54 / 67
2章
新たなる門出
しおりを挟む煌びやかなドレスに身にまとい、ソフィアはエドワードにエスコートされ、バルコニーへと出る.........
「えっと.....皆さんお久しぶりです!
この度、正式にエド様の婚約者になりましたソフィアです!!これから、よろしくお願いします!!!(ぺこり)」
「「わぁ~!!綺麗.........」」
「「美しい.........」」
そこには、多くの貴族と国民達が集まっていた。
ソフィアを貶すような言葉を言う貴族は一人もおらず、皆ソフィアのドレス姿に目を奪われていた。
ソフトのドレスは、夜空に星が瞬くかのようなデザインで、光の角度が変化すると紫色から水色へと変化するようになっており、キラキラと光を放っている。
「「「「わぁぁ~可愛い!!!とても美しいわね!!」」」」
「あのドレス、とてもソフィア様に合っていてとてもいいわね!美しさが引き立つわ♡♡」
「そうね!でも、首元のペンダントも美しくないですか??」
「えぇ、そうね.........それこそドレスなんかよりもっとこう、輝きを放っているというか.........」
すると、一人の老婆が呟く。
「そうですね.........あっ!
多分あれはカラーチェンジダイアですよ。
私、以前一度だけ見たことがありますのよ。確か........そう、この国の聖誕祭の日。
その日に、本当に一度だけ国民に公開されたのです。若い者は知らない人も多いみたいだけれど、初代皇妃殿下が身に着けていらっしゃったと言われ、選ばれた者しかつけることが出来ないものだったはずだったと思ったわ。」
それを身につけているソフィア様は、きっと選ばれた存在なのですよ。」
「「「わぁぁぁ!!」」」
その老婆の言葉で、国民達の間に大きな歓声が上がった。
「ばぁさん、本当だな.........って、あれ?いない??どこへ行ったのだろう??」
いつの間にか、その老婆はどこかへと消えていた.........
_________
とあるホテルの一室にて.........
「はぁ.........これでよかったのかしら?現皇帝陛下さん。
こんな年老いた母親に頼むなんて、最初は驚いたけれど、理由を聞いたら納得しない訳に行かないでしょうに。大切な孫たちの為なんだもの!!それを分かっていて、頼んできたんでしょう??」
「はい、そうですよ。
ですが、そこまで分かっているのに素直に頼みを受け入れる、母上も母上だと思いますよ。
いつか、詐欺にでも引っかかるのではないですか??俺は知りませんからね。」
「まぁ!よく言うようになったこと!!
息子にそんなことを心配される筋合いはありませんことよ。
前皇妃の私を、舐めてもらっては困るわ。」
「.........(そうやって、言っときながら散々金巻き上げられた癖に.....((ボソッ)」
「何か言ったかしら???(黒い微笑み.....)」
「.........いや、何も。
それより、父上はどこへ?」
「.........さぁ?」
「.........どうしてくれるんだよー!!父上は、かなりの方向音痴なんだから目を絶対離すなって何度もいっただろ~!!」
「だって........見たこともないものが沢山あるから、つい.........」
「つい、じゃないよ。
はぁ.........おい、クオンそこにいるんだろ?すぐ、父上を探してこい。」
『了解しました。直ちに探してきます。』
シュバッ
「よし。では、母上はここで.........って、いねぇじゃねぇかよ!
なんなんだよ、もう!!これだから、二人とも頼りにされず即退位を求められたんだろうが!学習しろよ、学習を!!」
カイルは、街中で思わず叫んでいた.........
「ミオン、母上を探せ。
そして、クオンと合流して父上と共に連れて帰ってくれ。これ以上二人を相手している暇はないんだ.........」
『.......承知いたしました。』
シュッ
「これで、厄介事は終わっただr.....「皇帝陛下!!!」次から次へと、今日に限ってなんなんだ!
息子の婚約お披露目くらい、静かに見させてくれないのか.........どいつもこいつも.........」
_________
苦労人の皇帝陛下.........(・ω・`*)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【コミカライズ企画進行中】ヒロインのシスコンお兄様は、悪役令嬢を溺愛してはいけません!
あきのみどり
恋愛
【ヒロイン溺愛のシスコンお兄様(予定)×悪役令嬢(予定)】
小説の悪役令嬢に転生した令嬢グステルは、自分がいずれヒロインを陥れ、失敗し、獄死する運命であることを知っていた。
その運命から逃れるべく、九つの時に家出を決行。平穏に生きていたが…。
ある日彼女のもとへ、その運命に引き戻そうとする青年がやってきた。
その青年が、ヒロインを溺愛する彼女の兄、自分の天敵たる男だと知りグステルは怯えるが、彼はなぜかグステルにぜんぜん冷たくない。それどころか彼女のもとへ日参し、大事なはずの妹も蔑ろにしはじめて──。
優しいはずのヒロインにもひがまれ、さらに実家にはグステルの偽者も現れて物語は次第に思ってもみなかった方向へ。
運命を変えようとした悪役令嬢予定者グステルと、そんな彼女にうっかりシスコンの運命を変えられてしまった次期侯爵の想定外ラブコメ。
※コミカライズ企画進行中
なろうさんにも同作品を投稿中です。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
事情があってメイドとして働いていますが、実は公爵家の令嬢です。
木山楽斗
恋愛
ラナリアが仕えるバルドリュー伯爵家では、子爵家の令嬢であるメイドが幅を利かせていた。
彼女は貴族の地位を誇示して、平民のメイドを虐げていた。その毒牙は、平民のメイドを庇ったラナリアにも及んだ。
しかし彼女は知らなかった。ラナリアは事情があって伯爵家に仕えている公爵令嬢だったのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる