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第2章女装癖の恋人と僕はラブラブなんて程遠い【秋桐編】
やっぱり、僕じゃ駄目なんですね…。
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なんだかんだ遊んでいたら解散の時間になった。梓暮と一緒だったからとっても楽しかった。
(来て良かったな~。
でも、あの人は…誰だったんだろう…。)
そんな事を考えた時だ、秋桐の目に1人の男性がベンチに座っているのが目に入った。
はじめに見たあの“知ってる”と思った人だ。
少しづつ近付いて似ている事に気づいた。
「真琴、さん?」
その男性の目の前に立って聞くと驚いた様に僕を見た。
「…秋桐!」
(やっぱり…真琴さんだった!)
「やっぱり!真琴さんでしたね!良かったぁ~間違えたらどうしょうかと思いました~。」
そう言うと真琴さんは嬉しそうに
「よく気付いたね!俺、結構いつもと違うのに。」
と言う。
そうして、女の子の姿しか見ていなかったことを思い出す。
そう考えると自分の中に“華宮真琴”という1人の人間がどれほど大きくいるのかを思って嬉しくなった。
「だって、仕草とか雰囲気とか、覚えちゃいましたから!」
(知らず知らずのうちに覚えたから…。
それぐらい好きだから。)
「…嬉しい。」
真琴さんが本当に嬉しそうに笑うから、自分が心の中で真琴さんに告白みたいな事したからもあるけど…タイミングが良すぎて…顔が熱くなった。
「あれれ?真琴、お友達?」
お土産屋さんから袋を持った男の人が真琴さんを呼ぶ。
(男の人と…来てたんだ…。)
真琴さんは、男の人を好きになるらしいから…少し不安になった。でも、一応自己紹介をしなければならないと思って話す。
「……ぁっ、僕片岡 秋桐です。真琴さんとは…ぇっと…」
(一応、友達って言った方がいいよね…。)
そう思って友達と言おうとした時真琴さんが焦ったように目の前の人を見てから僕を見て僕の言葉を遮るように
「秋桐とは、ただの友達だから!俺とは違う学校で、朔弥がらみの友達なの!そうなの!」
と必死に友達を強調した。
(もしかして…僕と恋人だって…バレたくないのかな…。もしかしたら…真琴さんは、この人にバレたくないのかな…。)
心の中が真っ黒でぐしゃぐしゃした感情に支配されるみたいな感覚が襲って来た。
男の人は少し首を捻ってから
「ふぅん…そう、なんだ…。あっ僕はね奏多 絽紀よろしくね?」
と自己紹介をする。でも、僕はそんな事より真琴さんの事しか考えられなくて。
「…やっぱり…僕じゃ恥ずかしい…ですか…。」
聞かせるつもりなんてなくて…。
「秋…桐…?」
何かが弾けたみたいに言ってしまった、
「やっぱり、恥ずかしいですか…?」
真琴さんは、男の人が好きだけど…僕は、真琴さんが好きなだけで…違う。
真琴さんは、もしかしたら…僕のことが可哀想で付き合ってくれたんじゃないのかな…僕が女の人と間違えて、好きになったから…。
「…ちが!」
真琴さんが焦ったように何かを言おうとした。
「片岡くーん、一緒に観覧車乗ろぉ~よぉ。」
珍しく僕を呼ぶ女の子の声がそれをかき消した。
(…駄目だ…真琴さんといたら…真っ黒くなる。酷いこと言っちゃう…。)
そう思って早く逃げ出したくなった。でも、心配をかけたくなくて…。
パチン(平常心だよ!僕!)
頬を思いっきり両手で叩いて笑顔を作った。
「呼んでるんで、行きますね。」
そう言って逃げるようにその場を去った。
(来て良かったな~。
でも、あの人は…誰だったんだろう…。)
そんな事を考えた時だ、秋桐の目に1人の男性がベンチに座っているのが目に入った。
はじめに見たあの“知ってる”と思った人だ。
少しづつ近付いて似ている事に気づいた。
「真琴、さん?」
その男性の目の前に立って聞くと驚いた様に僕を見た。
「…秋桐!」
(やっぱり…真琴さんだった!)
「やっぱり!真琴さんでしたね!良かったぁ~間違えたらどうしょうかと思いました~。」
そう言うと真琴さんは嬉しそうに
「よく気付いたね!俺、結構いつもと違うのに。」
と言う。
そうして、女の子の姿しか見ていなかったことを思い出す。
そう考えると自分の中に“華宮真琴”という1人の人間がどれほど大きくいるのかを思って嬉しくなった。
「だって、仕草とか雰囲気とか、覚えちゃいましたから!」
(知らず知らずのうちに覚えたから…。
それぐらい好きだから。)
「…嬉しい。」
真琴さんが本当に嬉しそうに笑うから、自分が心の中で真琴さんに告白みたいな事したからもあるけど…タイミングが良すぎて…顔が熱くなった。
「あれれ?真琴、お友達?」
お土産屋さんから袋を持った男の人が真琴さんを呼ぶ。
(男の人と…来てたんだ…。)
真琴さんは、男の人を好きになるらしいから…少し不安になった。でも、一応自己紹介をしなければならないと思って話す。
「……ぁっ、僕片岡 秋桐です。真琴さんとは…ぇっと…」
(一応、友達って言った方がいいよね…。)
そう思って友達と言おうとした時真琴さんが焦ったように目の前の人を見てから僕を見て僕の言葉を遮るように
「秋桐とは、ただの友達だから!俺とは違う学校で、朔弥がらみの友達なの!そうなの!」
と必死に友達を強調した。
(もしかして…僕と恋人だって…バレたくないのかな…。もしかしたら…真琴さんは、この人にバレたくないのかな…。)
心の中が真っ黒でぐしゃぐしゃした感情に支配されるみたいな感覚が襲って来た。
男の人は少し首を捻ってから
「ふぅん…そう、なんだ…。あっ僕はね奏多 絽紀よろしくね?」
と自己紹介をする。でも、僕はそんな事より真琴さんの事しか考えられなくて。
「…やっぱり…僕じゃ恥ずかしい…ですか…。」
聞かせるつもりなんてなくて…。
「秋…桐…?」
何かが弾けたみたいに言ってしまった、
「やっぱり、恥ずかしいですか…?」
真琴さんは、男の人が好きだけど…僕は、真琴さんが好きなだけで…違う。
真琴さんは、もしかしたら…僕のことが可哀想で付き合ってくれたんじゃないのかな…僕が女の人と間違えて、好きになったから…。
「…ちが!」
真琴さんが焦ったように何かを言おうとした。
「片岡くーん、一緒に観覧車乗ろぉ~よぉ。」
珍しく僕を呼ぶ女の子の声がそれをかき消した。
(…駄目だ…真琴さんといたら…真っ黒くなる。酷いこと言っちゃう…。)
そう思って早く逃げ出したくなった。でも、心配をかけたくなくて…。
パチン(平常心だよ!僕!)
頬を思いっきり両手で叩いて笑顔を作った。
「呼んでるんで、行きますね。」
そう言って逃げるようにその場を去った。
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