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2部 人魚とチートな彼氏編
6 海中遊戯
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翌朝、フィックスさんと一緒に港から少し離れた浜辺に来た。空も晴れてる。
「お店閉めちゃってよかったんですか?」
「この時期は時下で暇だからね。従業員にも休暇を出すんだ」
確かに。この国に来た初日は賑わってたけど、今日は数日休むと張り紙をした店を多く見掛けた。
「……新メニュー売れてたのに」
「大丈夫。テリーが屋台で売ってるよ」
なんか潮干狩りができそうな浜辺についたよ。
思わず熊手を出すとフィックスさんに取り上げられた。
「あーっ」
「なにこれ?」
「貝を掘る道具です」
「貝が食べたいの? じゃあ連れてってあげる」
熊手はその辺にポイされた。待て待てそれ『伝説のグリズリーハンド・改』貴重だから捨てないで。結界で囲んで回収。
手を引かれて海に入る。
私は海の頂点の上にロングパーカーを着ているけど、シャツを脱いだフィックスさんはデニムだけだ。
ゴツゴツした背中をがん見していると顔だけ振り返ったフィックスさんが笑った。
「リリーは息継ぎどのくらい?」
「……えっと、」
この国にくる前に海中で試したけど素だと二時間くらいかな。
「15分が限界かなぁ」
「凄いね。海中で色々遊べるね」
意味深な笑顔も慣れてきましたよ。
首まで浸かってきたので先に潜った。
フィックスさんも潜って海中で目が合った。
金色の瞳が僅かに揺らめいた。
「その下、昨日の水着?」
……海中で喋れるのか。
こくんと頷く。
「見たいな」
先に進もうにも手首をとられ、そのままフィックスさんは海底にあぐらをかいて頬杖。いやぁ、海が透き通ってるからよく見えること。浜辺も近いしパーカーはまだ脱げないな。
「脱がしてもいい?」
「恥ずかしいからダメ」
「……」
お、びっくりして目を見開いた。
その隙に手首を取り返しフィックスさんを沖へ誘導する。
「速いね」
「フィックスさんも、イルカみたい」
「リリーは人魚みたい。こっちおいで」
腰を捕まれて膝に乗せられました。
後ろから抱っこみたいなね、恥ずかしいねこれ。俯いていたら耳元で囁かれた。
「もうとっくに15分経ってるよ」
「はぇっ!?」
時間はかってなかった。
「一度上がりますっ」
「うん」
上昇しようと軽く地面を蹴ったらフィックスさんにパーカーのチャックを掴まれた。その状態でチャックにかかる力は下方向。必然的に自分の力でパーカーを脱ぐことになりまして。そのまま掴まれたチャックごとずるんとパーカーもってかれました。
「わぁ。綺麗」
「返して下さい」
「息継ぎ終わったらね」
「……」
「ほら早く。もう限界でしょ?」
……いや。
このまま海面に上がると、下にいるフィックスさんに見えるわけで……いや、水着はきてるけど、角度的にね……照れるね。
急回転、のちパーカー奪取。
「あ! 凄い」
パーカーの腕を腰に結ぶ。
そして追い掛けっこ。
フィックスさんかなり速い。しかしこちらは水の抵抗がないぶっ壊れ性能【海の頂点】だ。体力もアホ程ある。
「ねぇ、捕まえたらお願いきいてくれる?」
「ダメです、フィックスさんが本気だしたらすぐ負けちゃいます」
ふむ。直感でわかる。
私を捕まえる手段があるな。
なんだろう。
「じゃあお願いしない、捕まえるだけ」
「はぇっ!?」
はい、いきなり目の前にきたー。
私の知らない謎のスキルを持っているんだろう。
「フィックスさんこそ、人魚みたい」
「うん。人魚の血が入ってるよ」
「やっぱり」
海中で喋れてるしね。
魚肉ソーセージを出して目の前で食べる。
「それ、どこから出したの?」
「異空間魔法の収納からです」
「それ、どこと繋がってるの?」
「恐らく異空間と私の魔力が繋がって、物を収納したり出したりできるんだと思います」
「へぇ。俺のは異空間じゃなくて、海と繋がってる」
「はぇっ!?」
目の前でいきなり巨大な真珠を出した。
不思議と透明度が高い真珠だ。
そして魔力の波動がありませんでしたね。
魔法じゃない、恐らくフィックスさんがそう願ったから海が従ったのだ。
こりゃやばいな。
海の王族かなんかか?
