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しおりを挟む「綺麗な人……」
でもどうしてもこんな恐ろしい場所に安置されているのかしら。
この人、死んでいるわけでもないようだし。
もしかして、私と同じようにこの地に追いやられてきたのかしら。
それでこんなところで仮眠をしているのかしら。
それにしてもこんなところで寝るなんて、いい度胸しているわね。私なら、そのまま神のもとに召されてしまいそうで恐ろしくて眠れないわ。
……生きてる、わよね?
おそらくこの森でセリアの他にはこの男しかいないであろう人間が、この森にいる唯一の人間かもしれない。
それにとても屈強な肉体をしているところを見ると、魔物にも負けない強さを持っていて、すぐに魔物に食べられる未来からこの男が守ってくれるかもしれない。
そう思って、近づくと……
ピカッと、禍々しい黒い光が男から放たれた。
「なによこれ!」
瘴気!?
だめよ!こんな瘴気にあてられたら死んでしまうわ!
「早く起きて!ここから逃げないと!」
セリアはその男を瘴気から助けようと無理は承知で上半身を抱きあげようとした。
すると、さらに強い瘴気が吹き上げた。
「きゃああああああっ!!」
そしてセリアはあまりの瘴気に気を失ってしまった。
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