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第四章 新たな一歩
97 メラキュラ・パーリーデイズ
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龍也たちがお化け屋敷で過酷な特訓を行っている中、ある星でもまた特訓が行われていた。
ー同時刻 メラキュラ星ー
「「「「つっかれた~~~~~」」」」
「はあ、まだ半日しか経ってないけど、もうへばったの、あんたたち」
「いやいや、無理だって、カミーラちゃん。
俺、興味無いこと長いことできないタチなの」
「俺も」
「俺も俺も」
「あーもう! わかったから!
ちなみに……あたしも!」
「だよね~~~! 興味無いことやり続けるとか拷問っしょ、うぇーい!」
「半日だけでも頑張っただけ褒めてほしい、みたいな?」
「それに、カミーラちゃんの作戦があれば、オグレスがどんな実力であれ確実に勝てるしね~。
練習とかまじやってらんね~~~」
龍也たちの次の対戦相手であるメラキュラ星。当然、ここでもサッカーの練習は行われているのだが、その様子はオグレス星とはかなり違っているようだ。
「ていうか、今更っすけど、オグレスってほんとにサッカー上手いんすかー?
なんか科学科学のザ・陰キャってイメージあるんすけどー」
「そうなめちゃいられねえぜ。聞いた話によると、ホームのフロージアに相手に1-2だったらしい」
「1-2って、負けてるじゃないっすか」
「馬鹿言わないの! ホームのフロージアってやばいわよ! 今回の予選でもトップクラスにやばい!
そんなとこに1点差はやばいわね。うん、やばい」
「カミーラちゃん、語彙力語彙力」
「でだ。そんなやばいやつが相手なわけですが……俺たちの今日の練習はここで終わりでーす!
理由は~~~めんどくさいから~~~!」
「いぇーい!」
「ボール蹴るとかしょうもね~! 蹴るなら女っしょ~!」
「おいおいカイン、その発言は流石にアウト……ぶふっ」
「なるほど。よーく覚えたわ。あんたの大好きな女の子たちに伝えておくわね。あ、笑ったから、同罪ね、ジル」
「ちょちょちょ、それは酷いってカミーラ姉さーん」
面倒くさいと半日で練習を切り上げ、次の予定に思いを馳せている。
彼らのサッカーに対する向き合い方は、オグレス星のそれとは大違いだ。
「でも実際さー、負けは無いよね、あの作戦があれば」
「エクセラルの時は流石に相手が強すぎたけど、まあオグレスならなんとかなるっしょ」
「それもこれもカミーラちゃんが作戦を考えてくれるから!」
「そうそう! 流石カミーラちゃん! 天才っ!」
「よっ! 宇宙一の敏腕マネージャー!」
「こんなん誰でも思いつくわよっ!
ていうかオルロック、あんたもう少ししっかりしなさいよね。仮にもキャプテンでしょ」
「いやいや、俺たちはカミーラちゃんの指示通り戦うだけだしー?」
「そっすねー」
「考えるとか無理無理ゲーゲー」
「はあ、まあ知ってたけど。
前言った通り、口滑らすのだけはやめてよね」
メラキュラ代表のマネージャー、カミーラ。どうやら、メラキュラ代表メンバーは彼女の考えた作戦に余程の自信があるらしいが、その詳細は現状不明だ。
「りょかいりょかいりょうのかーい。
それよりー、今からどっか行かね?」
「いいっすねー、キャプテン!」
「どこいきます? この時間クラブ空いてないっすよね?」
「うーん、無難に飲み行くか……」
「あたしお化け屋敷いきたーい」
「えー、カミーラちゃんお化け屋敷ー? なんでー?
人気無いっしょー?」
「いや、少し前から人気出始めたらしいっすよ。
なんかあいつらが通ってるとか何とか」
「はーっ、あんなとこ通うとか暗え暗え。
まじあいつら辛気臭くて敵わんわー」
「まじ、俺たちの目の前から消えてってほしいっすよねー。
あ、消えるってか、成仏か!」
「それ酷~~~ぎゃははは」
「ふははっ、で、なんでカミーラちゃんはお化け屋敷行きたいのー?」
「別にー、あんたたちが今言ってたみたいに、お化け屋敷にあいつらが集まってるらしいじゃない。
だからー、冷やかしー」
「ぶははっ! 結構クズな理由だった!」
「それにぃ、あたしもぉ、女の子らしくぅ、怖がったりしたいしぃー」
「ははっ、カミーラちゃんが女の子らしくって」
「え、笑いどころじゃないんだけど」
「……じょ、冗談だって~~~!
