悪役令嬢は嫌なので、放浪して好き勝手します

cqrijy

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3部 人魚と選ばれし番編

10 独色

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はぁ……温野菜も卵焼きも肉麺も串焼きも鯨のお刺身も超美味しかった。

「ごちそうさまぁ♪」

ペコリ。お皿を洗浄して収納しておく。
後で一階に下げにいこう。

収納から赤い薔薇と金鉱石を出して錬金術を発動する。
金鉱石から純度の高い金を分離。
それを流れ作業のように繰り返していくと砂金みたいな粒が1キロとれた。
赤い薔薇を見本に、その金を薔薇型に練っていく。出来るだけ薄く、花弁が透き通ってるくらいに見えるまで。

「金色の薔薇って、黒に映えるよねぇ」

2本完成。自分で言うのもなんだけど、見本が目の前にあるからか、かなり自然で完成度が高い。
1本はフィックスさんが結婚式で胸に飾る用に、もう1本は私の髪飾りとして。
仕上げに結界も薄く張っといて、壊れないようにしとこう。

「ああぁ楽ちいよぅ!  ブーケとかも作りたい!」

……ふぅ。興奮する。今は落ち着こう。
まだまだ時間はある。

収納からフィックスさんのサイズをとった紙の型を出す。あとスケッチブックも。

「フィックスさんのは、漆黒の上着と、ブラウスは少ぉし艶のある白ね!」

なんか私、ヨーロッパ風のゴテゴテしたデザインより、シンプルでデザイン性のあるクールな服が好きなんだよね。

上着の後ろの裾は、長めにしよう。
二又になるよう切れ込みきれて、歩きやすいように。肩は立体感がでるようにして、そのぶんウエストは細めにして、うわぁ、かっこいいだろうな……。

あとピアスも作りたいけど、つけてくれるかな?

錬金術──複製。
見た目は自分そっくりな分身を作り、瞳を見る。
フィックスさん、青色好きって言ってたから、どうせなら私の瞳の青をね、んもぅ自己満だけど押し付けちゃいますよぅ。

青系統の宝石や天然石をいくつか出す。
先ずはこれとこれを練り合わせるか。

「なんだこの青……錬金術でも真似るのが難しいな」

何度か色を合わせてチャレンジしたけど全部失敗したので収納にポイ。

複製した分身の瞳は……なんというか表現に悩む青色なのだ。

あ、そうだ。
海の宝玉シープリンセスと、空の宝玉リダイアサンがあったな。これは大きさが米粒程しかなく、しかも収納にもあまり数が無いけど、このふたつの宝玉と私の瞳の色は少しだけ似てるから、練り合わせてみよう。

むむっ……小粒とはいえ流石は宝玉。
練り合わせるのに結構魔力が吸いとられる。おまけに反発してなかなか上手くいかない。どうやったら……錬金術より火魔法で溶かして混ぜた方がいいか?  でもあまり在庫もないし、失敗したら……そこで少し気を緩めたらバチンと魔力が弾かれ、半分程混ざっていた宝玉がまた元に戻された。

「……ゴリ押ししようかね」

額に汗かいてきたわ。
魔力銀行から200万おろす。
流石に魔力値200万を一気に放出なんて、ハードキャンディー舐めてないと無理だからさ。
もうこれで一気にくっつけたろ。宝玉すら練り合わされてると気付かない程早く。

「…………っ、出来た!」

……ってか、奇跡や。
私の瞳の青色と、全く同じになった。

「あ、しまった……周りに結界張っとけばよかったな。こんなに魔力出してお店に迷惑かけてなきゃいいけど……」

額の汗を拭う。
そして手の中の宝玉を見る。

う~ん、表現に悩む青色だ。
でも名前を付けて手作業じゃなくいつでもポンと簡単に作れるように錬金調薬リストの中に設定しときたいし。

「……よし、もうリリーでいいや。あんた、宝玉リリーね。では鑑定と査定」


宝玉リリー──海と空を超魔力ハイパワーで練り合わせた無二品。独色ひといろ宝玉。
価格──査定不可。


「ひといろ、宝玉?」

超魔力ハイパワーとは、魔力値100万を越す魔法は魔力じゃなく超魔力ハイパワーという力を使った極限魔法になる。つまりは威力が増す、ただそれだけのことだ。魔力銀行やハードキャンディーなくして使えない。
しかし独色ひといろとは?
海の宝玉や空の宝玉、他にも色々あるけど独色宝玉とは?
鑑定するも独色とは【独占色どくせんしょく】としか出てこなかった。フーン。

てか査定不可って表示されてなかった?
まぁ、金貨みたいに確かな価値はないかもしれないけどさぁ。
ふんっ、愛がこもってる物はお金で買えない、プライスレスなのさ!