……いや、そういう下世話な事を考えるのはやめよう。
「海の中にいるものは、呼べるんだ」
そうか。いきなり目の前に現れたのはフィックスさんが移動したんじゃなく、私を目の前に持ってきたんだ。
魔法じゃないので仕組みがわからないが、かなり高度な技だ。
「……なら、あの時、タコ買いにくる必要なかったじゃないですか」
「ほんとにあの時この辺には成体の桜姫タコがいなかったんだ。地元のタコじゃないと味が変わっちゃうからね」
それちょーだいと魚肉ソーセージを取られて背後から抱きしめられた。おー、ソーセージに小魚が寄ってくる。そして背筋の感覚がビンビンだ。直感がビリビリと何かを警告してくるが、嫌なものではなかった。
「ねぇリリー」
「ダメです」
「その水着脱いで」
「死んじゃいます」
「死なないよ」
「誘惑しないで」
「誘惑するよ。こんな可愛いんだから」
「もー」
するすると肩から水着が脱がされて、腰で止まった。手ブラである。その上から大きな手が被さった。
「可愛い。人魚みたい」
海の頂点の効果は消えない。水着に触れてる限り大丈夫だけど、上半身裸は大丈夫じゃない。
「せめて貝殻用意して下さいよ」
「いいよ」
あ、本当に出した。
ピカピカの綺麗な貝殻二枚。
きちんと私のお胸のサイズだ。
「手どけて」
「胸が見えちゃう」
「可愛いから大丈夫」
「恥ずかしいから無理」
「もー。あまり煽らないで。こっち向かせるよぉ?」
あ、さっきの謎の力を出されそうだ。
そこで魚肉ソーセージを一気に100本出した。小魚の大群到来。
「わ、わっ」
フィックスさんは海の中にいるものを呼べるけど、恐らく呼んだものを元の場所に戻すことはできない。だって見つかったら騒ぎになりそうな巨大真珠──大きさはスイカくらいあります。それを元に戻さず放置してるんだから。
ほら、どんどん集まってくる魚を擽ったそうにしつつ、移動させたりしてない。
必殺、隠れみの術。
てか……うわ。貝殻って……実際つけようとしたらかなり恥ずかしいな。
「えーい! ままよ!」
頂いた貝殻を収納してこのまま高速で泳ぐ。
途端、目の前にフィックスさん。
……呼ばれた。
「もう! おっぱい見ないで!」
「えぇ……ごめん、けど、逃がさないよ?」
「逃げれるよ。一瞬で地上にいけるもん。でもそれをしないのはフィックスさんの事が嫌じゃないから。でもね、恥ずかしさの方が勝る時もあるの。そしたら逃げるかも」
「……それは、嫌だなぁ」
わぁー……ため息で上下したお胸の筋肉が凄い。筋肉が凄いとか、そんなんに惹かれてていいのか? 私の頭って空っぽなん?