カミーラちゃんはメラキュラ一可愛いんだから、何しても可愛いに決まってるじゃ~~~ん!」
「そうそう。あたし、メラキュラ一可愛いから!
てなわけで、あたしの友だちも呼んどいたから、行くわよ、お化け屋敷」
「え~~~まじ~~~!?
カミーラちゃんの友だちレベル高いから嬉しいな~~~」
「と、カインは誰を蹴ろうか考えております」
「いや、蹴らないって~!
掘り返すなやー!」
「ふははっ、集団デートか! で、お化け屋敷の後はみんなで飲みだろ? んでんで、その後はオールでクラブっしょ! 楽しみだなあ!
うーん、今日も今日とて毎日楽しい!」
「これで毎日半日の玉蹴りが無かったら言うことなしなんだけどなぁ」
「玉蹴りって……ふふっ」
「ま、試合に出るのも、毎日遊べるのも、どっちも上位種の務めと考えたら仕方ねえか」
「でも最低限はしっかりしてよね。
敗退が確定したらもうこんな大量のお金もらえないんだから」
「はーい。頑張りまーす」
「あんたら絶対今この後の遊びのことしか考えてないでしょ」
「へへ、バレた?
まあ、これからのことはこれから考えたらいいっしょ!」
「まあ、そうね。じゃあ……」
「「「「遊ぶぞー(わよー)!」」」」」
「「「「うぇーい!!!」」」」
こうして練習を中断し遊びへと向かうメラキュラ代表のメンバーたち。
彼らにとって、遊びとは星の命運と同じくらい大切なものなのである。
ー翌日 練習場ー
「うう、昨日飲みすぎて、あとクラブで叫びすぎて喉と頭が痛い」
「はーい知らなーい、練習頑張ってー」
「カミーラちゃんの鬼ー!」
「鬼はあたしたちにとっては罵倒になってないけどねー」
「クソっ、頭いいやつとは言い合いしても勝てない!」
「メラキュラ史上最弱の言い合いだと思うんだけど。
まあいいわ、今日も半日頑張ったら、また夜まで遊んであげるから。
もちろん、友だちもたくさん呼んでるわよ!」
「うおおおおおおおおおおお!
お前ら! 頑張るぞおおおおおおおおお!」
「「「「うぇうぇーい!」」」」
メラキュラ代表はブレない。
その後も、半日の練習を終えると、すぐに頭を切り替え遊びに出かけたのだった。
ー同時刻 メラキュラ星ー
「「「「つっかれた~~~~~」」」」
「はあ、まだ半日しか経ってないけど、もうへばったの、あんたたち」
「いやいや、無理だって、カミーラちゃん。
俺、興味無いこと長いことできないタチなの」
「俺も」
「俺も俺も」
「あーもう! わかったから!
ちなみに……あたしも!」
「だよね~~~! 興味無いことやり続けるとか拷問っしょ、うぇーい!」
「半日だけでも頑張っただけ褒めてほしい、みたいな?」
「それに、カミーラちゃんの作戦があれば、オグレスがどんな実力であれ確実に勝てるしね~。
練習とかまじやってらんね~~~」
龍也たちの次の対戦相手であるメラキュラ星。当然、ここでもサッカーの練習は行われているのだが、その様子はオグレス星とはかなり違っているようだ。
「ていうか、今更っすけど、オグレスってほんとにサッカー上手いんすかー?
なんか科学科学のザ・陰キャってイメージあるんすけどー」
「そうなめちゃいられねえぜ。聞いた話によると、ホームのフロージアに相手に1-2だったらしい」
「1-2って、負けてるじゃないっすか」
「馬鹿言わないの! ホームのフロージアってやばいわよ! 今回の予選でもトップクラスにやばい!
そんなとこに1点差はやばいわね。うん、やばい」
「カミーラちゃん、語彙力語彙力」
「でだ。そんなやばいやつが相手なわけですが……俺たちの今日の練習はここで終わりでーす!
理由は~~~めんどくさいから~~~!」
「いぇーい!」
「ボール蹴るとかしょうもね~! 蹴るなら女っしょ~!」
「おいおいカイン、その発言は流石にアウト……ぶふっ」
「なるほど。よーく覚えたわ。あんたの大好きな女の子たちに伝えておくわね。あ、笑ったから、同罪ね、ジル」
「ちょちょちょ、それは酷いってカミーラ姉さーん」
面倒くさいと半日で練習を切り上げ、次の予定に思いを馳せている。
彼らのサッカーに対する向き合い方は、オグレス星のそれとは大違いだ。
「でも実際さー、負けは無いよね、あの作戦があれば」
「エクセラルの時は流石に相手が強すぎたけど、まあオグレスならなんとかなるっしょ」
「それもこれもカミーラちゃんが作戦を考えてくれるから!」
「そうそう! 流石カミーラちゃん! 天才っ!」
「よっ! 宇宙一の敏腕マネージャー!」
「こんなん誰でも思いつくわよっ!