てかあれ?
錬金調薬リストに登録しようにも、登録できないぞ。錬金術を使うものは、時短するため何でも登録できた筈なのに。あ、薬じゃないからあかんのか。
まぁいいや。

ふぅ。一段落ついたな。
複製した分身を吸収して魔力を回復。

「……それ欲しい」
「ぴゃっ」

背後からの抱擁に反射的に振り返ると、表情という表情を削ぎ落としたフィックスさんがいました。ある意味超真剣な顔にも見える。

「……あ、ごめん。さっき一瞬だけだけどかなり魔力を出したからお店に迷惑かけちゃった……?」
「大丈夫。そっちのやり方は裏でしか感知されないから」
「?」
「それリリーが作ったの?」
「あ、うん……これで……その、フィックスさんに耳飾りをね、その、つけてもらえたら嬉しいなぁって」
「嬉しい……ありがとうリリー……俺、凄く嬉しい」

あ、よかったぁ。
宝玉リリーをそっと掌に乗せて、キラキラした目で見てるから気に入ってくれたのかな?
それに飲食店とかやってると、あまりアクセサリーつけれないかと思ったから。でも結婚式でくらいなら、いいよね?

「耳につけるの?」
「うん。耳たぶに……あ、いま金具を付けるね」

金具は何色にしよっかなー。
収納を探る。
フィックスさん、アレルギーとかないよね?
そう思って顔を上げたら既にフィックスさんの右耳たぶに宝玉リリーが綺麗に埋め込まれていた。

「あれ、どうやって……?」
「大丈夫。外れないよ。もう俺の体の一部にしたから」
「え」

フィックスさんの耳たぶにあった宝玉が次の瞬間、掌に移動しました。宝玉を体の一部にするって、それなんてスキル?

「……凄い……きれい……リリーみたい」

……うん。宝玉リリーです。
あかん。恥ずかしいから言わんとこ。
思いの外、フィックスさんが少年のような顔で喜んでくれたので、照れて熱くなった顔を両手で隠して内心身悶え中です。

わぁ、掌にキスをおとした。
指の間から見えたその光景に悶々。
あ、こっち見た。
顔が近付いてくる。
両手取られました。
フィックスさんが少し長めの黒髪を、ピアスのある右耳にかきあげた。

「似合う?」
「ふおぉおっっ」
「教えて」

てか今の仕草にもうやられた。
エロいというより、妖艶でした。
てかずるい!  普段そんなのしないじゃん!

「に、にぃ、似合うぅ」
「ありがとうリリー。大切にするね」
「は、はぁい」

ぎゅーっと抱き締められて幸せ。
もう体の力が抜けて、全身がふにゃふにゃになってきた。

「じゃあ次はリリーにあげる番ね」
「え?」

私を見ながらニコニコしていたフィックスさんが、次の瞬間、真顔で凄絶な欲情の色を眼に宿して、直接耳元に唇をつけて囁いてきた。

「俺に丸のみにされたいって、本気で言って?」
「ふおぉおおっっ」
「言って」
「ぁあぁ、へぁ?」
「リリー」
「……ぁ、えっ?  はいっ……フィックスさんを、丸かじりしたいれしゅ……?」

あれぇ?
天井が見えた気がしたら、目の前にフィックスさんが現れた。

「昨日言わせればよかったね。でも俺もそんな余裕なかったから、」
「え、」
「また頭……全部真っ白にしてあげる。だからその時にね?」

にっこりと微笑んだフィックスさんに反射的に何度も頷きながらおりてくる顔に目を閉じた。

口内を味わうような舌使いに体中をまさぐる手。
私もフィックスさんの体をまさぐりたいけど首に回した腕を離せない。ぴったりと隙間なく唇と唇がくっついて夢中で舌を吸って唾液を飲み込む。胸に太腿に、中に指が入ってきても舌を絡めるのがやめられない。間近から聞こえる荒い呼吸が肌に、耳に刺激を与える。
もうしがみついていられないくらい、あっという間に体も心も仕上がってしまった。

「……その顔見るといつも余裕がなくなるんだよね」
「ふ、ぇ……?」

あれ?  いつの間にか全裸にされている。
ゆっくりと秘部の入り口を上下に擦ってくる性器に一瞬奥歯を噛んで、体の力を抜いた。ぬるぬると潤った表面をなぞるように、早く、早く中に、して欲しいのに、なんで締めちゃうの。
フィックスさんもいつもなら、一番締めちゃう入り口はすぐに通過するのに、なんでその手前で遊ぶの?

