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第四章 新たな一歩
107 暗黒の試合開始
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試合開始時刻直前。今からスタジアムへ向かおうとするその時になっても、龍也・アリス・ネイトの3人は戻って来なかった。
「どーうすんだよ!? もうすぐ試合始まっちまうんだぞ!?」
「位置情報の発生場所を探してもらったけど、テルしか見つからなかったらしいわ。
うーん……」
「おいおい、テルしかってことは龍也たちも行方不明ってことかよ……。
どうすんだ? 俺たちも探しに行くか?」
想定外の状況に焦り、龍也たちの捜索を提案する将人。しかし、そんな将人に対しヒルは冷静に反論する。
「馬鹿言え、もうすぐ試合だぞ。ったく、だからやめとけって言ったんだ」
「馬鹿言えって何!? 行方不明者が増えたのよ!? 私、心配で心配で……」
涙を流すミア。しかし、ヒルの目は変わらない。
「人間数人より星のが大事だ。試合、行くぞ」
「ここはヒルの言う通りじゃな。
これ以上人数が減ったら試合が成立しなくなるわい。
もちろん銃士隊には探し続けてもらっておるから、龍也たちは彼らに任せ、わしらは試合に集中するべきじゃ」
「…………」
「ミアちゃん、気持ちはわかるけど、ね?」
不安な空気を残しながら、捜索は銃士隊に任せることに決め、グロリアンズは試合会場へと向かう。
***
「ようこそいらっしゃいました。今日は是非素晴らしい試合にしましょうではありませんか。
ん? 昨日会ったキャプテンは何処に……?」
「ああ!? お前らが攫ったネイトを探しに行ったら行方不明になったんだよ!
よくお前から触れられるなこんな話」
「え……キャプテンも……?
えっと……それは……その……」
「ああもう! 代わりなさい!
ほんとオルロックったら、アドリブに弱いんだから!
初めまして! 私はマネージャーのカミーラよ!」
「!?
サキュバス……だと……」
現れたのはメラキュラのマネージャーであり、サキュバスのカミーラ。
その姿は妖艶で、見る者を惑わせる。
「あらそこの凛々しい男性さん。
今回の試合手を抜いてくれるなら、後で私が楽しいコトしてあげるわよ……♡」
「い!?
えー、それはー……どうしよっかなぁ~」
「満更でもなさそうな顔すんな」
カミーラに指名されたレオ。
顔を緩ませていると、ヘンドリックからの鉄拳制裁が入る。
「んだよー、冗談に決まってるだろー」
「お前の普段の行動考えたら冗談には思えないって!」
「んなこたあどうでもいいんだよ。
おい女、ネイトどこやった。吐けよ、なんか知ってんだろ」
怒りを顕にしながらカミーラへと詰め寄るブラド。しかし、カミーラはその余裕の笑みを崩さない。
「さあ。まーったく知らないわ。
どうしても知りたいのなら、ゼラさんにでも言えば? あ、言えないんだっけ?」
「言われたら困るのはお互い様でしょ。
報告されたらルール違反であなたたちの負けは確定。ルール違反をしたあなたたちにどんなペナルティがあるかわからないものね」
「……そうね。
だから、公平にいきましょっ。公平に」
フィロの指摘に対しても軽い態度のまま、ふふふと不敵な笑みをこぼしながら去っていくカミーラたち。こうしている間にも時間は過ぎ、龍也たちが現れないまま試合が始まろうとしていた。
ー試合開始直前 メラキュラベンチー
「ちょちょちょ、カミーラちゃん。どうなってんの??