ていうかオルロック、あんたもう少ししっかりしなさいよね。仮にもキャプテンでしょ」
「いやいや、俺たちはカミーラちゃんの指示通り戦うだけだしー?」
「そっすねー」
「考えるとか無理無理ゲーゲー」
「はあ、まあ知ってたけど。
前言った通り、口滑らすのだけはやめてよね」
メラキュラ代表のマネージャー、カミーラ。どうやら、メラキュラ代表メンバーは彼女の考えた作戦に余程の自信があるらしいが、その詳細は現状不明だ。
「りょかいりょかいりょうのかーい。
それよりー、今からどっか行かね?」
「いいっすねー、キャプテン!」
「どこいきます? この時間クラブ空いてないっすよね?」
「うーん、無難に飲み行くか……」
「あたしお化け屋敷いきたーい」
「えー、カミーラちゃんお化け屋敷ー? なんでー?
人気無いっしょー?」
「いや、少し前から人気出始めたらしいっすよ。
なんかあいつらが通ってるとか何とか」
「はーっ、あんなとこ通うとか暗え暗え。
まじあいつら辛気臭くて敵わんわー」
「まじ、俺たちの目の前から消えてってほしいっすよねー。
あ、消えるってか、成仏か!」
「それ酷~~~ぎゃははは」
「ふははっ、で、なんでカミーラちゃんはお化け屋敷行きたいのー?」
「別にー、あんたたちが今言ってたみたいに、お化け屋敷にあいつらが集まってるらしいじゃない。
だからー、冷やかしー」
「ぶははっ! 結構クズな理由だった!」
「それにぃ、あたしもぉ、女の子らしくぅ、怖がったりしたいしぃー」
「ははっ、カミーラちゃんが女の子らしくって」
「え、笑いどころじゃないんだけど」
「……じょ、冗談だって~~~!
カミーラちゃんはメラキュラ一可愛いんだから、何しても可愛いに決まってるじゃ~~~ん!」
「そうそう。あたし、メラキュラ一可愛いから!
てなわけで、あたしの友だちも呼んどいたから、行くわよ、お化け屋敷」
「え~~~まじ~~~!?
カミーラちゃんの友だちレベル高いから嬉しいな~~~」
「と、カインは誰を蹴ろうか考えております」
「いや、蹴らないって~!
掘り返すなやー!」
「ふははっ、集団デートか! で、お化け屋敷の後はみんなで飲みだろ? んでんで、その後はオールでクラブっしょ! 楽しみだなあ!
うーん、今日も今日とて毎日楽しい!」
「これで毎日半日の玉蹴りが無かったら言うことなしなんだけどなぁ」
「玉蹴りって……ふふっ」
「ま、試合に出るのも、毎日遊べるのも、どっちも上位種の務めと考えたら仕方ねえか」
「でも最低限はしっかりしてよね。
敗退が確定したらもうこんな大量のお金もらえないんだから」
「はーい。頑張りまーす」
「あんたら絶対今この後の遊びのことしか考えてないでしょ」
「へへ、バレた?
まあ、これからのことはこれから考えたらいいっしょ!」
「まあ、そうね。じゃあ……」
「「「「遊ぶぞー(わよー)!」」」」」
「「「「うぇーい!!!」」」」
こうして練習を中断し遊びへと向かうメラキュラ代表のメンバーたち。
彼らにとって、遊びとは星の命運と同じくらい大切なものなのである。
ー翌日 練習場ー
「うう、昨日飲みすぎて、あとクラブで叫びすぎて喉と頭が痛い」
「はーい知らなーい、練習頑張ってー」
「カミーラちゃんの鬼ー!」
「鬼はあたしたちにとっては罵倒になってないけどねー」
「クソっ、頭いいやつとは言い合いしても勝てない!」
「メラキュラ史上最弱の言い合いだと思うんだけど。
まあいいわ、今日も半日頑張ったら、また夜まで遊んであげるから。
もちろん、友だちもたくさん呼んでるわよ!」
「うおおおおおおおおおおお!
お前ら! 頑張るぞおおおおおおおおお!」
「「「「うぇうぇーい!」」」」
メラキュラ代表はブレない。
その後も、半日の練習を終えると、すぐに頭を切り替え遊びに出かけたのだった。
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