「リリー」
こてんと首を倒してギラついた眼が私の胸元に集中してる。手ブラはしてない、してないけど……。
「恥ずかしいの慣れた?」
「……まだ」
「もう限界」
腕をとられて胸に顔を埋められた。
「キャー! キャーっっ!」
「逃げないでね」
埋まったのは私の顔。
もちろんフィックスさんの胸にだ。
凄い筋肉。雄っぱい。柔らかい胸筋。
「よく俺の胸元見てたよね? 気に入った?」
「なんでバレてる!」
隠密を発動。
こんなことしても海の中ではフィックスさんに探知されているのは承知。
「ぅう。他に誰か見てないよね! こんなとこ見られたら死ぬぅぅ」
「誰かって……今日は船すら出てないよ」
「いや海中ハンターとか!」
あまさん的なハンターのことだ。
「ああ、海中にいるね。でも近づいたら警告音を出すから大丈夫」
「?……っ、そ、そうですか」
「それで? 誰も見てなかったら、昨夜みたいに俺に可愛い顔を向けてくれるの?」
「……っもごもごもごそろそろ息が苦しい」
「本当は息継ぎ必要ないでしょ? もう一時間は海にいる」
「……ごめんでも、この水着を脱いだら二時間で溺死します」
「凄いね。リリーは漁師じゃないよね?」
「うん……違う……ごめん」
「リリーの船、もう俺の手の届かない海域に入ってる。リリーもそこに向かおうとしてる。一瞬で地上に移動できるから」
「……うん。ごめんなさい」
「ふふ。可愛い。そんなに俺の体気に入った?」
謝りながら胸筋に頬擦りするのがやめられないんです。何をやっているんだか……。
額に唇がおりて目尻、鼻、頬にキスされた。
「ここに口付けていい?」
指でなぞられた唇が開く。
いやぁ、海中でも顔が熱いね。先程まで筋肉を堪能していた顔が火照る。
「だめ」
「わかった」
ぎゅっと抱き締められ唇にキスされた。舌が入ってきても海水が入ってこないのが不思議。
「ダ、メ……って」
『して欲しそうな顔だから』
わぁ。なにこれ。超音波?
脳に直接話し掛けられてるような感覚だ。
「んぅ……」
舌が長い。絡めとられた自分の舌にフィックスさんの舌が強く巻き付いてる。膝に跨ぐように座らされ、水着に入り込んだ何かが軟体生物のように秘部を擦った。
「ん、ひゃっ、」
舌を固定されて顔を引き離せない、そんな状態で両手で乳首を弄られた。
「っ、んんー……!」
親指でぐりぐりと、絶妙な緩急で、これはもうほんとなんというかっ……関心してる場合じゃない。
「ひゃ、っ、ぁ……はっ……ら、メっ」
『リリーは可愛いねぇ』
えっと……人魚と会話するには──急いでステータスを開く。
空いてる手で念話取得。
『可愛い。可愛い──』
『気持ちよすぎて死にそうなんですけど』
ばっと唇が離れた。
かなり驚いた顔をしている。
多分人間から念話されるの初めてなんだろうな。
「……可愛い。大好き。たえられない」
「大丈夫。私もたえられなくなったら逃げちゃいますから」
押し倒されてまた口を塞がれた。
『追い掛けてずっと離さない』
『こ、この、触れてるのって……?』
『性器だよ』
『ぁ、っ、ぅう……あうう』
水着の上から、その隙間から二つの触手みたいなのがずっと擦ってくる。手で確認するとデニムパンツの開いたチャックから出ております。めちゃツルツルなヒレ。え。性器?
『リリー……触りすぎ』
『……気持ちいい?』
『うん。死にそう』
『ぁ、う!』
唇が離された瞬間乳首を舐められて、長い舌が乳首をしごきだした。つるつるのヒレも際どいところを擦りだした。
「ん、あ! ヤッ、ァア、きゃっ、ぁあん」
『気持ちいい? 俺の舌は二股に分かれるから、両方してあげる』
「待っ、ぁあああっっ!」
両手でわしづかみされた胸に二股の長い舌が絡みついてる。うわ。エっ……ロ。舐めてる顔もエロい。いやいや待て待て。見覚えのある舌だ……てかエロい!
