女神の白刃

玉椿 沢

文字の大きさ
97 / 114
第6章「讃洲旺院非時陰歌」

第97話「破れ草履も粗末にするな お米育てた藁じゃもの」

しおりを挟む
 ムゥチに使った麻酔薬は、トリカブトやダチュラの根を乾燥させ、細かく砕いた後、煎じたもの。飲めばたちまち効くというようなものではないが、が6分の1程、角度を変えるくらいの時間があれば覿面てきめんに効き、やや毒性の高い植物を使っている事もあって、そう簡単に意識は戻らない代物である。

 だがムゥチが人間ではなく頑丈なコボルトであった事が幸いしてか、この段階で意識を取り戻す事ができた。

 しかし麻酔薬の効果を知り尽くしているキン・トゥは目を白黒させ、連れてきたレスリーに怒鳴る。

「ムゥチを連れてきたのか! 無茶じゃぞ!」

 意識が戻る事と、身体が動く事はイコールではない。意識が戻っても、いつも通りに動けるようになるには、丸一晩かかる事もあるくらいだが、レスリーもムゥチの望むままに行動させているのには理由がある。

「根負けです」

 レスリーの弁明はそれだ。意識が戻ったムゥチは、これでもかと捲し立てたが、それでもレスリーが一人で看ていたのならばねつけてる。

「子供を味方に付けられて、キン・トゥきょうとてねつけられまい?」

 レスリーが指差す頭上に、キラキラと月の光を浴び、その名の通り輝いて飛翔するライジングムーンがあった。


 最も大きな理由は、ザキがムゥチの見方をしてレスリーを根負けさせた事である。


 故に今、コバックが娘の精剣を抜いた。狙いは、追撃しようとしたグリューを牽制。

「仲間を呼んだの!?」

 ましさに顔を歪めたグリューは、飛来するライジングムーンを飛び退いてかわした。

 弧を描いて戻るライジングムーンを受け止めるコバックに、もう一投はない。コバックにとって、この精剣は武器ではなく娘。元来、家族意識の強いオークの女が娘を使役するのは、家族同然の者を救う時だけだ。

 入れ替わりに突入するインフゥは、水平に構えたバウンティドッグを突き出す。

 着地するその瞬間を捉える鋭敏な感覚を、精剣を通して得たホッホの嗅覚、聴覚から察知した。

 ファンから教わり、ただ半日に過ぎないがキン・トゥから補弼ほひつされたインフゥの動きはよどみが消えていた。

「水の子よ立て、火の子よ守れ!」

 グリューは慌てた声で魔法を完成させる。

「ポップアップシールド」

 インフゥと自分の間に出現するのは、青く透き通った魔法の盾。

 もしも水が盾となったならば、こういう感触になるのだろうと思わされる柔らかさでインフゥの精剣は阻まれた。急所を狙う犬の狩りを反映されているインフゥは、無駄と分かっている追撃はできない。

「三人目……!」

 次に来るのはヴィーかと見開かれた目を向けるグリューだったが、ヴィーは攻撃には転じていなかった。それぞれ片手で剣と盾を持っているヴィーは、御流儀ごりゅうぎが使えないし、鎧に覆われた身体は動きを阻害そがいされている。

「ファン、お師匠! エル!」

 転落した三人に手を貸す方へ回っていた。

 1秒か2秒程の余裕が双方に生まれ、グリューもネーへと視線を振り向かせられる。

「エルフさん!」

 だがネーを振り向いたグリューは、そこで見開いた目を真っ赤にさせられた。

「ネー、起きやしょうや」

 フラフラのムゥチが、ネーへ近づこうとしているではないか!

「精剣を宿しても、何にもなりやせんよ……。あの二人が、何をどうしてくれるてんです?」

 ネーへと手を伸ばすムゥチであるが、その手は思っている以上に震え、意志通りになってくれなかった。キン・トゥのいう通り、コボルトであっても身体が自由になるのは明日の朝までかかる。

「ムゥチ……」

 ネーの目に映るムゥチは、必死さの中にも優しさをたたえ、

「精剣を宿しても、どこかの剣士に囲われるだけでやすよ」

 グリューとフォールは、レア以上の精剣を宿した女を無下に扱う剣士はいないといったが、それこそ世間を知らないだけだ。フミの領地にいた剣士は、Hレアのプロミネンスを持った剣士ですら、宿している女を隷属させていた。

「汚い手を離せ!」

 駆け寄ってきたグリューがムゥチの頬に拳を炸裂させた。

「ゲッ」

 カエルが潰れたような声を上げたムゥチは、文字通り崩れ落ちるように地に伏し、そこへグリューはもう一度、顔を踏みつけにする。

「乞食にさせ、奴隷として生きるしかなくしたお前に、何かいう資格はないわ!」

 しゃべるなと怒鳴りながら。

「ルベンスホルンは、能力によって人を評価する! この子は、そこで、立派な剣士の――」

 踏み付けながら聞かされていたムゥチにとって、唯一の救いは麻酔薬が完全に切れていないため、痛みが殆ど感じられない事か。

「間違ってやすね」

 だからいえた。

「あんた方、戦乱で親兄弟を亡くしやしたか? だから、そのルベンスホルンの領主にいわれて信じちまいやしたか。戦乱の頃は能力で評価されるのは正しいでやすが、今、平和な時代には、能力だけで評価したんじゃ話にならねェんでやすよ」

