大好きだった

タクミ

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彰 最後の大会

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大会の前日
メールで[頑張ってね!あんだけ泥だらけになるまで毎日頑張ってきたんだから勝てるよ]と送った。
[よし!気合い入った!頑張ってくる]と返ってきた。
試合当日少し曇っていたが野球しやすい気温であった。
私たちは早めに球場に入り応援の準備に入った。
試合が始まった。彰はキャッチャーである。マスクをがぶっていてあまり顔を見えなかったが雰囲気で彰だと思った。
彰は試合の間も顔を泥だらけにしみんなに指示を出しているように見えた。そんな彰を見てかっこいいと思った。私もいつもより頑張って吹いて応援した。ちなみに私の学校は毎年一回戦で負けているらしい。
彰の一打席目ランナー一塁、二アウトである。チャンスをつなげればいい。結果ファーストフライ。
[あー。]と自然と落ち込んでしまった。
回は流れていき五回七対二で負けている。私はもう負けたかと思った。
彰の打席が回ってきた二、三塁、一アウトとチャンス。
応援に力が入った。[カキーン]ヒットが出た!
二塁ランナーも返ってきて七対四まで追い付いてきた。
私はこみ上げるものがある気がした。
最終回まできて七対六後一点のところまで追い付いた。
またチャンスで彰に回ってきたが彰はアウトになってしまった。二アウトになってしまった。
彰の目が赤いのが見える。そんなとき[カキーン]
見方にヒットが出た大声で喜んだ!
後は守れば勝てる。吹奏楽の応援は攻撃の時だけ後は祈るのみ。しかしピッチャーが崩れていき一アウト二、三塁。彰がピッチャーによっていった。何を話してるのかはわからないがポジティブなことを言ってるのはなんとなくわかった。
その後カキーン。
センターに打たれた三塁が返ってきた。二塁も回ってきた。センターからのボールが返ってくる。タイミングは微妙だった。
審判[セーフ]
負けてしまった。肩をおとした。私は少し涙が出た。あんなに頑張っていても勝てないのか。と思った。彰はホームで倒れていた。チームメイトが持ち上げて挨拶して終わった。私たちは片付けをし野球部員が帰ってくるのを待っていた。野球部員が来て一人ずつ涙を流しながら一言ずつ応援してくれた人に感謝の言葉を言った。
私はこちらこそ感謝と思った。自分でもめずらしいと思った。
彰は泣いていて何を言っているかはわからなかったが、私はジーンときた。挨拶が終わった後彰と少し話した。
優衣[頑張ったじゃん!すぐ負けると思ったよ!すごいよかった]
彰[俺が最後打ってれば、もっと早くタッチしてれば、勝てた]と泣きながら言っていた。
いつもポジティブな彰もこういう面を見て私は熱くなった。
私は帰り道残りの部活生活頑張ろうと思った。
彰と付き合えって少しずつ性格が変わってくのがわかった気がした。続く
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