「ふぇ……人魚って、ア、アっ、あぁ、女しかっ……生ま、ない、……っ、じゃ……?」
『よく知ってるね……あぁ。凄く美味しい……ずっと舐めていたい』
「フィック、スさ……そ、の舌って……?」
そう聞くと舌の動きが止まった。
上目遣いで、金色の眼が濃くなって、蛇みたいに──ああ、そうだ。
これとよく似た眼を前世で見た。
「海王蛇……な、の?」
『俺の舌いや?』
「エr……いやじゃ、ない」
『海王蛇が人間と交わって生まれたのが俺の先祖……その先祖が人魚と交わると俺みたいなのが生まれる。海王蛇の方が上位だから、人魚からも雄が生まれるんだ……テリーも俺と同じだよ』
「テ、!? ……通りでエ、ロぉぉ……」
『むぅ……』
胸から顔を離したフィックスさんに膝裏を持ち上げられた。二股の舌が太腿の付け根をなぞる。
『何も考えられなくしてあげようか?』
「怒んなくたっていいじゃん……そのつるつるのヒレが離れてちょっと残念に感じてるんだからぁ……」
『……もう』
あ……あっ、……凄い……。
舌が水着の上を這って……。
「キャー! そこ引っ張らないでっ……見えちゃう!」
『やだ。下も見る』
太腿でフィックスさんの顔を挟んで動けないよう固定するも、舌は自由に蠢く。そのうち騒いでも何言っても反応してくれなくなった。
やばい。
集中しないようにしてたのを見抜かれたのかもしれない。
「うぅ……あ、ぅ……」
あ。王冠サメがいる。親子連れだ。
子鮫が1匹、子鮫が2匹──そこで思いきりクリトリスを強く吸われた。
腰が波打ち、手で口を塞ぐ。声を出すと理性が飛んでいく気がする。
胸に伸びてきた手が優しく乳首を擦り続けて、これ、拷問……だ。
「っ、ん……」
『そろそろ』
「ん、んっ」
『本気だそうかな』
「はぇっ!?」
触手、いや違う、性器が増えた。
二股じゃなかったの!
なん股あるのこれ!
視界を覆う数の性器に手首と足首が縛られ……大きく開かされて……全部攻められた。
「お店閉めちゃってよかったんですか?」
「この時期は時下で暇だからね。従業員にも休暇を出すんだ」
確かに。この国に来た初日は賑わってたけど、今日は数日休むと張り紙をした店を多く見掛けた。
「……新メニュー売れてたのに」
「大丈夫。テリーが屋台で売ってるよ」
なんか潮干狩りができそうな浜辺についたよ。
思わず熊手を出すとフィックスさんに取り上げられた。
「あーっ」
「なにこれ?」
「貝を掘る道具です」
「貝が食べたいの? じゃあ連れてってあげる」
熊手はその辺にポイされた。待て待てそれ『伝説のグリズリーハンド・改』貴重だから捨てないで。結界で囲んで回収。
手を引かれて海に入る。
私は海の頂点の上にロングパーカーを着ているけど、シャツを脱いだフィックスさんはデニムだけだ。
ゴツゴツした背中をがん見していると顔だけ振り返ったフィックスさんが笑った。
「リリーは息継ぎどのくらい?」
「……えっと、」
この国にくる前に海中で試したけど素だと二時間くらいかな。
「15分が限界かなぁ」
「凄いね。海中で色々遊べるね」
意味深な笑顔も慣れてきましたよ。
首まで浸かってきたので先に潜った。
フィックスさんも潜って海中で目が合った。
金色の瞳が僅かに揺らめいた。
「その下、昨日の水着?」
……海中で喋れるのか。
こくんと頷く。
「見たいな」
先に進もうにも手首をとられ、そのままフィックスさんは海底にあぐらをかいて頬杖。いやぁ、海が透き通ってるからよく見えること。浜辺も近いしパーカーはまだ脱げないな。