 青い血で汚れた顔に薄笑いを浮かべて見上げるムゥチに対し、グリューは苛立ちしかない。

「奴隷商人のいいそうな事ね。能力により、誰もがなりたい自分になる。それ以外に正しい世の中なんてないわ!」

 グリューは兎に角、ムゥチの顔を踏み付ける。

 ムゥチの顔から薄笑いすらも消えてしまうが、それは顔面を踏まれる屈辱からではなく、ムゥチの矜恃からだ。


「平和な時代に必要な評価は、能力・・人格・・でやす」


 その言葉だけは揺るぎない。

「そもそも、誰もがなりたいものになれたとしたら、全員が全員、騎士になりたい、剣士になりたいといいだしたら、誰が野菜や小麦を作るんでやす? 誰が魚を取り、牛や豚を育てるんでやす? そんな世の中、できっこないんでやすよ」

 ムゥチは口の中に血の味を感じながらまくし立てる。

「あんた方が作ろうとしてる世の中ってのは、あんた方に従わない連中を倒し、踏み付けにしないとできない世の中でやす」

 殴られ、踏み付けられながら、それでもムゥチはいい続けた。


「本当に……本当に必要な世の中は、なりたい自分になるために努力できる・・・・・世の中だ!」


 そこでムゥチは必死にネーと、そしてファンとエルへ目を向けようとする。

「騎士になる努力ができる。騎士は、その能力と人格で選ばれる。選ばれた後も不断の努力ができる人格を備えた騎士がいるなら、奮戦空しく騎士になれなかった人も、努力した事を誇りできる。だから、その騎士たちが食べる野菜や小麦、肉や魚を作れる」

 もう腫れ上がったまぶたでは周囲は見えず、折れた頬骨では声を出すのも辛いが。

「そんな世の中が、本当は必要なんだろ!?」

 能力しか評価基準を持たず、それしかとしないならば、グリューとフォールは、二人がどういおうとも戦乱の世に逆戻りさせたいだけだ。

「こいつらがしたい事は、自分たちが奪われたものを、他の人からも奪いたいってだけじゃないか! ネーを連れてきたんだって、生きる希望の薄いネーなら、格の高い精剣が宿りやすいし、その後も剣士に隷属させやすいからだ!」

「黙れ!」

 グリューは手にしたジリオンを、もう一度、ムゥチの脾腹ひばらに突き刺した。

「――!」

 ムゥチからは悲鳴も上がらなかった。

 だが、上げられなかったのではない。


 ムゥチの矜恃が上げなかったのだ。


「ネー、あんたに必要な事は、いつもいつも諦めたような顔をするの止めて、自分のために必死になってくれる人のために、必死になる事を憶える事でやすよ」

 自分のために必死にれる人とは、ムゥチの事ではない。

 ――あたしなんて、精々、ネーを出汁だしにヘンドするしかない身でやすよ。あたしじゃない。あたしじゃなく、大して親しくなる理由も何もないのに、ただ袖すり合っただけの理由でも、非道に対し、来てくれる人たちの事でやすよ……。

 それはいえなかった。

 今、ネーを取り戻しに来てくれている、本来ならば無関係なファンたちがいるのに、何もかもを諦めた顔をして座っていないでくれ――ムゥチがいいたかった最後の言葉は、察してもらうしかない。

「黙れ!」

 グリューがジリオンを引き、切り裂いた。

 いや、引こうとしたが、ファンの声が打つ。

「エル、エル! 剣を寄こせよ! 」

 ついぞエルを怒鳴ったことのないファンである。

 エルは身体を震わせ、そして気付いた。

 ――ファンが旅芸人を選んだのは、ムゥチさんのいった誇りになる努力のため?

 想像でしかないが、当たらずとも遠からず、だ。

 ――バカでしょ。何でバカな道を選ぶの。

 その努力がどういう花を咲かせ、どういう実をつけるか知らないが、そんな腹芸、誰が理解するというのか。

 バカの二文字がよく似合う。

 よく似合うが、

「男は本当は情けなくて、バカで、どうしようもない。でも――」

 結論が出た。

 ――愛さずにはいられない。

 ファンがプロミネンスをくれてやるといわれた時、いい返した通りだ。

 ――誰も見つけられなかった俺の長所を見つけてくれた。それを好ましいと認めてくれた人がいた。

 エルは、バカとしかいいようがないとしても、平和な世の中のために努力できる事を模索し、笑顔である事を選べたファンを好ましいと思っている。だから精剣を宿す役目を選び、ともに旅をする事にしたのだ。

 ――その人に宿ってる剣だ。俺にとっては伝説級だ。

 ファンはそういったのだから、エルもいう。

「私にとって、伝説級の人です」

 信頼関係が、戻った。

「抜剣」

 ファンの声と共に、その手に非時ときじくが宿る。

 しかしもう一つ。

 ――昇現しょうげん

 エルの声と共に、非時ときじくは変わる。


讃洲さんしゅう旺院おういん非時陰歌ときじくのかげうた


 変化した精剣だ。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

唯一平民の悪役令嬢は吸血鬼な従者がお気に入りなのである。

彩世幻夜
ファンタジー
※ 2019年ファンタジー小説大賞 148 位! 読者の皆様、ありがとうございました! 裕福な商家の生まれながら身分は平民の悪役令嬢に転生したアンリが、ユニークスキル「クリエイト」を駆使してシナリオ改変に挑む、恋と冒険から始まる成り上がりの物語。 ※2019年10月23日 完結 新作 【あやかしたちのとまり木の日常】 連載開始しました

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

処理中です...