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おっぱい堕ち、その後。

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「頼む……!」

 いわゆる、初夜。新婚の寝室。
 その男はベッドの前で額を床に押しつけている。つまりは土下座である。

「やだ」
「……ッ、何でもする!何でもするから!!」

 顔を上げてベッド上の夏生の冷ややかな表情を見た瀬崎、改め恭悟は、顔を歪めてまた床に額をつけた。
 夏生は呆れ返っていた。最近ときめいたりキュンとさせられた時間を全部返して欲しい。これまで何度頼まれても断ってきたのに、この男は本当にしつこい!うんざりしながら口を開いた。

「……一応聞くけど、何してくれんの?」
「風呂トイレ掃除は俺が」
「それだけ?却下」
「料理も、洗濯、掃除も……!」
「えぇ……?」
「週一回、マッサージも!つける!!」
「えぇぇ……」

「だから、頼む!!ぶっかけさせてくれ!!」



 新居への引っ越しは予想以上に順調だった。恭悟は要領が良く手際が良く、引っ越し業者を比較して価格交渉をし、いつの間にか夏生の分まで荷物を詰め終え、とにかく有能だった。ただ、内覧をしたときに寝室がやけに広いなとは思っていて、最終的にそこにキングサイズのベッドが運び込まれた時、夏生は寝具の手配を恭悟に任せたことを激しく後悔した。

『これはいらないでしょ!!』
『いや、いる。絶対いる。お前暴れるし。』

 首を横に振る恭悟は返品には断固として応じなかった。自分のせいにされたことが全くもって解せない。確かに最近どうしてもプレイが激しくなってしまって、途中で壁にゴンッと頭をぶつけたりベットから転がり落ちそうになった事はあった。だからといってこのサイズはやり過ぎだ。プレイに対する真剣さには、正直ドン引いていた。

―そして、今。

「なぁ、ほんっとに、いいん、だな……ッ」

 こいつと付き合うようになってますます豊満になった両胸を鷲掴みにして、恭悟は自分のモノをそれに挟んでめちゃくちゃに腰を動かしている。

「はぁッ……ん、いいって、言ってる、から……ッ」

 ぐちゃぐちゃという音が寝室に響く。ローションまみれにされて両手の指でくりくり突起を刺激されるから、夏生も感じまくっているのだ。さっさとイッて欲しい……!喘ぎながら恭悟を睨み付ける。目があった瞬間、恭悟がぶるりと震えた。

「ぅ……イク……ッ、ぅ、くぅ……ッ」

 ビュビュ、ビュッ

「……ッ」

 咄嗟に目と口をギュッと閉じた。顔や胸やらに生暖かいものがかかる。あぁくそ、とうとうヤラれてしまった。舌打ちでもしたい気持ちで目に入りそうなものを拭って瞼を上げると、恭悟はそのままの姿勢で口をだらしなく開けてこちらを見下ろしている。それに、

 ビクンッ、ビクン……ッ
 胸の間で痙攣している陰茎からは、まだドクドクと精液が流れ出ている。

「あぁ、もおぉ……ッ」

 バババッとティッシュを数枚取り、顔周りを拭う。うぅ、イカ臭い、最悪。洗い流さなきゃ。そう思って動こうとするが、恭悟はまだ夏生に跨ったままだった。

「もー!重いってば!!どいてよ!!」
「……あ、あぁ、……」

 恭悟は拭われた顔を残念そうに見て、それからまだ白いものが飛び散ったままの胸元を見て、うっとりと溜め息をついた。

「……そんなに、よかった……?」

 こくん、こくん、と大きく頷く恭悟はやけに素直で可愛らしい。だが、

「けっこんしたかいが、……あったわ……」

 その言葉を聞いて瞬時に前言を撤回した夏生は、夫をベッドから蹴り落とした。



 ぶちゅ、とそれが埋め込まれた時、夏生はその予感に身体を震わせた。

「あっ、あぁ……ッ、」
「う、ぁ、ナマ、やっ、ば、」

 ずちゅん、ずちゅん、と突かれる度に亀頭の凹凸を直に感じる。

「うぁぁ、あぁ……ッ、だめぇぇぇ」

 聞いてない……!生がこんなにイイなんて、聞いてないッ!ごりごりと中の壁を穿られて、夏生は大きく仰け反った。

「あゔぅ……ッ」
「ぅわ、なつき、俺の生カリで潮、吹いたのかよ……ッ、えっろ、」
「ち、が、やらぁ、なかごりゅ、てぇぇ」
「何言ってるか、分かんねぇ……ッ、うっわ、ちんぽの横からぷしゅぷしゅ出てんぞお前……っ」

 ずんずん突かれてビリビリ痺れる腰の感覚はゴム越しの比ではない。もう自分が何を言ってるのかも分からない。これ、ナカに出されたりなんかしたら……!

「む、り、出すわ、もう、でる……ぅ……ッ、」
「だめぇ……ッ、待って、まっ、……あぁ……っ」

 恭悟がイッた瞬間、お腹の奥で吹き広がる熱い感覚。そこを更に押し込むように突かれて、ぶちゅん、ぐちゅん、と部屋に響く聞いたことのない凄い音。

「あぁぁ……ッ、ああぁぁ」

 叫びながらぶるぶる痙攣した夏生は、ぽかりと口を開いたまま意識を失ってしまったのだった。


―一ヶ月後。

「なっつきちゃーん?俺の生おちんぽ、そんなに気持ちいい~?」
「はぁぅ……ッ、ひょうごのっ、おひんほぉ……」
「……かっわい」

 涎を垂らして喘ぐ私を見て、ふふん、と恭悟は満足げに笑う。

「今日はコ、レ、使ってみようなぁ?」
「ふ、ぁ?」

 腰を動かし続ける男の両手には、カップ型のような……え。ナニソレ。
 感じ過ぎて身動きが取れない夏生の胸にローションを垂らしたそのナニかを装着し、それだけでぴくんと震える身体を若干イッた目で見下ろす。カチッ、とスイッチの入る音がした。

 ウィィィ―……ン
「ひィ……ッ、あァァァァァ」

 中の柔らかいジェル状の口型がじゅるんじゅるんと両方の乳首を捏ね回して吸引する。そのまま腰を掴んでじゅぷんじゅぷん抜き差しされて、夏生は獣のように叫んで一瞬でイッてしまった。

「……ッ、エッチなオモチャで、イく、とか……、」

 掠れた声を出す恭悟の腰は小さく震えていて、夏生の姿に彼もめちゃくちゃ感じてしまったのだと分かる。でも夏生の胸は相変わらずソレが刺激し続けていて、からかう余裕など無かった。

「やらぁぁ、とって、とってぇぇ」

 いつの間にか頭の上で両手首をガッチリと押さえつけられていて動けない!そのまま恭悟は無慈悲に腰を大きくグラインドさせた。

「やだ、ね……ッ」
「ひいぃぃぃんッ」

 気持ちいい、気持ちいいぃ……ッ

 余りの気持ち良さに叫びっぱなしになる。快楽に溺れ切る間際に、夏生はハッと気付いた。

―えっ、これ、私が堕ちちゃってない……!?

 でも、それは一瞬。その思いは、凄まじい快感と一緒に、頭の中で真っ白に弾けていったのだった―……



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