「脱がしてもいい?」
「恥ずかしいからダメ」
「……」
お、びっくりして目を見開いた。
その隙に手首を取り返しフィックスさんを沖へ誘導する。
「速いね」
「フィックスさんも、イルカみたい」
「リリーは人魚みたい。こっちおいで」
腰を捕まれて膝に乗せられました。
後ろから抱っこみたいなね、恥ずかしいねこれ。俯いていたら耳元で囁かれた。
「もうとっくに15分経ってるよ」
「はぇっ!?」
時間はかってなかった。
「一度上がりますっ」
「うん」
上昇しようと軽く地面を蹴ったらフィックスさんにパーカーのチャックを掴まれた。その状態でチャックにかかる力は下方向。必然的に自分の力でパーカーを脱ぐことになりまして。そのまま掴まれたチャックごとずるんとパーカーもってかれました。
「わぁ。綺麗」
「返して下さい」
「息継ぎ終わったらね」
「……」
「ほら早く。もう限界でしょ?」
……いや。
このまま海面に上がると、下にいるフィックスさんに見えるわけで……いや、水着はきてるけど、角度的にね……照れるね。
急回転、のちパーカー奪取。
「あ! 凄い」
パーカーの腕を腰に結ぶ。
そして追い掛けっこ。
フィックスさんかなり速い。しかしこちらは水の抵抗がないぶっ壊れ性能【海の頂点】だ。体力もアホ程ある。
「ねぇ、捕まえたらお願いきいてくれる?」
「ダメです、フィックスさんが本気だしたらすぐ負けちゃいます」
ふむ。直感でわかる。
私を捕まえる手段があるな。
なんだろう。
「じゃあお願いしない、捕まえるだけ」
「はぇっ!?」
はい、いきなり目の前にきたー。
私の知らない謎のスキルを持っているんだろう。
「フィックスさんこそ、人魚みたい」
「うん。人魚の血が入ってるよ」
「やっぱり」
海中で喋れてるしね。
魚肉ソーセージを出して目の前で食べる。
「それ、どこから出したの?」
「異空間魔法の収納からです」
「それ、どこと繋がってるの?」
「恐らく異空間と私の魔力が繋がって、物を収納したり出したりできるんだと思います」
「へぇ。俺のは異空間じゃなくて、海と繋がってる」
「はぇっ!?」
目の前でいきなり巨大な真珠を出した。
不思議と透明度が高い真珠だ。
そして魔力の波動がありませんでしたね。
魔法じゃない、恐らくフィックスさんがそう願ったから海が従ったのだ。
こりゃやばいな。
海の王族かなんかか?
……いや、そういう下世話な事を考えるのはやめよう。
「海の中にいるものは、呼べるんだ」
そうか。いきなり目の前に現れたのはフィックスさんが移動したんじゃなく、私を目の前に持ってきたんだ。
魔法じゃないので仕組みがわからないが、かなり高度な技だ。
「……なら、あの時、タコ買いにくる必要なかったじゃないですか」
「ほんとにあの時この辺には成体の桜姫タコがいなかったんだ。地元のタコじゃないと味が変わっちゃうからね」
それちょーだいと魚肉ソーセージを取られて背後から抱きしめられた。おー、ソーセージに小魚が寄ってくる。そして背筋の感覚がビンビンだ。直感がビリビリと何かを警告してくるが、嫌なものではなかった。
「ねぇリリー」
「ダメです」
「その水着脱いで」
「死んじゃいます」
「死なないよ」
「誘惑しないで」
「誘惑するよ。こんな可愛いんだから」
「もー」
するすると肩から水着が脱がされて、腰で止まった。手ブラである。その上から大きな手が被さった。
「可愛い。人魚みたい」
