君が好きだよ。とっても好きだ。きっと永遠に

ほのぼのうさぎ

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2.ファースト〇〇

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北見   風音きたみ  かざね

男子生徒の名前だ。可愛い名前。
 あれから俺は図書室によく出入りするようになった。放課後に。
 別にそこまでがっつりやる部活でもない。個人スポーツだから尚更。団体戦は厳しいメニューを日々繰り返しているけど、俺ら個人は提示された基礎練を終わせばあとは自主練。外部コーチが来た時にはキツイけど。

 だから行きたい時に好きなだけ図書室に行けるってわけだ。

「北見ー」

俺は図書室のカウンターでうたた寝をしてやがる北見を呼んだ。

        起きねぇな。

「起きないやつが悪いんだからな。」俺は独り言のように呟いた。まぁ独り言なのだけれどもww
 パソコンの隣にある水性ペン…油性ペンでいいや。を俺はとった。キャップを外す。

 見てろよ北見。お前をもっとイケメンにしてやるぜ。にしし。

北見の顔面に落書きしようと近づいた。見えずらい。もっと近づく。

ガバッ。
「あ」

突然起きた北見に反応が間に合わず。

俺の唇はその拍子に近づいてた北見の頬をかすった。
北見は驚いたように、何故か赤面。

おいおい、やめてくれよ。

「あっ東くんっ!えーとあの…きてたんだ。」

なんで最後らへんに声がちいさくなるかなぁ!?

「おう。」

おう。じゃねーよ。俺のバカバカ。バーカ!

最近自分がおかしい。失恋したから?そうなのか???じゃなきゃおかしいだろ。俺の行動一つ一つになぜやら赤面するコイツを意識しちゃうなんて……。コイツが可愛いなんて思っちゃうなんて。


        コイツ北見は男なのに。

「あーーーー!」

突然の叫びに北見はビクッとした。

「わりぃ」

つい感情に任せて叫んでしまった。北見はいいよ。と笑う。

ん?そういえば、

「北見ってなんで図書室きてんの?」

北見はえーとと目を泳がせる。コイツ図書委員じゃないよな。バーコードとかしないし。先生に任せっきりだし。

「本?が好き?だから??」

「なんで疑問形なんだよ」

自分のことだろうが。えーとえーとと悩んでる。

「あっ東くんに会いたいからっ!!」

……マジかぁ。

あれ。あ。冗談か。
うん。まぁそーだよな。うん。そうだ。

「あははは。ありがとー」

棒読みになる。表情筋固めてっからだ。自惚れんな俺。
(……マジ照れる。)

俺はどこを見たらいいのか急にわからなくなってそわそわせわしなく目線をかえる。


……うっわぁ。

(東くんがおれのことで動揺してる。)
だめだ。だめだって。おれが勘違いしてもいいのか?東くんがおれのことを―――。

北見はプルプルと首を振った。
(東くんはノーマルなんだ。でも…)
でも失恋した。んだよね?
北見はふぅーっとカウンター席にもたれかかった。ぽそりと呟く。
「(東くんと)恋したいなぁ」

義彦はビクッとはねた。

        コイシタイ??

恋したいのこいつ。え?誰と?ってことはつまり

「あー。北見好きなやついんの?」

そーゆーこと……だよな。

         チクン。

北見はあらかさまに慌てた。伏せていた体を起こしあわあわと。まー。頬まで赤く染めちゃって。素直なやつ。
 まぁそこが。。。俺なんて思おうとしてた?

「いない!」

「ほーんーとーはー」

ううっと呻く。

「いない。…くないです。」

「そっかぁ」

聞いていいのかな。

「俺の知っているやつ?」

聞いてくるの?

北見はこくんと頷いた。「君だよ」なんていう勇気なんてない。
もどかしい。宙ぶらりんなこの関係が。




体が自然に動いた。本当に、本当ににスムーズに不自然などなく俺は真っ赤になってる目の前のこいつに―――。





―――

「え」

おれの唇に吸い付くように彼はキスをしてきた。



        ナンデ?

なんでもいいや。おれは東くんの肩に手をまわした。彼が離れていかないように―――。

一瞬ビクッとしたが東くんはそのまま俺の肩にあごをのせた。
「ダメだわ俺」

「どうして。」

しぼりだすように一言放つ。やっぱり彼は雰囲気に流されてしただけのキスなのだろうか。

「お前に好きなやついるって考えるだけて腹立つ。」







あ。





おれも――。




おれは東くんのことを引き剥がした。困ったような焦ったような顔。そして、

今度はおれからキスをした。もっとディープで甘くて濃厚なやつを。


好きだよ東くん。


この想いが伝わりますように―――。









2人がとろけるような熱を帯びたキスを繰り返してるのを、扉の向こう側から見てる人がいた。
「なにコレ……」
くるりの扉に背を向けてずるずると膝から崩れ落ちる。

(好きだったのに。)
なんでよりによってあの2人?
こんなの見たくなかった。
 人はゆっくりと扉から這いずるようにでてきて、壁で死角になった途端走った。走った人をある人は眺めてた。

「知らないほうが幸せだっただろうに」

にやりと笑う。
チェシャ猫のような不気味で目が離せなくなる笑みだった。






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