寵愛を受けた"元"公爵令嬢は、帝国で本当の幸せを掴む

天音 翔

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2章

新たなる門出

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 きらびやかなドレスに身にまとい、ソフィアはエドワードにエスコートされ、バルコニーへと出る.........

 「えっと.....皆さんお久しぶりです!
 この度、正式にエド様の婚約者になりましたソフィアです!!これから、よろしくお願いします!!!(ぺこり)」

 「「わぁ~!!綺麗.........」」

 「「美しい.........」」

 そこには、多くの貴族と国民達が集まっていた。
 ソフィアを貶すけなすような言葉を言う貴族は一人もおらず、皆ソフィアのドレス姿に目を奪われていた。

 ソフトのドレスは、夜空に星が瞬くかのようなデザインで、光の角度が変化すると紫色から水色へと変化するようになっており、キラキラと光を放っている。

 「「「「わぁぁ~可愛い!!!とても美しいわね!!」」」」

 「あのドレス、とてもソフィア様に合っていてとてもいいわね!美しさが引き立つわ♡♡」

 「そうね!でも、首元のペンダントも美しくないですか??」

 「えぇ、そうね.........それこそドレスなんかよりもっとこう、輝きを放っているというか.........」

 すると、一人の老婆が呟く。

 「そうですね.........あっ!
 多分あれはカラーチェンジダイアですよ。

 私、以前一度だけ見たことがありますのよ。確か........そう、この国の聖誕祭の日。
 その日に、本当に一度だけ国民に公開されたのです。若い者は知らない人も多いみたいだけれど、初代皇妃殿下が身に着けていらっしゃったと言われ、選ばれた者しかつけることが出来ないものだったはずだったと思ったわ。」

 それを身につけているソフィア様は、きっと選ばれた存在なのですよ。」
 
 「「「わぁぁぁ!!」」」
 その老婆の言葉で、国民達の間に大きな歓声が上がった。

 「ばぁさん、本当だな.........って、あれ?いない??どこへ行ったのだろう??」

 いつの間にか、その老婆はどこかへと消えていた.........

 
_________


 とあるホテルの一室にて.........

 「はぁ.........これでよかったのかしら?現皇帝陛下さん。
 こんな年老いた母親に頼むなんて、最初は驚いたけれど、理由を聞いたら納得しない訳に行かないでしょうに。大切な孫たちの為なんだもの!!それを分かっていて、頼んできたんでしょう??」

 「はい、そうですよ。
 ですが、そこまで分かっているのに素直に頼みを受け入れる、母上も母上だと思いますよ。

 いつか、詐欺にでも引っかかるのではないですか??俺は知りませんからね。」

 「まぁ!よく言うようになったこと!!
 息子にそんなことを心配される筋合いはありませんことよ。
 前皇妃の私を、舐めてもらっては困るわ。」

 「.........(そうやって、言っときながら散々金巻き上げられた癖に.....((ボソッ)」

 「何か言ったかしら???(黒い微笑み.....)」

 「.........いや、何も。
 それより、父上はどこへ?」

 「.........さぁ?」

 「.........どうしてくれるんだよー!!父上は、かなりの方向音痴なんだから目を絶対離すなって何度もいっただろ~!!」

 「だって........見たこともないものが沢山あるから、つい.........」


 「つい、じゃないよ。
 はぁ.........おい、クオンそこにいるんだろ?すぐ、父上を探してこい。」

 『了解しました。直ちに探してきます。』

 シュバッ


 「よし。では、母上はここで.........って、いねぇじゃねぇかよ!
 なんなんだよ、もう!!これだから、二人とも頼りにされず即退位を求められたんだろうが!学習しろよ、学習を!!」
 カイルは、街中で思わず叫んでいた.........


 「ミオン、母上を探せ。
 そして、クオンと合流して父上と共に連れて帰ってくれ。これ以上二人を相手している暇はないんだ.........」

 『.......承知いたしました。』

 シュッ


 「これで、厄介事は終わっただr.....「皇帝陛下!!!」次から次へと、今日に限ってなんなんだ!
 息子の婚約お披露目くらい、静かに見させてくれないのか.........どいつもこいつも.........」






 _________


 苦労人の皇帝陛下.........(・ω・`*)
 
 
 

 
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