海の頂点の効果は消えない。水着に触れてる限り大丈夫だけど、上半身裸は大丈夫じゃない。
「せめて貝殻用意して下さいよ」
「いいよ」
あ、本当に出した。
ピカピカの綺麗な貝殻二枚。
きちんと私のお胸のサイズだ。
「手どけて」
「胸が見えちゃう」
「可愛いから大丈夫」
「恥ずかしいから無理」
「もー。あまり煽らないで。こっち向かせるよぉ?」
あ、さっきの謎の力を出されそうだ。
そこで魚肉ソーセージを一気に100本出した。小魚の大群到来。
「わ、わっ」
フィックスさんは海の中にいるものを呼べるけど、恐らく呼んだものを元の場所に戻すことはできない。だって見つかったら騒ぎになりそうな巨大真珠──大きさはスイカくらいあります。それを元に戻さず放置してるんだから。
ほら、どんどん集まってくる魚を擽ったそうにしつつ、移動させたりしてない。
必殺、隠れみの術。
てか……うわ。貝殻って……実際つけようとしたらかなり恥ずかしいな。
「えーい! ままよ!」
頂いた貝殻を収納してこのまま高速で泳ぐ。
途端、目の前にフィックスさん。
……呼ばれた。
「もう! おっぱい見ないで!」
「えぇ……ごめん、けど、逃がさないよ?」
「逃げれるよ。一瞬で地上にいけるもん。でもそれをしないのはフィックスさんの事が嫌じゃないから。でもね、恥ずかしさの方が勝る時もあるの。そしたら逃げるかも」
「……それは、嫌だなぁ」
わぁー……ため息で上下したお胸の筋肉が凄い。筋肉が凄いとか、そんなんに惹かれてていいのか? 私の頭って空っぽなん?
「リリー」
こてんと首を倒してギラついた眼が私の胸元に集中してる。手ブラはしてない、してないけど……。
「恥ずかしいの慣れた?」
「……まだ」
「もう限界」
腕をとられて胸に顔を埋められた。
「キャー! キャーっっ!」
「逃げないでね」
埋まったのは私の顔。
もちろんフィックスさんの胸にだ。
凄い筋肉。雄っぱい。柔らかい胸筋。
「よく俺の胸元見てたよね? 気に入った?」
「なんでバレてる!」
隠密を発動。
こんなことしても海の中ではフィックスさんに探知されているのは承知。
「ぅう。他に誰か見てないよね! こんなとこ見られたら死ぬぅぅ」
「誰かって……今日は船すら出てないよ」
「いや海中ハンターとか!」
あまさん的なハンターのことだ。
「ああ、海中にいるね。でも近づいたら警告音を出すから大丈夫」
「?……っ、そ、そうですか」
「それで? 誰も見てなかったら、昨夜みたいに俺に可愛い顔を向けてくれるの?」
「……っもごもごもごそろそろ息が苦しい」
「本当は息継ぎ必要ないでしょ? もう一時間は海にいる」
「……ごめんでも、この水着を脱いだら二時間で溺死します」
「凄いね。リリーは漁師じゃないよね?」
「うん……違う……ごめん」
「リリーの船、もう俺の手の届かない海域に入ってる。リリーもそこに向かおうとしてる。一瞬で地上に移動できるから」
「……うん。ごめんなさい」
「ふふ。可愛い。そんなに俺の体気に入った?」
謝りながら胸筋に頬擦りするのがやめられないんです。何をやっているんだか……。
額に唇がおりて目尻、鼻、頬にキスされた。
「ここに口付けていい?」
指でなぞられた唇が開く。
いやぁ、海中でも顔が熱いね。先程まで筋肉を堪能していた顔が火照る。
「だめ」
「わかった」
ぎゅっと抱き締められ唇にキスされた。舌が入ってきても海水が入ってこないのが不思議。
「ダ、メ……って」
『して欲しそうな顔だから』
わぁ。なにこれ。超音波?