「ぁ……してぇ……おねがい」
「リリー、覚えておいて」
「……っ、え?」

抱き締められながら顔中にキスが落ちてきて、ぴたっと動きを止めたフィックスさんが私を見つめながらしゅるっと出した舌で首に巻き付いてきた。
反動で顎が反る。
あぁ……これ……すごく……凄く怖いことする……怖い?  わかんない……でももうすぐで挿ってくる。その期待に下半身は既に大洪水。

見つめ合いながら性器の先端が入り口に押し入ってくる。息を荒げながらもっとと目で訴えていたら──フィックスさんの眼の瞳孔が縦長に変化して、間近で見たその眼に声にならない悲鳴を上げた。

「は、ぅ……」

首に一周した舌が絞まる。
喉元まできていた悲鳴がおさまると、舌が緩んで、一気に奥まで突き上げられた。
強い快感に涙が出てくる。
数回の腰の動きで涎を垂らしながら達した。

「も、っと……フィックスしゃ、」
『リリー、こっち見て』

涙を拭われながら目を凝らすと、優しく目を細めたフィックスさんと、次の瞬間、また縦長になった眼とかち合って、悲鳴を上げる前に首が絞まる。そして次の瞬間にはまた奥を突き上げられる。

「ぁあ、あああっ……!」
『リリぃ……俺を見て』

見るとまた声も心臓も悲鳴を上げる、その一歩手前で止められ、体に快感を打ち込まれる。
全身の血液が凍り付くような恐怖と、ひと突きで産毛に至る全身が快感にうち震える悦びに、その差があまりに激しくて、ベットに押さえ付けられた体が暴れまわる。とくに達する時は打ち上げられた魚のように背筋が跳ねて、もがいて、踵も肘もがんがんベットにぶつけてしまう。
あ、れ……これ……前も……その前も、した?

「へ、ぁ……性器、は、首に巻かなぁ、のぉ……?」
『ん……思い出した?  性器でするとリリー舐めたがるから……俺も余裕がなくなるし……今日は覚えておいてね?』
「あ、ぁ……ダ、メか、もぉ」
『大丈夫。今日は思い出せたから、次くらいから覚えていられるよ』
「お、ぼえ……?」
『うん。お願い。なるべく気絶させないように、我慢するから』
「はぁ、い……気絶しにゃ、い」

それでも、余裕の無い状態でも、余裕が無い状態だからこそなんの考えもなくステータスを開いて気絶無効を取得した。それが私にとって今からとんでもなく恥ずかしい事を記憶したままになるなんて、この時は予想もできなかったから。



「ひゃ、ん……ぁああっ……!」

指と指を絡ませて、両手をベットに押し付けられて、喉が悲鳴を上げそうになれば舌が巻き付いた首が絞められる。その絞めつけに、奥を突き上げられる前に中を締めて達してしまった。

「は、ぁあ……ひっ、」
『ん……上手。昨日より馴染むのがはやいね』

フィックスさんは金色の眼と縦長の瞳孔を順番に入れかえる。でももうそれもしなくなった。ずっと怖い眼のまま。直視すれば心臓が震え上がる中、確かな快感もあって、首が絞まらずとも、中を突き上げられずとも、目が合うだけで達するようになってもう訳が解らなくなってきた。