キャプテンまでいなくなったらしいんだけど!?」
「わっかんなーい。そもそもそのネイトって選手がいなくなったのだって私たちは関与してないのに、それ以上って……ほんと何が起きてるのー!」
「ま、でもー? 有利なことには違いないし、いいじゃん! みたいなー?」
「いいんだけど、チクられた時のリスク考えたらぜってーやらねー選択肢っしょー」
「そうね。こんなことしなくても私たちなら勝てるはずだし。無駄なリスク負いたくないしね……」
「ま、難しいことは考えなくてよしよし! 今は試合であいつら倒すのみのみのみウェーイ!」
「ま、いいわ。
勝ったら私たちが本当にいいコトしてあげるから、頑張るのよ!」
「「「おけーい! 楽しみウェウェウェーイ!」」」
ー試合開始直前 オグレスベンチー
「……まあ、予想通りと言いますかなんと言いますか……」
「まじでこのフィールドで試合やるのかよ!?」
将人が文句を言うのも当然。
通された会場、フィールド上には大量の幽霊(仮)が闊歩していた。
「周囲はお墓だらけ。完全に用意されたフィールドというわけね」
「いいのか!? これ、試合できねえだろ」
「まあ予想はしてたことよ。
あの生物たちは自分たちでも制御できないから仕方ないってことでこうなったのでしょうね。
それにしても、これだと視覚……聴覚も奪われることになるのかしら。人数も少ないし……中々厳しいわね……」
「ほっほ、まあなんとかなるわい。
というわけでスタメンとフォーメーションどん」
ブラド 将人
クレ
レオ ファクタ
ヒル
ラーラ アラン ザシャ ぺぺ
ヘンディ
アウラス監督によって、今回の試合のスタメンとフォーメーションが発表される。
大量得点を目指すと言っていたわりに、特別攻撃的ではない、オーソドックスなフォーメーションだ。
「安心せえ。お前さんらは特訓でかなり強くなった。
力を目覚めさせられなかった者も多いが、気にするな。ブラドもヘンドリックも目覚めさせたのは試合の中じゃ。これをチャンスと思え。
自分たちのプレーに持ち込められればお前さんらなら確実に勝てる。胸を張って行ってこい!」
アウラス監督からの言葉。その言葉とは裏腹に選手たちの表情は重たい。
当然だ。チームのメンバーは3人が欠けてい、フィールドには幽霊のような謎生物が徘徊している。そして、負けたら終わりの後のない状況。
「何暗い顔してんだお前ら!」
そんな状況に一石を投じたのはこの男、ヘンドリック。チームメイトを鼓舞するために声を張り上げる。
「不安なことも多いかもしれないが、これはサッカーだ。
楽しんでいこうぜ!」
「……ヘンディさんだって足震えてるじゃないっスか」
「そ、そうだよ! 悪いか!?
体が怯えようとも……心は怯えない! 虚勢で結構! みんな! 勝とう!」
「全然、悪くないっス。
よーし、俺も頑張るっスよ!
1人や2人欠けたくらいで負ける俺たちじゃないってこと思い知らせてやるっス!
でスよね? 将人先輩?」
「あ?
そ、そりゃそうだ!
龍也なんかいてもいなくても変わらねえってこと、この試合に勝って証明してやんぞ!
そして勝ったら、全員でネイトを探す、それでいいな!」
「「「おう!」」」
そして、キャプテン代理のヘンドリックとメラキュラキャプテンのオルロックによるコイントスが行われる。
「足震えてますが大丈夫ですか?」
「その流れはもうやった」
「そ、そうか」
コイントスの結果はメラキュラの勝ち。オルロックが後攻を宣言したことにより、オグレスボールでの開始が決まる。
両チームがポジションについて……キックオフ!
「どーうすんだよ!? もうすぐ試合始まっちまうんだぞ!?」
「位置情報の発生場所を探してもらったけど、テルしか見つからなかったらしいわ。
うーん……」
「おいおい、テルしかってことは龍也たちも行方不明ってことかよ……。
どうすんだ? 俺たちも探しに行くか?」
想定外の状況に焦り、龍也たちの捜索を提案する将人。しかし、そんな将人に対しヒルは冷静に反論する。
「馬鹿言え、もうすぐ試合だぞ。ったく、だからやめとけって言ったんだ」
「馬鹿言えって何!? 行方不明者が増えたのよ!? 私、心配で心配で……」
涙を流すミア。しかし、ヒルの目は変わらない。
「人間数人より星のが大事だ。試合、行くぞ」
「ここはヒルの言う通りじゃな。
これ以上人数が減ったら試合が成立しなくなるわい。
もちろん銃士隊には探し続けてもらっておるから、龍也たちは彼らに任せ、わしらは試合に集中するべきじゃ」
「…………」
「ミアちゃん、気持ちはわかるけど、ね?」
不安な空気を残しながら、捜索は銃士隊に任せることに決め、グロリアンズは試合会場へと向かう。
***
「ようこそいらっしゃいました。今日は是非素晴らしい試合にしましょうではありませんか。
ん? 昨日会ったキャプテンは何処に……?」
「ああ!? お前らが攫ったネイトを探しに行ったら行方不明になったんだよ!
よくお前から触れられるなこんな話」
「え……キャプテンも……?
えっと……それは……その……」
「ああもう! 代わりなさい!
ほんとオルロックったら、アドリブに弱いんだから!
初めまして! 私はマネージャーのカミーラよ!」
「!?
サキュバス……だと……」
現れたのはメラキュラのマネージャーであり、サキュバスのカミーラ。
その姿は妖艶で、見る者を惑わせる。
「あらそこの凛々しい男性さん。
今回の試合手を抜いてくれるなら、後で私が楽しいコトしてあげるわよ……♡」
「い!?