脳に直接話し掛けられてるような感覚だ。
「んぅ……」
舌が長い。絡めとられた自分の舌にフィックスさんの舌が強く巻き付いてる。膝に跨ぐように座らされ、水着に入り込んだ何かが軟体生物のように秘部を擦った。
「ん、ひゃっ、」
舌を固定されて顔を引き離せない、そんな状態で両手で乳首を弄られた。
「っ、んんー……!」
親指でぐりぐりと、絶妙な緩急で、これはもうほんとなんというかっ……関心してる場合じゃない。
「ひゃ、っ、ぁ……はっ……ら、メっ」
『リリーは可愛いねぇ』
えっと……人魚と会話するには──急いでステータスを開く。
空いてる手で念話取得。
『可愛い。可愛い──』
『気持ちよすぎて死にそうなんですけど』
ばっと唇が離れた。
かなり驚いた顔をしている。
多分人間から念話されるの初めてなんだろうな。
「……可愛い。大好き。たえられない」
「大丈夫。私もたえられなくなったら逃げちゃいますから」
押し倒されてまた口を塞がれた。
『追い掛けてずっと離さない』
『こ、この、触れてるのって……?』
『性器だよ』
『ぁ、っ、ぅう……あうう』
水着の上から、その隙間から二つの触手みたいなのがずっと擦ってくる。手で確認するとデニムパンツの開いたチャックから出ております。めちゃツルツルなヒレ。え。性器?
『リリー……触りすぎ』
『……気持ちいい?』
『うん。死にそう』
『ぁ、う!』
唇が離された瞬間乳首を舐められて、長い舌が乳首をしごきだした。つるつるのヒレも際どいところを擦りだした。
「ん、あ! ヤッ、ァア、きゃっ、ぁあん」
『気持ちいい? 俺の舌は二股に分かれるから、両方してあげる』
「待っ、ぁあああっっ!」
両手でわしづかみされた胸に二股の長い舌が絡みついてる。うわ。エっ……ロ。舐めてる顔もエロい。いやいや待て待て。見覚えのある舌だ……てかエロい!
「ふぇ……人魚って、ア、アっ、あぁ、女しかっ……生ま、ない、……っ、じゃ……?」
『よく知ってるね……あぁ。凄く美味しい……ずっと舐めていたい』
「フィック、スさ……そ、の舌って……?」
そう聞くと舌の動きが止まった。
上目遣いで、金色の眼が濃くなって、蛇みたいに──ああ、そうだ。
これとよく似た眼を前世で見た。
「海王蛇……な、の?」
『俺の舌いや?』
「エr……いやじゃ、ない」
『海王蛇が人間と交わって生まれたのが俺の先祖……その先祖が人魚と交わると俺みたいなのが生まれる。海王蛇の方が上位だから、人魚からも雄が生まれるんだ……テリーも俺と同じだよ』
「テ、!? ……通りでエ、ロぉぉ……」
『むぅ……』
胸から顔を離したフィックスさんに膝裏を持ち上げられた。二股の舌が太腿の付け根をなぞる。
『何も考えられなくしてあげようか?』
「怒んなくたっていいじゃん……そのつるつるのヒレが離れてちょっと残念に感じてるんだからぁ……」
『……もう』
あ……あっ、……凄い……。
舌が水着の上を這って……。
「キャー! そこ引っ張らないでっ……見えちゃう!」
『やだ。下も見る』
太腿でフィックスさんの顔を挟んで動けないよう固定するも、舌は自由に蠢く。そのうち騒いでも何言っても反応してくれなくなった。
やばい。
集中しないようにしてたのを見抜かれたのかもしれない。
「うぅ……あ、ぅ……」
あ。王冠サメがいる。親子連れだ。
子鮫が1匹、子鮫が2匹──そこで思いきりクリトリスを強く吸われた。
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胸に伸びてきた手が優しく乳首を擦り続けて、これ、拷問……だ。
「っ、ん……」
『そろそろ』
「ん、んっ」
『本気だそうかな』
「はぇっ!?」
触手、いや違う、性器が増えた。
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無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
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側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
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