火活動が出来るか、それが使命です。消防署と一体になり、有事の際には交通整理まで行わなけばなりません。そしてザキ商店街は狭くてポンプ車が通行出来ない場所も多々あります。小型ポンプの操法は待ったなしです。失敗した私がこんなことを言うのもおかしいですけど、地域を護るために一緒になって頑張りましょう。そして、幸三」
 中田が幸三に振った。
「みなさんごめんなさい」
 幸三は深く頭を下げた。
「新団長は俺を庇ってくれましたが、あれは俺の持病と言うか、高校の時に虐められて、耳を叩かれ平衡感覚に異常をきたしていました。よくあることなんです。そうと知りながら、花形である、とび口の担当になり今回の無様です。父親にどうしてもいい所を見せたくて耳のことはみなさんに黙っていました。俺が出なければ全国大会に行けたのに、本当に申し訳ありません」
 幸三はまた深く頭を下げた。
「お前が転んだお陰で丸山町がまとまった。許してやる」
 ベテランがヤジを飛ばすと会場が爆笑した。一同は柏木のワンマン体制に不満を持っていた。商店街からも支持が厚い中田新団長になりまさにまとまる様相を呈していた。
「みなさん、幸三には引き続き副団長をお願いしようと考えていますが、どうでしょうか?」
 中田が一同に問い掛けると全員が隣の部屋に移ってしまった。
「中田先輩、俺のこと庇ってくださってありがとうございます。でも、みんなの気持ちもよく分かります。あんな失態をした俺を許してくれるわけがありません。俺、消防辞めようかと思います」
「そうか、お前がそこまで言うならそうするがいいさ。でも出来るかな?」
「出来るかなってどういうことですか?」
 中田がニヤついて隣の部屋に向かう。幸三もその後に続く。クラッカーが連発した。捲り上げてあった垂れ幕が下がった。その垂れ幕には『副団長はBL大歓迎』と書かれていた。
「中田先輩、俺を騙したんですね?」
「頼むぜ幸三」
「はい、頑張ります」
 新組織決定の報告は深夜まで賑わいをみせた。

 翌日、和樹が訪ねて来た。
「和樹、まさか応援に来てくれるとは思わなかった。ありがとう。和樹のお陰で最後までやれた」
「俺は声だけだよ、お前の根性の結果さ」
「それで和樹ホストは辞めたの?」
「ああ、おやじの体調がいまいちでな、誰かが付いていないと生活に不自由する。だから田舎に帰ることにした」
「田舎で何するの?」
「特にこれってないけど、生活保護でも申請しようかな」
 和樹は漠然と言った。
「お父さんの家は、持ち家かな?」
 幸三郎が話に加担した。
「いえ、違います。ずっと借家です」
「長野に未練はあるのかな?」
「ありません、俺がマンション借りたらこっちに呼ぼうと考えていました。でも貯めた金はおやじの病院代に消えてしまいました」
 幸三郎は幸三を手招きした。
「幸三、お前はもう簡単な修理は出来るようになった。和樹君とタッグを組んで修理代理店をやってみたらどうだろう。幸い二階は全室空いている。和樹君のお父さんには私がいた一階で過ごしてもらい、三人は二階で暮らす。最初は厳しいかもしれないが和樹君の営業力でお客さんを増やして行けば必ず展望は開けてくる」
「ありがとう、お父さん」
 幸三はその旨を早速和樹に知らせた。
「俺が苦しくてもお前には迷惑を掛けない。そうやって生きて来た、これからもだよ」
 ホストのようにカッコ付けて言った。
「カッコ付けんなよ和樹、そうじゃないよ、俺が和樹といたいんだ」
「幸三」
「俺はお前が消えてから脱殻みたいになっていたんだ。性的な満足も一時的で、一人になると必ず和樹のことが頭に浮かんで涙が出るんだ」
「幸三、実は俺もそうだった。やっぱりパートナーはお前しかいない」
 二人はハグした。
「なんか、やりたくなってきた」
「俺もそうだよ」
 二人は膝をついた姿勢でお互いのズボンを下げる。
「すげえ、もうこんなになっちゃって」
 幸三のモノをブリーフの窓から掴み出した。それを両手でしごき上げる。幸三も和樹のモノをトランクスを提げて掴んだ。
「俺のモノだ」
「俺のモノだよ」
 二人はシックスナインの体勢でお互いのモノをしゃぶり合う。下側の和樹が亀頭の縁を舐め回す。上側の幸三は丸呑みして尻穴も刺激する。
「ああ、イキそうだよ和樹」
「俺もだ幸三」
「イクよ~」
「俺もイクよ~」
 二人はマックスである。
「おおい、話は付いたのかね、行く、行くって、出掛けるなら結論を教えなさい」
 幸三郎が下から声を掛けた。


しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

夜が明けなければいいのに(洋風)

万里
BL
大国の第三皇子・ルシアンは、幼い頃から「王位には縁のない皇子」として育てられてきた。輝く金髪と碧眼を持つその美貌は、まるで人形のように完璧だが、どこか冷ややかで近寄りがたい。 しかしその裏には、誰よりも繊細で、愛されたいと願う幼い心が隠されている。 そんなルシアンに、ある日突然、国の命運を背負う役目が降りかかる。 長年対立してきた隣国との和平の証として、敵国の大公令嬢への婿入り――実質的な“人質”としての政略結婚が正式に決まったのだ。 「名誉ある生贄」。 それが自分に与えられた役割だと、ルシアンは理解していた。 部屋に戻ると、いつものように従者のカイルが静かに迎える。 黒髪の護衛騎士――幼い頃からずっと傍にいてくれた唯一の存在。 本当は、別れが怖くてたまらない。 けれど、その弱さを見せることができない。 「やっとこの退屈な城から出られる。せいせいする」 心にもない言葉を吐き捨てる。 カイルが引き止めてくれることを、どこかで期待しながら。 だがカイルは、いつもと変わらぬ落ち着いた声で告げる。 「……おめでとうございます、殿下」 恭しく頭を下げるその姿は、あまりにも遠い。 その淡々とした態度が、ルシアンの胸に鋭く突き刺さる。 ――おめでとうなんて、言わないでほしかった。 ――本当は、行きたくなんてないのに。 和風と洋風はどちらも大筋は同じようにしようかと。ところどころ違うかもしれませんが。 お楽しみいただければ幸いです。

君に不幸あれ。

ぽぽ
BL
「全部、君のせいだから」 学校でも居場所がなく、家族に見捨てられた男子高校生の静。 生きる意味を失いかけた時に屋上で出会ったのは、太陽に眩しい青年、天輝玲だった。 静より一つ年上の玲の存在は、静の壊れかけていた心の唯一の救いだった。 静は玲のことを好きになり、静の告白をきっかけに二人は結ばれる。 しかしある日、玲の口から聞いた言葉が静の世界を一瞬で反転させる。 玲に対する感情は信頼から憎悪へと変わった。 それから十年。 かつて自分を救った玲に再会した静は、玲を自分に惚れさせた上で捨てようとするが…

《完結》僕が天使になるまで

MITARASI_
BL
命が尽きると知った遥は、恋人・翔太には秘密を抱えたまま「別れ」を選ぶ。 それは翔太の未来を守るため――。 料理のレシピ、小さなメモ、親友に託した願い。 遥が残した“天使の贈り物”の数々は、翔太の心を深く揺さぶり、やがて彼を未来へと導いていく。 涙と希望が交差する、切なくも温かい愛の物語。

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

【完結】恋人になりたかった

ivy
BL
初めてのキスは、 すべてが始まった合図だと思っていた。 優しい大地と過ごす時間は、 律にとって特別で、 手放したくないものになっていく。 けれど……

【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?! ■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

異世界から戻ったら再会した幼馴染から溺愛される話〜君の想いが届くまで〜

一優璃 /Ninomae Yuuri
BL
異世界での記憶を胸に、元の世界へ戻った真白。 けれど、彼を待っていたのは あの日とはまるで違う姿の幼馴染・朔(さく)だった。 「よかった。真白……ずっと待ってた」 ――なんで僕をいじめていた奴が、こんなに泣いているんだ? 失われた時間。 言葉にできなかった想い。 不器用にすれ違ってきたふたりの心が、再び重なり始める。 「真白が生きてるなら、それだけでいい」 異世界で強くなった真白と、不器用に愛を抱えた朔の物語。 ※第二章…異世界での成長編 ※第三章…真白と朔、再会と恋の物語

【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?

キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。 知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。 今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど—— 「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」 幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。 しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。 これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。 全8話。

処理中です...