えー、それはー……どうしよっかなぁ~」
「満更でもなさそうな顔すんな」
カミーラに指名されたレオ。
顔を緩ませていると、ヘンドリックからの鉄拳制裁が入る。
「んだよー、冗談に決まってるだろー」
「お前の普段の行動考えたら冗談には思えないって!」
「んなこたあどうでもいいんだよ。
おい女、ネイトどこやった。吐けよ、なんか知ってんだろ」
怒りを顕にしながらカミーラへと詰め寄るブラド。しかし、カミーラはその余裕の笑みを崩さない。
「さあ。まーったく知らないわ。
どうしても知りたいのなら、ゼラさんにでも言えば? あ、言えないんだっけ?」
「言われたら困るのはお互い様でしょ。
報告されたらルール違反であなたたちの負けは確定。ルール違反をしたあなたたちにどんなペナルティがあるかわからないものね」
「……そうね。
だから、公平にいきましょっ。公平に」
フィロの指摘に対しても軽い態度のまま、ふふふと不敵な笑みをこぼしながら去っていくカミーラたち。こうしている間にも時間は過ぎ、龍也たちが現れないまま試合が始まろうとしていた。
ー試合開始直前 メラキュラベンチー
「ちょちょちょ、カミーラちゃん。どうなってんの??
キャプテンまでいなくなったらしいんだけど!?」
「わっかんなーい。そもそもそのネイトって選手がいなくなったのだって私たちは関与してないのに、それ以上って……ほんと何が起きてるのー!」
「ま、でもー? 有利なことには違いないし、いいじゃん! みたいなー?」
「いいんだけど、チクられた時のリスク考えたらぜってーやらねー選択肢っしょー」
「そうね。こんなことしなくても私たちなら勝てるはずだし。無駄なリスク負いたくないしね……」
「ま、難しいことは考えなくてよしよし! 今は試合であいつら倒すのみのみのみウェーイ!」
「ま、いいわ。
勝ったら私たちが本当にいいコトしてあげるから、頑張るのよ!」
「「「おけーい! 楽しみウェウェウェーイ!」」」
ー試合開始直前 オグレスベンチー
「……まあ、予想通りと言いますかなんと言いますか……」
「まじでこのフィールドで試合やるのかよ!?」
将人が文句を言うのも当然。
通された会場、フィールド上には大量の幽霊(仮)が闊歩していた。
「周囲はお墓だらけ。完全に用意されたフィールドというわけね」
「いいのか!? これ、試合できねえだろ」
「まあ予想はしてたことよ。
あの生物たちは自分たちでも制御できないから仕方ないってことでこうなったのでしょうね。
それにしても、これだと視覚……聴覚も奪われることになるのかしら。人数も少ないし……中々厳しいわね……」
「ほっほ、まあなんとかなるわい。
というわけでスタメンとフォーメーションどん」
ブラド 将人
クレ
レオ ファクタ
ヒル
ラーラ アラン ザシャ ぺぺ
ヘンディ
アウラス監督によって、今回の試合のスタメンとフォーメーションが発表される。
大量得点を目指すと言っていたわりに、特別攻撃的ではない、オーソドックスなフォーメーションだ。
「安心せえ。お前さんらは特訓でかなり強くなった。
力を目覚めさせられなかった者も多いが、気にするな。ブラドもヘンドリックも目覚めさせたのは試合の中じゃ。これをチャンスと思え。
自分たちのプレーに持ち込められればお前さんらなら確実に勝てる。胸を張って行ってこい!」
アウラス監督からの言葉。その言葉とは裏腹に選手たちの表情は重たい。
当然だ。チームのメンバーは3人が欠けてい、フィールドには幽霊のような謎生物が徘徊している。そして、負けたら終わりの後のない状況。
「何暗い顔してんだお前ら!」
そんな状況に一石を投じたのはこの男、ヘンドリック。チームメイトを鼓舞するために声を張り上げる。
「不安なことも多いかもしれないが、これはサッカーだ。
楽しんでいこうぜ!」
「……ヘンディさんだって足震えてるじゃないっスか」
「そ、そうだよ! 悪いか!?
体が怯えようとも……心は怯えない! 虚勢で結構! みんな! 勝とう!」
「全然、悪くないっス。
よーし、俺も頑張るっスよ!
1人や2人欠けたくらいで負ける俺たちじゃないってこと思い知らせてやるっス!
でスよね? 将人先輩?」
「あ?
そ、そりゃそうだ!
龍也なんかいてもいなくても変わらねえってこと、この試合に勝って証明してやんぞ!
そして勝ったら、全員でネイトを探す、それでいいな!」
「「「おう!」」」
そして、キャプテン代理のヘンドリックとメラキュラキャプテンのオルロックによるコイントスが行われる。
「足震えてますが大丈夫ですか?」
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