「あぁー……あー……!」
「わぁ……見てたらイったね」
「……ぁ、はぁ、はぁ、んっ」

こ、これはもう……パブロフの犬状態?
いやフィックスさんの様子からそんな目的はなさそうだ。条件反射というより、必死に何かを馴染ませようとしている。

「嬉しい……今日は気絶しないんだね……もう手加減やめていーい……?」
「っ、あ……!?」

ずるりと引き抜かれた性器を目の前に持ってこられて、いつもとは違うその歪な形に、一瞬これはなんだろうと頭が混乱した。

「今日はとくに締めるから、俺の……リリーの型がこんなについちゃった。わかる?」
「……っな、ななっ、なんで……見せ、んぅ!?」

もう片方の性器がばちゅんと水音を立てて挿ってきた。既にとろとろでぐちゃぐちゃのそこに、新たに昂った──もう例えるなら魔王討伐で全身ズタボロになったところに真のラスボスが登場してきた状況だ。
あまりの質量に息が詰まりそうになる。
散々突かれた内壁は敏感を通り越していて、少し締まるだけで熱い杭が打つ脈を快感として拾いあげる。

「こん、んぁああああっ、き、……聞いて、なっ……!」
「本当は毎回入れかえてずっとしてたい……全部中にいれたい」
「あ、んぁアアっっ!」
「でもそれをするとリリーがしんどいでしょ?」

縦長の瞳孔が顔を覗きこむようにして、期待を含んだ声色で問い掛けてくる。
非常にまずい。さっき私、気絶無効とか取得してなかった?
おまけにその眼を直視して反射的に達した。フィックスさんが体重をかけて乗ってるのに、ベットの上でびったんびったんと体が跳ねる。
うそ……いま、ベットの足が1本折れた……。

「……それ、もっとして。見たい」
「しぬ、しぬって!」
「死なないよ。死なせるわけないでしょ……リリー、こっち見て」
「ベット壊れるからだめえ!」
「昨日も壊してたね。直しながら、俺のこと仕方ないって目で見るリリーが可愛かった」
「!?  もおおおおおおっっ……フィックスさん、いじわるっ……!」
「こっち見て……お願い」

しがみついてかたく目を閉じる。
そんな甘い声色には騙されないぞ。
ガブっと肩を噛んで体勢を固定する。
こうすると、私の顎を心配して力業で引き離そうとしないのを知っている。

途端、フィックスさんが起き上がって背後に倒れこんだ。必然的に上になる私。下から突き上げられて、それはもう簡単に喘ぎ声をもらして、噛んでいた肩を離してしまった。

「あ、んあっ、」
「好きなんだけどね、それ……後でいくらでも噛んでいいよ」

腰を掴まれて、いつの間にか増えた性器に手を背後に拘束されて、膝まで立てられて、めちゃくちゃ恥ずかしい体勢のまま下から激しく突き上げられた。
もう胸が上下に左右に揺れて、目を閉じていてもそこに強烈な視線を感じて、羞恥に泣きながら喘いだ。

「やっ、ァア、んぁあああっ!」
「あぁ……凄い、ね……ぐちゃぐちゃで凄く可愛い……こんなに可愛いの、初めて見た」
「ッやああぁ、待っ、も、いっ、く……聞こえちゃっ……お店、聞こえる……!」
「……大丈夫。閉店してるから」
「!?  だっ……そんっ、……」
「いくらでも声出していいよ。目を開けてくれるまで、どれだけリリーがぐちゃぐちゃになっても止めないから」
「ひっ、」

もう負けたい。羞恥心が盾になってめちゃくちゃ気持ちいいのにめちゃくちゃ気持ちいいままの状態が長い。早く押し倒されて抱き締められて頭撫でられながらいっぱい達していつもみたいに愛されたい。

「ぅ、フィックスしゃっ……恥ずかし、くてっ……イけないよぅ………ひっ、く……!」
「…………」
「おねが、いっ……目ぇ……開け、……からぁ……これ、やめっ、ぁあん!」

もう顔は汗とか涙とか涎とか鼻水とかで凄いことになってる筈。中にあるフィックスさんのも凄いことになってて、ぐちゃぐちゃの顔に興奮されてると思うと余計に居ても立ってもいられない。

「……だめ。このまま、」
「……へっ」
「目を開けて」

間近から聞こえた荒い息と共に突き上げが再開した。

「やあっ、ひど、こんなのっ、」
「早く……お願い……リリー……俺のこと好き?」
「ひゃ、ん、あああっ、すきぃ、だけど」

だけど、目を開けたらとんでもない世界が待っていると直感が訴えて、おまけに逃げようにも気絶も何も出来ないこの状況で──


「俺もリリぃが好き。愛してる。リリぃも同じなら、目を開けて?」


──目を開けてしまった。
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